英国でポスドクをして大学教員になった若手研究者のブログ

ポスドクの研究留学日記的なブログ

2012年12月31日月曜日

Cyprus:変なのに魅力的な国

こんにちは。年末を日本で過ごしているYskです。早いもので2012年も終わりを迎えています。今年は私にとっては大きな変化があった年でしたが、無事にこうやってブログを更新できるのを嬉しく思います。

さて、今日は日本に帰国する前に寄ってきたキプロスの話です。研究室で最も仲良くしている人の母国がキプロスでして、ちょっと遊びに行かせてくれってお願いして、図々しくも実家におじゃまさせてもらったのです。なんでキプロス?って話もありますが、まぁなんとなく、ですね。

皆さん、キプロスって行ったことありますか?私の勝手なイメージとしては、ほとんどの日本人は行ったことがないんじゃないかと思います。すぐに場所も出てこない、住んでる人がどんな人なのかも不明の、すごくマイナーな国だと思います。そんな私も、行く事が決まるまではまったく知識がありませんでしたがね。笑
キプロスはトルコのすぐ南、ギリシャから見るとエーゲ海に浮かぶ島々から更にずっと東へと手を伸ばした位置にある小島です。うーん、マイナーですねー。実はこの島、30年ほど前までは戦争状態にあって、今でも島の北と南が分断されている複雑な事情をした島なのです。現在は、南部がキプロス共和国としてトルコを除くすべての国連加盟国に初運されています。一方で北側はトルコの占領地とされていてトルコのみがそこを国として認めている感じです。いわゆる今年何度も話題になった「実行支配」という状況でしょう。高校で地理や歴史を勉強した時に、少しその話を勉強した人もいるかと思います。そう、そんな問題地域として有名だった国です。

私はロンドンからキプロス(南側)のラナカ(ラルナカ、Larnaca)の空港まで行きました。フライト時間5時間くらいです。けっこう遠いですね。フライト会社のエーゲ航空のサービスがやんなっちゃう感じで精神的にハードなフライトでした。ロンドンヒースローを昼の12時半に出て現地時間の7時半着(英国との時差2時間)。この時間は飛行機から夕日が見えるので綺麗な景色は楽しめます。ちなみに日本からキプロスへの直通便は無いと思います。


さて、Larnacaに着くと彼の兄が迎えに来てくれました。彼の車はHONDA。日本ではもはや珍しいMT車。ナイスな車じゃん、と勝手に好印象を抱きます。彼の家はキプロスの首都であるNicosiaにあります。そこまで車で40分。けっこうかっ飛ばします。今時5速にギアを入れて信号の無い暗い高速道路を走っているのがエキゾチックで良い感じです。Nicosiaの街に入ると日本車の多いこと。TOYOTA, HONDA, NISSAN, MAZDA, MITSUBISHI, SUZUKI, ほぼ勢ぞろいです。ほとんどが古い車ですがね。兄の話によると、昔の中古車が安く売られているとのこと。たぶん10年近く前のモデルかな。
とか考えているうちに家に到着。相当に大きな家です。作りも高級感があって素晴らしい。プライベート空間なので写真を載せられないのが残念ですが、絵画や彫刻が見事に飾られ、本やCDが壁一面に保管されたアカデミアな香りも堪能できる魅力的な邸宅でした。
荷物をおいてリビングに通されて飲み物をいただきます。まぁビール。笑
喉を潤して自己紹介。丁寧に挨拶してくれます。何をしているかとか、日本をどう思うかとか、親切ですね。私も日本人の名に恥じないように最大限の礼儀正しさで挑みます。が、育ちというものは急に変えられるものではなく、結局は普通な挨拶しかできなくてちょっと焦ります。

さてひと通りお話をしたら、出かけます。今夜はキプロス料理だそうです。私の旅の目的の一つはその郷土の料理。楽しみです。車で少し走ってレストランに行きます。で、さっそくビール。KEOという名前です。味は東南アジアで売っている軽い感じのビールですが私は好きです。夏は相当に暑いらしいので、きっとそういう味になってるんでしょう、っていうのが私の勝手なイメージです。暑い国のビールは軽いっていう、単純発想ですが。。。

いろいろ食べましたが、印象に残っているものを書きます。まずハルミチーズ。これはしょっぱいですね。チーズって言われるとチーズですが、ちょっと違うものと思っても良いかもしれません。次はスプラギ。これは豚のケバブの肉みたいな感じです。美味しいです。ギリシャ風、トルコ風、そしてキプロス風とあるらしいのですが、私には違いはいまいちわかりませんでした。でも美味しいお肉であることは確かです。聞いた話で私の理解が間違っていなければ、トルコ風はラム肉だったような。。。で、次はワインソーセージ。これはまっっっぢで美味しいです。ワインにつけたソーセージで、けっこうスパイスが入っていて食欲をそそります。僕はこれが一番好きでしたね。次はレバー(豚だか牛だか忘れました、、、)とラム肉の炒め物。ガーリック風味でこれも非常に美味しい。レバーが好きな人には相当ウケると思います。これもお気に入りの1つです。そういえばメインの前にスターター的なものをいくつか食べました。バラのようにトゲがある草(笑 マッシュルームのピクルス、パンとソース2つくらい。変な味だったのがピクルス。正直美味しくなかった。ダメですって言ったら、「えー、こっちが本物のピクルスだぜ!」って言われましたが1つでもういいやって言ってしまいました。ごめんなさい。それからマッシュルームを焼いたもの。イギリスのマッシュルームも美味しいですが、こちらのマッシュルームもジューシーで美味しいです。そして、キプロスじゃがいも。キプロス人に言わせるとキプロスのじゃがいもはヨーロッパでも高級らしく、美味しいとか。うん、確かに美味しいです。イギリスのものよりも粘り気があるとおもいますた。・・・とまぁとりあえずかなり多くの物を食べました。一つ一つ覚えられなかったですが、総じて美味しかったとおもいます。
写真を撮りたかったのですが、家族揃っている前でパシャパシャというわけにも行かず、撮れませんでした。読者のみなさん、どうか想像してくださいませ。

夜はパブに繰り出して酒飲み。とりあえずビールですね。Nicosiaの街はすごく小さいので、パブも少ないようでたくさんの若者が集まってきます。それでものすごい混雑。(笑 やはりアジア人はすごい少ないみたいですれ違う人に奇異な目で見られます。笑 はい、ごめんなさいねー、変人で。とりあえず飲んで寝ます。

2日目はNicosiaの街を歩きます。こちらでキプロスの歴史を研究している博士学生がツアーを行なっていて、それに参加しました。歩くコースは市内中心部の南北境界線近くです。先程も少し触れましたが、キプロスの歴史は非常に複雑で各列強の支配を受けながら歩んできたようです。はじめはペルシアの支配を受け、アレクサンドロス王のプトレマイオス朝に移り、その後はローマ帝国の支配下になり、一度イギリスの支配を受けた後にヴェネツィア共和国が植民地として手に入れ、一旦オスマン帝国がキプロスを奪い、最後にはイギリスの植民地となります。もうこの時点でぐちゃぐちゃです(笑 第二次世界大戦の後にイギリスからの独立を果たしますが、その時すでにキプロス人にはおおまかにギリシャ系とトルコ系の2種類の人種がおり、ギリシャに併合されたいギリシャ系キプロス人とトルコへの併合を望むトルコ系キプロス人の間で対立が起こります。ギリシャ系の強硬派によるクーデター(もうギリシャにお願いするもんね!っていうのを軍事的支配する形でやろうとした。)をきっかけにトルコ系住民を守るという名目でトルコ軍が介入し、北側を占拠。ギリシャVSトルコの構図へと発展してしまいます。これによって当時バラバラに住んでいた住民のうち、トルコ系が北へ、ギリシャ系が南へと流入しました。国連の介入によって南北の境界線が作られ、境界線周辺地域は現在でも国連の保護下にあり、その付近は当時のまま無残な姿をさらけ出しています。非常に興味深い話を聞きながら歴史をお勉強です。古くからぐちゃぐちゃだった影響で、キリスト教とイスラム教がミックス、言語はギリシャ語にトルコ語に英語がミックス、料理もトルコ風とギリシャ風がミックス。アルメニア料理もあります。世界大戦、クーデター、分断後は経済格差問題と、もう20世紀のあらゆる問題の縮図みたいな感じです。非常に興味深い。こういうの私は好きなので悶々と考えながら街を歩きました。しかし、天気は陽気な19℃の晴れ。さんさんと照る太陽の下をるんるん気分で歩きます。ええ国ですわー。大変だけど。。。みなさんも興味があったら調べてみてください。

手前真ん中にギリシャの旗。左奥に国連の旗。更に右奥にトルコの旗。


 パスポートを見せれば南北の行き来は可能。ちなみに私は北には行ってません。次回に。


この古い石は北の山で取れる。現在、南ではこの伝統的な石を使うことができない。
境界線付近に人はいない。廃墟が並ぶ。


さて、夜はラボの友人の親族の家でクリスマスパーティです。ヨーグルトソースのかかったサラダからパスタ、ケーキまで満腹食べます。そしてその後はワインを飲んで時間を過ごし、12時を迎えるにあたって教会へGO。初めての経験です。白塗りの明るいギリシャ風の教会へと入り、聖書の一部を音読して歌を歌い、アーメン。ろうそくの日が厳かな雰囲気を醸し出す、ヨーロッパらしいメリー・クリスマスでした。

で、そのあとにまたパブに繰り出して飲みまくり。笑 その日は3時くらいに撤収しましたが、帰宅後に話が盛り上がり6時まで飲んでしまいました。Acceptanceunderstandingはどちらが先か、acceptanceunderstandingは必要か、と、とんでもなくだるい議論を大まじめにやっていたみたいです。まぢウケるんですけど。笑

翌日は激しく二日酔いでスタートです。昼に起きて今度は昼からパーティ。二日酔いだー、といっていたら「No, Stop,Ysk」を友達に制されます。キプロスでは二日酔いするほど飲むのは良くないとのこと。これはイギリス文化だって言われてしまいました。日本文化でもあるぜー。でも、まっぢきつい。。。彼の母親がイギリス人なおかげで今度はイギリス式のパーティです。コジェットのスープ、サラダ、ターキー(七面鳥)、豚ばら肉の丸焼き、など、本当に苦しくて動けないくらい食べます。驚きなのが肉のソースがクランベリーソースやクリのソースなどと、甘いこと。最初はえーーーって思いますが、食べると意外と美味しいのです。次はケーキにクリスマス・プディング。もう死にそうです。笑 その後にプレゼント交換があります。私は何も知らずに行ったので、もちろん何も用意していません。しかし彼の家族の方々は非常に優しいことに、私へのプレゼントまで用意してくださり、少しうるっと来るような感動を覚えました。こっちの家族の暖かさを感じた一瞬でした。
そんなパーティも夕方には終了してさぁまたパブへ。ひたすら飲んで、頭ぐるぐるです。なんかどうしようもないダメな人になりかけています。散々飲んだ後に夜中にやっているパイ屋さんに行ってソーセージパイやハルミチーズパイ、ほうれん草パイなどをほおばります。ちょー苦しい。。。まぢありえないカロリー摂取量です。
廃人になって帰宅して寝ます。
(すみません、パーティではまた写真が撮れず。夜は酔っ払って撮れず。。。)

翌日は帰国日です。朝起きてお腹の重さに悶絶しながら帰り支度をします。昼になってようやく体が回復して、お別れの挨拶です。数日間しか滞在できませんでしたが、お父さんから始まりお母さん、妹さんまでギリシャ式にほっぺにチュウの挨拶をしてくださり、本当に良い旅でした。
空港に行く途中、最後にスプラギのケバブをほおばり、いよいよ旅も終了です。

ケバブ。肉がたっぷり。

本当に思い出に残る印象深い旅でした。
Come againのお言葉に甘えて絶対また行きます、Cyprus

 綺麗な空だなぁ。


さて、今日は大晦日です。今年も無事に終わり、良い年だったと思います。読者の皆さんはいかがでしたか。それぞれあるでしょうが、総じて良かったんじゃないかと願っています。来年も良い年になりますように。私も含めてみなさんのご多幸をお祈り申し上げます。それでは良いお年を。

Ysk

2012年12月10日月曜日

ふわふわ。とろとろ。でれでれ。そんな趣味

日の短さに寂しさを感じるイギリスの冬(;_;)
しかも、太陽が一日中黄色い。。。
以前のボスが飲んでイギリスの話になる度に言っていたあの太陽。黄色い!
朝8時ではまだ夜明け直前って感じで薄暗い朝。
9時を過ぎるとあー太陽が来た〜( ̄▽ ̄)って感じですが・・・いかんせん黄色い(笑
そして寒い。雨も多い。4時にはもうほぼ日没。
イギリスの冬に「昼間」は無いんですね。朝方から始まり夕方に切り替わって終了(笑

こんなイギリスの冬がどうも好きになれないYskです。こんにちは。

通勤路より。この角度で朝9時半。(大遅刻)

今週は研究で良いことがありました。ずーっと課題になっていた立体選択性の制御が上手く行ったのです。わーい\(^O^)/ まだ先は相当に長いけどねっ!はっ!とりあえずこれで押し通します。曙バリのつっぱりで寄り切ります。寄り切れなかったら、また一から出直しですし・・・(T T)
はい、ぜんぜんわかんないですよね、ごめんなさい。まあ良い週末ということです。

そんな週末には趣味を楽しみます。私の趣味はクラシック音楽と料理。
今はね^^; 昔はテニスやら何やらスポーツ全般何でも積極的にやっていたのですが、今は体を動かすことが少なくなってしまいました。好きなんですけどね。体力と時間の問題が。。。

さて、今日はまたもや1週間分のパスタソースを作りながら、少し豪華に今晩用のポークソテーを作りました。でもカメラをラボに忘れて写真が撮れませんでした(泣
my god.....
クラシックを聴きながら料理をする。めちゃ気分良いです♪ちなみに今日はワインを飲みながら。ぐふふ^^v 最近これにはまってます。
クラシックの澄んだ音を耳に入れて、鼻から料理の豊かな香りを入れて、口から芳醇な(安い)ワイン(白)を入れる。(赤は相変わらずダメw)う〜ん、いいです、これ。ふわふわ、とろとろ、でれでれ、とまったく力が入らない感じですが、いいですねー。( ̄▽ ̄)
料理ができたら、熱っついうちにほおばります。
今日はオリーブオイルとバジルで香り付けしたソテーに満足です。 パスタも丸。
 この完全なる自己満足の時間こそ、将に趣味だと思います(笑

今日はこれ。
http://www.youtube.com/watch?v=UGPJDgp2-9A
第一変奏にバッハを感じます。第30変奏には神を感じます(勝手に)。
良い時間でした。

さて、仕事。
ではm(_ _)m


2012年12月2日日曜日

海外学振。そして・・・

この話は海外に出ているポスドクにとっては避けられない話なのではないでしょうか。ポスドクに行くに当たって、給料がどこからもらえるのかは死活問題です。まず海外に出る足がかりとして、この日本学術振興会(JSPS)の海外学振に申請する人がほとんどだと思います。まずは海外学振でお金を得て、それで海外に出る。その任期が終了したらBossに雇ってもらって長く居続けるか、他の海外のポストを見つけるか、日本に帰るか。 おおまかにそんな感じだと思います。

私の場合はDC2→1年任期余り→PD切り換え→海外渡航届け(max1年が上限)という形で、ちょっと特殊なのですが。いずれにしても海外に出ていく時には海外学振を申請する人がほとんどです。というのも、給料として与えてくれる資金がとてつもなく良いからです。1つの国の機関として、ここまで潤沢な渡航費を出してくれる機関は世界中を見ても希だと思います。各国がお金を出し合う国際的な機関には海外学振に匹敵する内容のものがありますけどね。でも日本からだと、いきなりそのフェローシップに申し込む人ってすごく少ない気がします。すみません、私は化学系なもので生物系の人が多く応募するヒューマンフロンティアサイエンスプログラムやエンボフェローなどに日本人が初めから申し込むのかどうかはちょっと知りませんが。。。ま、化学系では完全に海外学振が筆頭に来ます。で、その海外学振が一体何者なのか知りたい一般の方のためにリンクを張っておきます。
http://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html

で、当たり前ですけど、この海外学振、申請したら「はいどーぞ」という訳ではないです。10枚くらいの申請書を作成して提出します。主に今までの業績集やこれからの研究内容の計画についてです。それから海外で研究する意義なんかも書きます。で、偉い先生方に審査していただくわけです。採用率はだいたい15~20%くらいです。去年はなぜかすごい高かった(25%)ですが、異例だと思います。

私個人的な意見としては、たぶんこの海外学振が学振の中でも最難関だと思います。採用率は国内ポスドクのPDの方が低いので、数字上はPDの方が難しいように思われますが、まぁ個人的な意見です。というのも、この海外学振の場合、日本国内で既に学生を指導している若い先生方も応募するんです。助教のポストに就いていて、そこから国内のポスドクに戻るという人は0%に近いんじゃないかと思います。助教から次のステップだと、准教授、または海外に出る(海外学振に応募する)、そんな感じだと思います。
助教の先生はまさに先生ですから学生を指導して研究成果も出して、と私みたいな1人のポスドクより成果を上げやすいのは当たり前です。 そんな人がゴロゴロといるところに応募するんですから、私が最難関と言うのも間違いではないと思います。

ということで、私みたいな若手の研究者からすると、海外学振ゲットした人はエース級の扱いです。すげー、、、みたいな。「私、できる人です」みたいなレッテルを日本学術振興会から張ってもらえるんですから羨ましいものです。

で、私、もちろん今年の春に申請しました。こちらに来る直前に。私の任期は1年なので、来年の給料をくれるところを探さなければならないわけです。見つからなかったら、Bossに哀願して雇ってもらうかビザが切れるまで自腹滞在というオチです(笑
で、夏にこちらのブログにちらっと書きましたが、「書類審査不合格」だった訳です。
いやー、あのときはロンドン五輪真っ最中でしたが、凹みましたね。お先真っ暗状態でしたよ。ははは。

さて、DC1やDC2、PDや海外学振について「こうすれば通る!」みたいな情報はネットを使って調べればいくらでも出てきます。これでもか、というくらい丁寧に細かに書いてくれている親切なまとめページもあります。読むと「ここまで気にしなければいけないのか。。。」と思ってしまうくらい(笑

私の場合はこれで1勝1敗です。ネットでは「こうした方が良い」というアドバイスが多いですが、私は逆になぜダメだったかを反省しておこうと思います。

私の場合、不採用で評価Aでした。Aというのは落ちた人の中で上位20%ということです。惜しいじゃないか!もう少しじゃん!ということです。
私が他の人と比べて勝る所は・・・・まぁ書かないでおきます。単なる自慢ですから(笑。それよりこれを読んでくれる人が欲しい情報はなぜ落ちたか、だと思います。

端的に、発表論文数と申請書の内容だと思います。前者はもうどうしようもありません。助教の先生とかだと発表論文10以上なんて当たり前だし、人によっては20以上ってことも。私なんて到底及びません。3報ですから。。。目に見えて少ないですね。がっくり。
DC2なども発表論文数がすごく重要と聞きますが、私の場合や私の周りの仲間の状況を見ていると、そうでもないのが実際だと思います。DC2を発表論文0報で通った仲間もいるくらいですから(笑 ちなみに私は1報。1報で通った人、もう1人知っています。2報の人も。ね、少なくても通るでしょ。論文数が少なくても勝算はアリです。DC1やDC2はね。

 しかし、海外学振はダメですね(苦笑。私の印象では。さすがにある程度の論文数が必用だと思います。そう思うのにはもう一つ理由があります。私のハウスメートと比べてです。彼は通りました。(おめでとう!!)同じ領域に申請。同じ大学から。そして同じ大学(Oxford)に。非常に良い比較対象です。(つまり完全に私は彼に負けたわけだ!)彼と比べて明らかに私の劣る部分は論文数です。この強烈な数字の違いはどうしようもないのでしょう。確か彼は5報か6報だったと思います。うーんすごい。ここから見るに3報じゃ足りない。5報くらいあれば良いってことでしょうか。たった2つの違いですけど、研究者の世界では論文1つ発表するのにとてつもないエネルギーと時間を要します。この差は非常に大きいのです。絶対そうだと信じられてしまうと困るのですが、あくまで1つの指標としては良い比較だと思います。
(ちなみに彼は、僕が落ちた時に非常に同情してくれて、食事をおごってくれました。なんて優しい奴なんでしょう^^)

それから、申請書の内容。これは今になって思います。良くない部分がありましたね。はっきり言って、研究業績の書き方なんてどう書いても伝わる内容はさほど変わりないと思います。書く内容が大切なのは研究計画と海外で研究する意義の項目だと思います。私が提出するときは正直「業績で決まっちゃうんだろ」って思っていたので、そこまで突き詰めて考えませんでした。が、今思うと大切な項目です。
私が思う反省点は以下の通りです。
1つ。自分のバックグラウンドとこれからの研究計画がマッチしていることを十分に示せていない。研究計画や内容に関して自分のバックグラウンドを活かせるという表現が弱い。やはり、「ただやります。なんか難しそうだし。チャレンジングな内容だし。」だけでは弱い。
2つ。逆に無理矢理に今までの研究内容をひっぱり過ぎるのも良くない。海外に行って違う研究グループに属するのだから当たり前だと思います。研究内容は大きく変わってしまうのが普通だと思います。大きく変わっちゃって、それに関して自分の知識や技術をどう活かすのか、という書き方が求められていたのだと反省します。 せっかく海外に行くのに、日本でやってきた事とほとんど変わらない内容をやるんじゃ、「本当に行く意味あるのか?」って感じになっちゃうなと思いますし、私はこれをやってしまったと思います。
3つ。海外に行く意義はどこにあるのか。突き詰めて考えるべし。この理由は人それぞれだとは思いますが、私はちょっと甘かったと思います。正直、「苦手で大っ嫌いな英語を勉強しに行きます(泣」的な感情が大きかったので、それがつい出てしまったかと。。。少し違った領域に進出して自分の知識の幅を広げ、新しい技術も身につけ、それを日本に持ち帰って成熟させる。日本から持って行く知識や技術は海外のグループにも与えて、そちらで良い様に使ってもらう。そうして中身の濃い国際交流が可能になり、将来的にも親密な学術交流を継続する礎ができる。などなど、そこまで踏み込んだ考えを持って申請書を書くべきだったと思います。反省。

細かな所はまだありますが、大まかにはこの部分は良くない部分だったかなと思います。もちろん、それが改善されていれば絶対通ったとは言えませんが、あくまで個人の反省としてはそうだと思います。これを読んでくれた人の参考になるのかは不確かですが、一つの例として見てくれればと思います。

さて、何でこう反省ができたか、ということですが。それはまさに「落ちた」からです。お陰様でそれからが大変でしたが。ヨーロッパのフェローシップに応募したり(申請書が英語!!泣)、日本の別の財団に応募したり、と大変な日々を送っていました。だいぶ前ですが。その過程でわかったんです。あー、プロポーザルってこういう物なんだって。特にこちらのヨーロッパのやつは凄かったですね。約30枚も書きましたから。。。でも、何について書くべきなのか、しっかり理解できたので良い経験でした。この経験は研究そのものの経験よりも大きいんじゃないかと今では思っています。

さて、その新たなプロポーザル。それは、上原記念生命科学財団リサーチフェローシップとMarie Curie International Incoming Fellowshipです。
これらについては、結果が来たらそのうち書きます。
それではm(_ _)m

2012年11月27日火曜日

ヨウ化サマリウム(II)の調製

今回はすごく狭い話です。すみません、ほとんんどの人が全然わからない話だと思います。が、自分や同業の方には有益なのかな、と思って書きます。

さて、ヨウ化サマリウム(II)。有機合成においては有用な一電子還元剤です。
この時点で先を読もうと思ってくれる人は既に知識充分な人が99%でしょう。なので、basicな話は飛ばします。

今週はほとんどの時間をこの試薬の調製に費やしてしまいました。いやー、イライラした1週間でした(^^;)
ご存じのように、この試薬、非常に死にやすいですよね。日本でも売ってるボトル、一回使って1週間もしないうちに変色して使えなくなるってこと、希ではありません。もちろん、使用方法に充分な注意を払えば長持ちさせることも可能ですが。ま、いずれにせよ操作が煩わしい試薬です。

試薬調製が成功したか失敗か、または試薬が生きているか死んでいるかの判別は非常に簡単。濃いダークブルーならOK、緑や黄色、茶色なら駄目って感じですね。もう業界の人には当たり前すぎて申し訳ない話ですが。。。

で、そのSamarium iodide(II)、作るのが難しいですよね。作りにくく、死にやすい。そんな最低な試薬(笑。でも、有用です。これまでにSamarium iodide(II)作りに挑戦しては失敗した人が大勢いると思います。調整法は大まかにSamarium metalとヨウ素を作用させるものか、ヨウ素の代わりに1,2-diiodoethaneやiodoform、diiodomethane,を作用させる方法があります。

で、どれでやるのが良いのか。私はSmの専門家ではないので、これ!と決定打を打つことはできませんので、参考文献を探します。そうすると今年JOCに発表されたProcterの論文が見つかります。Procterと言えば、Dr. Samarium。彼のSmI2を用いた合成は非常に有名です。で、これを読む訳です。ヨウ化サマリウムの調製についての総合論文です。

Preparation of Samarium(II) Iodide: Quantitative Evaluation of the Effect of Water, Oxygen, and Peroxide Content, Preparative Methods, and the Activation of Samarium Metal

 Michal Szostak, Malcolm Spain, and David J. Procter*
J. Org. Chem., 2012, 77 (7), pp 3049–3059
DOI: 10.1021/jo300135v
 http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jo300135v?prevSearch=SmI2&searchHistoryKey=

この論文の内容については、後輩がブログに書いてくれています。っていうか先に書かれた感がある。。。(笑
それを参考にしてくれればと思います。(その他の情報も面白いものがあります。)

http://solanoeclepin.blog99.fc2.com/blog-entry-133.html

Procterの論文を読むに、要約するとTHF中の水や酸素や過酸化物はSamarium iodide(II)の調製にはほとんど影響しないとのこと。(もちろん多少は影響するので、含有している量にもよるが。。。更にヨウ素剤にもよるが。。。)で、駄目な場合の多くはSm自体に問題があるとのこと。で、ダメな''inactive Samarium''を使う場合は、アルゴン雰囲気下で24時間攪拌してから使用すればOKとのこと。まぁ酸化されたり他の要因でダメになった表面を削って新鮮な活性部分を剥き出しにするんでしょう。ということで、早速やってみます。

まずは1回目。ラボ内にあるSmを使用。どれがactiveなSmでどれが''inactive''なSmなのかの判定が難しいため、とりあえずinactiveなSmだと思って、24時間アルゴン雰囲気下で攪拌。その後試しに、蒸留していないTHFを使ってみた。(論文では蒸留THFなのですが、まぁ試しに。)Sm金属に活性アルミナカラムを通した、ドライな(私は蒸留THFの方が好きですが。。。)THFを加える。その次にヨウ素のTHF溶液を加えて攪拌し、60°Cに加熱して18h。
 
で、、、結果は・・・・撃沈www・・・・orz
やっぱダメか。。。

(ちなに、このカラムを通したTHF、水が除かれるのは解るのですが、過酸化物はどうなんでしょう。。。そして酸素も除かれているものとして良いのでしょうか。。。うちのラボでは皆さん、このカラムを通したTHFにモレキュラーシーブスを入れるのがベストだ!って言っていますが、私はどうも納得出来ていません。脱水に関する論文もありますよね。ま、これはそれた話です。)

次はとりあえず、また24hアルゴン雰囲気下で攪拌して、今回はNa/ベンゾフェノンから蒸留したfreshなTHFを使用。(これをやってベンゾフェノンケチルの青いヤツを作るだけで、喜んで覗きに来てくれる人がいるんだから楽しいものです^^。最近はそんな彼らにかわいげを感じてしまいます。)で、ヨウ素を加えて、加温して、18h攪拌。
次の日・・・・だめだーーーー( ̄□ ̄;)

で、3回目。ちょっとDr. Samarium iodideのProcterを信じられなくなってきました。やっぱり、酸素に対して敏感なんじゃないかと。。。で、今回は厳密に密封してアルゴン雰囲気下でSmを攪拌し、完全に脱酸素、脱水、脱過酸化物したと信じられるくらい一生懸命作った蒸留THFを使用。少なくともマイナス要因ではないでしょう。ヨウ素も新しいボトルに切り替え、ヨウ素を入れたフラスコも充分にアルゴンに置換。ヨウ素を溶かすTHFも、もちろん''freshly distilled'' THF。
更に、今回はスペシャルゲストを呼んでやります。カナダのラボでSmI2を作ったことがある、というポスドク、私の現在いるラボで以前SmI2を作った人の作業を見ていた博士学生3年の彼、そして博士1年で若いながらも熱心で生意気な(笑)学生。彼らに私のテクニックをチェックしてもらいます。じーーーっと見ていてくれ、と。
3回目ともなると、ラボのみんな全員が私の失敗を知っている状況でしてね。周りの皆さんも興味津々で覗いています。焦るけど仕方ない。。。自分の手順や技術が完璧だと思い込むのが私にとって一番怖いことです。。。
で、やるわけです。さて、ヨウ素投入・・・・と、なんと、そこにBoss登場!焦る私(笑 思わずbad timingと言ってしまいましたよ(笑 
で、目の前でやって見せて、何か文句があれば言ってくれとお願いしました。
先の3人含め、偶然通りかかった人(Boss含む)も、文句は無いと。うん、きっと大丈夫。
ふむふむ。よし、加温、攪拌。

次の日。。。またダメだーーーーーーーー(T T)
なんで。。。。(泣 orz がっくりです。

こうなると、ポスドクのプライドに関わってきます(笑。ダメじゃん、俺、的な。。。皆さんOh my god!!とか言ってくれ、助けようとしてくれます。しかしですね、私、ここで火が付きました。絶対独力で作ってみせる、と。日本で6年間やって来た自分としては、この失敗に次ぐ失敗は納得出来ません。悔しい〜〜〜、ってね。
親切な彼らは、他の論文を持って来てくれたり、作ったことがある先輩のポスドクに質問してくれたり、そのポスドクとskypeで話せと言ってくれたり。うん、優しい。
しかしですね。やっぱり独力で解決しないと。
ありがとう、と言って好意を受け取りました。

さて、仕切り直し。
問題点は何なのか。どうすれば良いのか。考えます。もう少し簡単な方法は無いのかも。

そもそも、仕込む前に24時間アルゴン雰囲気下で攪拌って面倒ですよね。他の作り方も、1,2-diiotoethaneを使うKaganの方法は使用前の精製が必用だし。(Procterの論文による。)なるほど。いずれにしても難しい場合が多いようです。そうであるために、Procterは調製だけで論文を発表できるし、様々な調製方法が主張されていて、その他のコツ的な情報も様々あるのかな、と。
でも、もうほとんどの人がこのProcterの論文を参考にしています。これを見ろ、以上。的な。

・・・となるとですね、やっぱり自分なりに信頼できる方法を身につけるのが一番です。もちろんProcterの論文が最も参考になることは間違いないですが。でも、それをやって上手く行かないわけです。そうなったら多少の別路線を行くしかありません。 で、考えた結果、なるべく簡便で煩わしくない調製法を試してみました。

24時間アルゴン雰囲気下で攪拌が非常に面倒。使う1日前から準備しないといけない、というのがどうもね。。。ということで代わりに超音波照射にしたらどうなんだろう。Flowersがやってるみたいだし。こっちの方が私的には簡便に思えます。そちらを参考にします。7分sonic照射でできるって本当かどうか微妙ですが。。。そして、アルゴンや窒素ラインは使わない。アルゴン風船でやる。使う試薬はやっぱりヨウ素。他の試薬は精製が必用っぽいから使いたくない。(すみません、全ての論文は読んでいないので、全部が全部必用ではないかもしれません。少なくとも1,2-diiodoethaneの場合は必用だとProcterの実験項では述べられていますね。)THFはやっぱりNaからの蒸留品にする。個人的にやはり酸素や過酸化物は除きたい。論文によれば、やはり多少の影響はあるみたいですし。(彼らの主張はあんまり影響ない、だけど。。。)

で、やります。THFを蒸留。(もう小さな蒸留塔を自分の実験台に作ったので、ただアルゴン置換して加熱するだけ。アルゴンは自分のドラフトまで来てるからチョー楽ちん。日本では日常的に蒸留している研究室もあると思います。私のいた研究室はそうでした。) その間にSmをフラスコに取る。ポンプを使ってアルゴン置換5回。そして蒸留したてのTHFを投入。そしてアルゴン雰囲気下sonication 20分(7分よりは充分にやりたいな、と)。そしてsonicationをしながらヨウ素のTHF溶液をガスタイトシリンジで投入。その後更にsonication20分。で60°Cに加温。18時間攪拌。

で、ダメーーーーーーーーーー!!!!!!(T△T)
なんでやねん。。。まぢ泣けます。。。

もうこうなったらSmを疑う他、ありません。きっとinactiveじゃなくてもうSmメタルじゃなくなっているとか。Smは灰色みたいですが、酸化された酸化Smだと黄白色だとか。うん、ちょっとそういう黄色みがかった様にも見えるな。。。ということで、別のSmを他のラボから拝借。こっちはもう少し灰色が濃いです。で、私のラボのSm金属はパウダー状なのですが、拝借したSmはパウダーじゃなくて粒状です。うん、やっぱりちょっと違って見える。

で、これを使って仕込み直しです。
もう5回目だー(泣

はい、手順は先ほどと同様。THF蒸留。アルゴン置換をしっかりしてSmにTHFを加える。Sonication20分、アルゴン置換を充分に行ったヨウ素のTHF溶液を投入。sonication20分続行。60°Cに加温、攪拌overnight。

 で。。。。次の日。
青だーーーーーーーーー!!!!!!!
完全にダークブルー!!!!!!!やった(T T)やったよ。ついにできた。
単なるヨウ化サマリウムの調製ですが嬉しかった(笑
皆さん除きにやってきて、一緒に喜んでくれます。いいやつらです。
Blue!!と言った瞬間に駆け寄ってくるんです。いいやつらです。

で、やっとのことで自分の反応に使うことができましたとさ。
つまり、問題だったのinactiveどころか、どうしようもないSmだったようです。

さて、自分的にまとめると次のようになります。
いかに簡便に、そして失敗しないで作れるかに重点を置いて考えます。

振り返って考えるに、やはり基本はProcterの手法は信頼できると思います。 私はちょっと手間を省いたに過ぎません。個人的に重要なポイントは脱酸素と活性化。水は特に関係無い。(ProcterはSmI2の反応で水を使ってますし。)
・THFは蒸留品。これは脱酸素、脱過酸化物ということ。(Procterの言う様に、ヨウ素剤によっては普通のTHFでも大丈夫なのでしょうが、少なくとも蒸留したやつなら信頼できる。少なくともinactive Smから調製する場合、彼は蒸留品を用いている。)
・サマリウムは新しい方が良い。できればパウダー状じゃなくて粒状の方が好ましいと思う。表面のみ酸化されたりして不活性になるから。パウダー状だと完全にSm金属じゃなくなって酸化物などになってしまうスピードが速いと考えられる。(予想だけど。)
(ということで、Smメタルの保存もなるべく酸素に触れない方が好ましい。アルゴン吹き込んでパラフィルム巻くとかですね。)(ただ、本当に新鮮なSmならFlowersのやった通り、超音波7分で反応するのかもしれない。パウダー状の方が反応性高そうだし。)
・ヨウ素で充分反応する。(他の試薬は精製が必用かもしれないので、その手間を省ける)
・Sonicationはきっと有効。(検証不十分だけど、24hアルゴン雰囲気下で攪拌よりは簡単だと思う。)
・反応中はアルゴン雰囲気下のポジティブプレッシャーが望ましい。ラインでずっと流している必用はない。二重のアルゴン風船で充分。ただし、THF投入前にしっかりと置換すべし。

こんな所でしょうか。呼んでくれている人の参考になれば幸いです。

しかし、もう一つ書いておかなければならないことがあります。
それは調製した試薬の安定性。
私が作った試薬は2回使った後に緑色に変色して死んでしまいました。しかも1日。。。沈殿物は薄い灰色。溶液は緑というか黄色というか。。。もちろんアルゴン風船つけておいたのですが。。。少なくとも私の作った試薬は不安定です。一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、という情報もあるのですが、それは使用したSm金属の状態やヨウ素などの試薬の純度にもよると思います。私の実験技術にもよると思いますが。。。

1,2-diiodoethaneから作ると、ヨウ素から作るのと比べてはるかに安定とProcterは言っていますが、私が確認したわけではないので、確かなことは言えません。(Procterはヨウ素から作ると数日でダメになると言っています。私は1日。。。)でも、いずれにしても不安定であると心構えをしていた方が無難だとは思います。でも、Procterは不活性ガス中で1ヶ月保存しても問題無いって言っているんですよねー。私のは到底それには及びません。。。はっはっはっ。。。それから、きっと大スケールの方が安定だと思われます。50ml以上かな。これは予想ですけど。酸素など良くない物の混入量の比率が小さくてすむと考えられるので。私が作ったのはたったの5mlですので、それも原因の一つかと。個人的な判断では、一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、とされているのはほとんど場合50~100mlスケールなんじゃないかと思います。そもそも5mlのヨウ化サマリウム溶液を作る人の方が珍しいんじゃないかな。。。

とうことで、長期保存したいなら1,2-diiodoethaneから作るの方が良いのでしょう。試しに使ってみる程度なら、ヨウ素から作るので充分ではないでしょうか。

さて、本日6回目を行いました。
もう失敗はしません。大丈夫。ようやく私なりに信頼できる方法を身につけました。拝借したSm様々ですがね(笑)
写真も取って保存しておいたのですが、それまでupするとさすがにやり過ぎな感があるので手元に置いて自分の参考にしたいと思います。

ヨウ化サマリウム(II)を毎日のように使う研究室は希でしょう。むしろ使用頻度は高くないのが一般的かなと思います。そんな時は5ml程度作れば充分だと思われます。帰る前にTHFを沸かして蒸留し、アルゴン雰囲気下でsonicationしながらヨウ素を加えて加温して次の日まで攪拌。結構簡単にできると思いますので、読んでくれている人が真似してくれたら嬉しいことこの上ないです。
(できないじゃないか!って怒られるのが怖いけど。。。)

あー疲れた。

今回は以上です。
ブログを開始して以来、初めてchemistらしい話をしたYskでした(笑

2012年11月19日月曜日

デモンストレーション・アーティチョーク・ハロークィーン

こんにちは。久しぶりの更新になってしまいました。ネタ切れ、、、という訳ではないのですが、ちょっと忙しいのと、気分がね。。。
いかんせん私の様なポスドクの気分というのは研究の進捗状況に大いに寄るところがあります。で、その進捗状況というのがまったくもって思わしくないわけでして(笑
まぁ研究なんてそんなもんですよね。3ヶ月まったく1歩も進んでいません。hahaha~~~

( ̄▽ ̄)・・・・

さて、ここ最近のことを書いておきますか。意外にも平凡退屈な日々ではなかったです。

まずは、デモ。これは驚きました。嬉しくもありました。すごく大変でもありました。
10月の中頃でしたか。Bossからいきなりオフィスに来い、という連絡がありまして。直々に呼び出しとは・・・?と少しびくびくしながら行くと。。。

Ysk、デモ実験をしてくれないか?

とのこと。

「はて?」

ときょとんとしていると。色々とラボ内の状況を説明してくれて、「で、agree??」ということで、「Yes。」ということです。ということで、やることになりました。
近縁の人はわかると思いますが、やれと言われたのは「有機金属試薬の取り扱いと禁水反応のやり方 」です。
???という皆さん、ごめんなさい(笑

まー、大変でした。前日から実験を止めてデモの練習。もちろん英語の練習(笑
何をデモでやるか、何を伝えるか、言わなければならないことはなにか、と頭がこんがららりながらバタバタと準備しました。親切な日本人のハーフがいて、彼が大いに助けてくれました。(日本人のハーフなのにもかかわらず、彼は日本語がまったくしゃべれない!!)
 まぁ正直彼がいなかったらはちゃめちゃもいいところでしたね(汗

デモ当日は朝から1.5時間×2回。もうくたくたです。緊張はするし、見せ物にしている以上、失敗はできないし、英語をしゃべるのは大変だし。。。いつもの3倍以上のエネルギー使いました。。。しかもBossまで見学に来たし。。。しかもBossが「日本ではこうやるんだ」とか言うので、失敗したり落ち度があったら日本の恥さらし的な感じになりそうで。。。まぁとにかく大汗かきかきしながらやりましたよ。

まぁ結果はそれなりに。皆さんからお褒めの言葉をいただいて嬉しかったし、なにより「これで全部です」って言った時に拍手で終わったので良かったかと。完全にショータイムでしたね(笑 こんなんならもっともっとエンジョイできるプログラムを組むべきだったけど、まぁそれは高望みでしょうかね。でも、自分としても良い経験になりました。何より、自分の実験技術を認めてもらえていた、ということが嬉しかったです。

日本人でよかったー!!!(T T)

と、勝手に誇らしくなった1日でした。
しかし、それを日本のBossに報告したら、「お前が『できない』と言ったことは、Bossが信じることになるんだから、むしろプレッシャーだと思え」と言われて、確かにその通りと思い、更に身が引き締まりました。うーん、浮かれている場合ではないですね。
責任重大やんけ〜\( ̄□ ̄;)/ ま、のぞむところです。

それから、アーティチョーク。これも初めての経験です。
毎週水曜日は市内の広場的な所で市場が開催されるんです。で、ラボのguyと市場に昼飯にでも行こうという話になって、行った先に見つけたのです。ちなみにその時の昼飯は餃子w中国人が作っています。10個で4£って高すぎやろ!!餃子の街がホームタウンの私としては許せません!(笑 でも、まぁそれなりに美味しかったけど。。。ん、でもやっぱ私の街の方がぜったい美味しい!!☆

で、餃子は良いとして。そのアーティチョーク。見た目はどう見ても食べ物に見えませんw
これを初めて食べようと思った人がすごいと思いますよ。写真で見ての通り、どこをどう食べるのかも想像できません(笑 
ね、見えないでしょ、食べ物に(笑

そもそも、「何これ?」から始まって、1£しかしないから買え、と言われて調理方法も教えられて食べることになった次第です。で、週末に早速調理。
調理方法はゆでるのが一般的なようです。写真で紹介しますが、緑の部分をひたすら剝いていって、白い部分が剥き出しになるまで剥きに剝きます。けっこうデカイのですが、剥きに剝くと本当に小さい部分のみが残ります。この時点でちょっと悲しくなる(笑
中は白い。紫の部分は硬くて食べられません、、、

で、その緑の部分はアーティチョークのいわるゆ「がく」の部分らしく、その根本にある白い部分も食べられる、ということでそれをレモン水につけて保存。そうしないとすぐに酸化されて茶色くなってしまうんだとか。レモンに含まれるアスコルビン酸が酸化されてくれるおかげで・・・・という話はウザいですね^^; まぁビタミンCは抗酸化作用があるというのは本当です(終了)。
がく in lemon water.....


で、白い部分も薄切りにしてレモン水につけます。
 まだ白い。

がくの部分は塩ゆでにして塩とオリーブオイルで食べると美味しいらしいので、そうすることに。ゆでます。
 ゆでるゆでるゆでる〜

白い部分は牛肉と炒めてバターでまろやかにして塩胡椒で味付けしてパスタとあえると美味しいらしい、ということでまずはパスタをゆでます。

そろそろ共にゆであがるかな。。。と思ったら!!
いきなり部屋中の電気がシャットダウン・・・もう一度チャレンジしてもまた落ちる。。。電気コンロ以外の全てを切って、またつけても落ちる。。。で、電気コンロ以外をつけるのはOK。。。ということで、この時点で電気コンロが壊れて使えなくなってしまったことが判明しました。

後はまぢ最悪な日でした。この時点でおよそ夜10時。外に出る気も失せています。で、お腹は空いてる。しかし食材が調理できない。あるのはゆでたパスタとゆでたアーティチョークの「がく」のみ。。。

どうしようか考えた結果、結論はこの状況で何とかする。です(笑 まぁとりあえずはそのアーティチョークの「がく」を食べることに。塩とオリーブオイルですね。ジンジャビール(生姜風味のビール)と共に。
夕食がこれのみとは、、、ありえない。。。

うん、まぁうまい。イケる!個人的には日本的にアレンジして、ごま油と塩、という組み合わせの方が好みかと。何だろう、タケノコに似た香りと味なんだけど、でもタケノコとは完全に違う。不思議な風味だけど美味しいと思います。
で、ジンジャビールと共にいただいて。。。。
次はパスタ、、、orz
こればかりはどうしようもない。。。ただ食べる・・・?しかないでしょう。。。
ということで、食べます。まずはそのまま。小麦の味。美味しい・・・わけがない。

棚にしゃぶしゃぶドレッシングを発見したので挑戦。。。微妙。。。
はい!次、酢味噌。。。。もっとだめ。。。orz
 残念な組み合わせの彼ら

同居人が「ふりかけ」という妙案?を思いつきチャレンジ。うん、意外といける!しかし白米の方がmuch betterなことは言うまでもない。ついでに味噌汁も用意。インスタントです。うーん、日本的だ。白米の代わりにパスタということを除いては。
もっと日本的にしてみよう、ということで、パスタに梅干しを投入。
うん!いける!意外にいける!・・・しかし、もちろん銀白の白米の方がmuch betterなことは言うまでもない。
 意外に面白くてテンションが上がってきたので、電子レンジでチンできる、もつ煮込みも出してみた。うん、和食だ。完全に和食だ。久しぶりに(味は)完全に(?)和食。もやはアーティチョークの存在ははるか彼方。笑うしかない。

 わりと日本的?

ということで、初めてのアーティチョークの調理は完全に失敗となりました。現在は新しい電気コンロへと無料で交換してもらったため、不自由なく調理ができています。よかったー。また今度、アーティチョークの調理にチャレンジしてみようと思います^^v

さて、それから。
10月はHalloweenでしたね。こちらではわりと物静かな感じでした。多くの店の店員や街行く人々のいくらかは仮装している人が多かったですが、それほど派手ではないんですね。私はつい最近知ったのですが、このHalloweenってアメリカの文化なんですね。イギリスでは割としめやかな感じなんですね。少し意外でした。さて、それで、そのHalloweenはさることながら。それをもじったHello Queenなるパーティが催されたのでそれに参加してきました。まぁこちらは凄かったです。そもそも、queenという言葉がオカマを意味するらしく、参加者全員が女装または男装するんですね。(そういう意味で使うqueenはあまり良い言葉ではないみたいですが。)

まあー、汚いです(笑 女の子はいいですよ。男みたいな格好するとちょっと格好良く見えたりしますから。しっかし、男性の女装のひどいこと(笑
ええ、私もしましたよ。汚く見える方がより良い、とか言われたので。
まず、店でワンピースを購入。黒タイツも購入。ピンクのストールも購入。
だんだん気合い入ってきて、白い可パンダ模様の愛い手袋もついでに購入。
そしてウィッグも。口紅、マニキュア。
「elegant」を連呼して自己ベストを尽くします。

で、着替えてと。

まーー、ひどいこと(笑 しかし周りも私の数倍酷い方々ばかりなので、さほど照れはしませんでした。スカートはいてすね毛丸出しとか。。。胸元の開いた服着て胸毛ボーボーとか。。。ははは。。。笑うしかないです。
(もちろん街中をこれであるくわけにはいかないので、会場までタクシーですがねwww)

パーティが始まるまでは門の外で待機です。その寒いこと!
でも彼らはタフですね。酒飲んでルンルンでわいわいがやがやしてるんですから。
私はもう凍え死にそうでしたよ(汗

一旦始まるともうとりあえずダンス。クラブみたいな感じになっていてそこで飲んで喋ってダンスして、という。まぁお決まりのパターン。そこで、出会いを求めてくる人もいれば、恋人同士でラブラブ状態の人たちも。
しかしYskのようにまだ言葉に難がある人にはなかなか厳しい環境です。雑音が鳴りまくる仲で英語を聞いて喋らなきゃならないんですからね。ひどく疲れました。
おかげで体調をくずして次の週に2日休んでしまいましたよ。

ま、総評としてはYskは首から下は完璧だったと思います(笑
翌日からelegantという単語が流行りましたからね。はっはっはっ。
まぁ笑いをとれるアラサーも良いかと。

また長くなってしまった。。。書くときは長い。。。いったん書くと間が空く。。。
もう少しバランス取るようにがんばってみます。

それではm(_ _)m

2012年10月21日日曜日

新しい生活

こんにちは。今週もあっと言う間に一週間が過ぎました。こちらは日曜日の昼です。最近は雨の日が多く、スカッとしない日が多いですね。天気は私の気分を大いに左右します。特に嫌なのが、雨で靴が濡れること。朝にラボまで歩くだけでびちょびちょという。。。
とくことで、靴を買いました。日本にいるときにDr. Martinってそんなに良いとは思わなかったけど、こっちに来て日本であまり見かけないデザイン(逆にいたって普通の靴のデザイン)を見ると、けっこう良いですね。

と、まぁ消費行動はほどほどにして
皆さんに報告があります。
引っ越しました!!!!
Osneyのシェアハウスを後にして、今度はUniversity park、Lady Margaret Hallというカレッジ付近のマンションに移りました。同居人はあのWittnyの一軒家に住んでいた彼です。

まぁね、日本人同士で住むのかよって感じもあるのですが、まぁ色々とありまして。

まず、どう考えても絶対快適なのが清潔さ。やはりこちらの人は汚い。。。どうしてもストレスです。それから、片付けない。食器は1週間放置。食べ残しも。。。それから洗濯物を階段の手すりに干す。臭いが。。。

どれも人によっては我慢できるのでしょうけど、僕は無理でしたね。まぁ半年で充分な経験になったと思います。
特に私の場合、一番が研究で二番が英語。特に研究に集中するために余計なストレスを抱えたくないという気持ちが非常に強いようです。なので、出ました。

で、、、次はというと。うーーーん、ちょー快適(笑
やっぱ日本人、最高w
まず、絨毯の部屋なので、靴を抜いて生活します。友人もキレイに部屋を使う人なので、満足です。キッチンもキレイ。バスルームもそこそこキレイ。清潔さはgoodです☆

そして、リビングもついている!家具付きなのでテーブルやソファも。快適そのもです。
広いベッドルーム。クローゼット付き。机も付いている。彼の部屋も広い。えぇ〜感じ。
こんなリビング

私の部屋。ひろ〜い。大きな鏡付きなのもうれしい。

 一つ文句をつけるとすれば、シャワーですな。お湯の勢いがめっぽう弱い!くそっw
ということで、これはパワーシャワーというやつを購入して取り替えようか、という話をしています。けっこう安くすむみたいだし。
お風呂は日頃の疲れをとる場所。それがストレスになるようじゃダメだ。これがポスドク同士の合致した意見でした。うーん、環境が同じって良い。

で、次に大切なのが言語環境。 英語、英語、英語!もっと勉強しなきゃ!
ということで、部屋の中は英語で喋ることにしました。
意外とお互い喋れますねw これ、続けます。

でもね、やはり、けっこう贅沢な生活です。前に比べると。
前の家は1部屋で月に550£払ってインターネット、電気、ガス、水道、全て込みでした。この家はというと、、、うん、月に700£くらいかな。。。Oh....
贅沢w
でも、まぁいいんです。生活費は東京に住んでいた学生の時と変わらないくらいですからね。そう考えると、東京って鬼だな。。。ちなみにその時の部屋は8畳1ルーム。
うん、東京、鬼だ。

さて、そんな所で新しい生活が始まりました。場所も近くなって、徒歩15分。
毎日University Parkの中を歩いて通勤です。野生のリスやハリネズミがいて、なかなか良い朝を迎えています。
公園を突っ切って通勤!毎朝お散歩です。


心機一転。ストレスもだいぶ減り、これで研究が上手く進むと良いのですが。。。

 こんな晴れた夏のUnversity Parkが恋しい。。。Missing...はは。
 
さて、今日もこれから働きます。
では。

2012年10月15日月曜日

Brother

こんにちは。こちらはもう冬の気配です。木々の葉の一部は赤く染まりはじめ、朝の気温は3℃近くと。温かい服無しには生きてゆけません。さっむ〜・・・

さて、日本ですとこの季節は特に何があるという訳ではないですが、こちらは9月の末から10月半ばにかけては出会いと別れの季節です。新しい卒論学生、博士学生が来ました。新しいポスドクも来ました。そして4人の博士学生が修了しました。何となく寂しさがあります。
中でも寂しいのが、私の研究パートナーが出て行ってしまったことです。彼はスウェーデン人ですが、英語は完璧で、最も親切にしてくれました。私がこちらに来ると決まった時から色々と助けてくれて、実験関係も基本事項を全て教えてくれました。毎日彼と、chemistryのこと、たわいもない日々の出来事、冗談等々、一番良く話しましたね。特に私が一番感謝していたことは、彼は本当に忍耐強く私のつたない英語を理解しようとしてくれたことです。仕方のないことですが、私の英語は伝わらないことが多々あります。聞き取れないこともまだまだたくさんあります。皆さんそれぞれ努力してくれるのですが、それでも解らないこと、お互いに落胆します。彼らが悪いのではなく、私の英語力不足のせいなのですが、それでも落胆の溜息をつかれると多少なりとも凹みます(笑 しかし、その彼から一切溜息をつかれたことはありません。彼はいつも一生懸命にどれほど時間をかけてでも説明してくれ、理解しようと何回も聞いてくれます。そしてついでに正しい言い方も教えてくれる。とにかく親切でした。そして最近はbossと呼んでくれていました。そして、最近のメールではHi bossから始まり、最後はbrotherと。
その彼がいなくなってしまったのです。やはり寂しいですね。I miss youです。

ということですが、新しいパートナーが来ました。今度はドイツ人です。将にドイツ人という感じで、ゲラゲラ大声で話してパフォーマンスが豊かなのではなく、淡々とぼそぼそと喋ります。安定感がハンパ無い。しゃべり方とかメンタリティは多くの人が言うように、日本人と似ている気がします。特に抑揚無く、ぼそぼそ喋る感じ(笑
これからは彼とbrotherになれるようにがんばります。

さて、それからというと。本当のBrotherが来ました。Oxfordに。日本からの訪問者はとても久しぶりです。彼は海外旅行が趣味みたいなもんで、かなりの数の国を訪れていますが、イギリスは今回が初めてでした。まずロンドンに行って我々の旧友と過ごし、次にエディンバラに行って、そして最後にオックスフォードと。弾丸1週間の旅でした。

で、兄が来てるんだ、と皆に話した所。なんで仕事してるんだ?と何回も言われましてね。。。正直、「俺らの間柄なんだから、いーじゃん」って思っちゃうくらい(笑 こちらの人って家族は本当に大切にするので、家族が来たら仕事なんてしてる場合じゃないってことなのですかね。とにかく、ここに来るべきじゃない、一緒に彼といるべき、などshouldが多かったのには参りましたね。しかし、日本人だって家族を大切にしない訳ではないのですよ。大切です。しかし、それを大々的に表現するかというと、また別ですなんですがね。それが解ってくれないんですよねー、こちらの人。。。ま、仕方ないことです。

さて、そんな彼に私は何をしたかというと。まずは市内を案内。Oxfordの街自体は小さな街なので、一日中歩き回れば概要を掴むことは簡単です。その夜はSt. John's Collegeでディナー。今回のためにラボのガイに頼み込んでセッティングしてもらったのです。St. John's Collegeはそこまで凄い古いカレッジではないのですが、とてもお金持ちのカレッジの一つでしてね。とてもキレイでしたよ。食堂は白い壁で前に行ったMagdalene Collegeの雰囲気よりも明るく、年代が示す通りやや新しい感じです。しかし、それでも1555年創立ですけどね(汗 日本はその頃というと、、、戦国時代やんけ!!桶狭間の戦いの5年前か。。。いや、やはり考えるだけで桁違いです^^;

それでなんと、そのディナーを企画してくれた彼がちょうど誕生日だったこともあって、研究室の人のほとんどの人が参加するという大規模な物になりましてね。ワインも飲み(苦手な赤ワイン)、酔い(特にbrother)、非常にナイスな夜になったと思います。私の兄もご満悦だったことでしょう。しかし、英語で話し続けるということでかなり疲れたでしょうけど。。。ま、それは良い経験であったと勝手にそう思うことにします。

そして次の日は彼に回るべきカレッジを紹介して、昼間は仕事。夜はまたディナー。オックスフォードで見るべきカレッジとして、10くらいあげると、Magdalene, New, Christ Church, Marton, Balliol, St. John's, Trinity, Oriol, Exeter, Worcester ですかね。
こちらの学生の意見も入れてですよ。
で、彼のお気に入りはNew Collegeだったみたいです。ちなみに私まだ行っていない(汗
彼曰く、「ただ古いだけじゃない」だそうです。特にチャペルがいいと。よし、行くか。
だってNewですからね。いや、でもそのNew College、1379年創立です。。。恐れ入ります。。。

夜はラボ全体のディナーに参加です。JACSという業界トップレベルの雑誌にうちのエースの論文が掲載されまして、そのお祝いです。いやー、羨ましい。僕もそういう仕事をして日本に帰国したいものです。夢です。夢。JACS、うーん響きがいい。
それで、読者の皆様は知っている人がほとんどですが、私、双子なんですよね。だから、兄と言ってもわずか1分(笑 しかし兄は兄です。自然にそう思うようになって今まで来ました。
それで、ボスをびっくりさせようと、ジョークを企画しましてね。

レストランにまず兄が入る、ボスに挨拶する。話す。そして私が後から入店。
私が本当のYskだよー、という(笑 (くだらなすぎるwww)

という計画で、服もチェンジし、メガネもチェンジし、ベルトも全て。
ちなみに、これ、高校生の時は大成功しています(クラスを交換w 授業中にトイレに行く許可を3回とってもまったく気づかれずwww 先生も最後は笑うしかないwww)。
ということで、今回も余裕〜〜〜

さて、それで彼が入店します。彼が挨拶をしているのを外から見ます。
なぜか回りの皆さんが「Ysk!! Ysk!! Ysk!! Ysk!! Ysk!! Ysk!!」と私の名前を連呼しています。。。ん???
すると一人のガイが、「game over。。。」と。。。
ん???

なんと、そっこーでばれてしまったのです! おーのー><
なんということだ。。。まさかそんな。。。

しかも理由がすごかった。
Boss「俺の奥さんは一卵性双生児なんだよ。甘くみたな。鍛えてるんだぜ。へへへ。」
Ysk「なにー!!!!!それは想定外。。。」
Boss「すぐにピンと来たよ。」
Ysk「あちゃー><」

まさか、双子の奥さんを持っていたとは。それはさすがに想定外(汗
あっさりと見破られてしまった><

しかし、それからというもの、ディナーは大いに盛り上がって非常に楽しかったです。嬉しかったのはBossがとても気さくに兄に話しかけてくれたこと。酔ってはいましたが、兄にとってはとても嬉しい出来事だったのではないかと思います。

さて、兄の滞在も2日で終了。土曜日にヒースロー行きのバスが出るのを見送ってさよならです。その後「ちゃんとしっかり抱き合ってきた?」って聞かれましたが、そんな。。。ね(笑 

でも。良かったです。実は私、3週間ほど前に日本に一時帰国していたんですね。忙しい日程だったのでオープンにはしていませんでしたが。その時に久しぶりに兄弟げんかをやらかしまして。ま、私がぶっっっっちんしたんですが(汗
まぁたまには男同士のプライドがぶつかるんですよ。
その後、両親は不安だったらしく、大丈夫なのか、的な話をしてくれましたが。
結果は、なんということはない。いたって普通、です。
空気みたいな物、とこちらの人には説明しましたが、将にそうなんです。
全然わかってくれなかったけど。。。
なきゃだめ、でも、別に気にならない。つながりを特別、気にとめる必要もない。
極めて日本的な様ですが、あうん、なんです。

一緒に街を歩いて、特に話すこともない。お互いの近況のことを、少し。私は研究の有機合成の話、彼は仕事の医者の話。綺麗な景色を見て、うん、いい、とか頷く。黙って写真をとる。多少これからのことを話す。特に浮いた様子もなく。興味半分、聞き流し半分。町中にあるサンドイッチショップでパニーニを買う。美味い。一言を共有共感する。酔った、と言えば、あっそう、と重い荷物を手に取る。家に帰れば即寝る。
覚えていないし、考えたこともないけど、お互い街を歩いて話している時に、笑顔なんて無いんじゃないか。すごくドライな顔してると思う。ニコニコお互いに満面の笑顔で笑い合うなんて、ない。


彼はバスに乗る。
「じゃ。」
と振り返って右手を差し出す。
私はその手を取り、握る。そこで目が合う。1秒もない。しかし充分な時間。
お互い、にやり、として手をはなす。

バスが出る。
黒塗りの窓の奥、彼がどこにいるのかもわからず、私は彼に挙手敬礼する。
同じく、にやりとしながら。不覚にもうっすら目に涙を浮かべながら。

バスは行く。私は静かな気持ちで見送る。

イギリスらしくない良い天気だったな。
Brother、また来いよ。

2012年10月3日水曜日

こんにちわ。Yskです。
今日は火曜日ですが、いきなり時間ができたのと、フラストレーションがたまっているので書いて気持ちを整理しておこうかと思います。(酔っています。)

なんと、今日は安全点検のシャットダウンということで、午後から実験ができない、ということを朝に知り、昼食からパブに行ってバーガーとビールをいただいてしまいました^^
ううーん、贅沢!でも彼ら、帰らないでオフィスに戻るとか言うんで僕も調べ物しようかと思って戻りました。1時間くらい調べ物をして休憩していたら、Round 2?とか言っているアホな奴がいました(笑 Yskはそういうアホな奴が好きなので、ラボを後にしようかと歩き出したら、後ろから追いかけてくるアホがあと2人いたので、彼らと共に再びパブへwww

しっかし、酔っぱらうともう英語はダメですね。今日は特に。。。昨日は12時に帰宅して、それから今日の朝のプレゼンの英語の練習をしたので睡眠時間が足りず、冴えない頭が更にぼけぼけ状態、、、からの、ビールwwwですから、もう頭ぐるぐるでした^^;
いやー、やはり寝ないとダメだな。。。今日のプレゼンは50点くらいでしたorz
幼稚臭い言い回しをなるべく控えようと、ちょっとだけ頑張ったんだけどなぁ。。。

あ、それから、すごくがっかりすることが1つ。チャリが盗まれた!!!!鍵をかけていたのに。。。しかもけっこうぶっといチェーン!あり得ない。。。日本ならまずあり得ない太さ。夜中まで頑張って実験して「さぁ帰るぞ!」ってラボを出たら、、、「??」
っていう感じでしたからね〜。がっくり来ましたねー。まぁ安物だからそこまで痛手ではないですけどね。次に買ったらもっともっと頑丈な鍵にせねば。。。

さて。
タイトルの通り。今日は「壁」について書いておきますか。
いやー、最近厳しい><
研究が全然前進していないです(汗 見た目よりはるかに難しいことをやっているのかもしれないと、当初の考えを改めなければならなくなりました。やー参った!
しかし、いずれにしても、やる以外に方法は無いのです。
「やるぞ、やるぞ、やるぞーーーーー!!!!」


・・・・・・???あれ???

と、ここからが問題で。
明らかにエネルギーが足りていないんですよね^^; 体力というより、精神的に。いや、鬱とかそういうのではなくてですね。何だろう、考え過ぎ。頭が先行してるというか。。。
私、専門の有機合成を初めて7年目になるのですが、そのくらいやっていればある程度知識は豊富になってきます。それで、実験を進める前にすごくすごく熟考するようになっているんですね。
「おいおい、何を・・・w」
と思う人がいるかと思いますが、正直、これって、有機合成化学に関しては良くないことなんです。うん、非常にまずい。
やってみなきゃ解らないっていうのが非常に多いんですよね。だから「予想に反して」失敗は多いし、逆にそれが成功に繋がることも。(少ないけど。)
だから、「とにかくやる。手を動かす」ということが非常に重要なんです。

今のYsk、手が止まっている訳ではないのですが、モチベーションが下がり気味なのは自覚できます。何だろう、やる気がないと言うのではなくて、「きっと上手く行く!」っていうある意味で超楽観的な思考が出来なくなってきている、というか、能天気さに欠けているというか。。。

正直な今の心境と昔の心境を比べると、昔の私はすごかったかもって思ってしまいます。
いや、過去の栄光に浸るっていうじゃなくて。
「バカってすげーかも」って思うんです。
私の修士の時のテーマに関してですが、たった1stepを上がるのに2年かかったんですよね。。。今それやれって言ったら、無理かも(笑
なぜ出来たかって言うと。。。強靱な体力と精神力があったから、、、じゃなくて、絶対バカだったからだと思う(笑 何も考えていなかった(笑 っていうか、考えるだけの知識にも欠けていたし思考能力もなかった^^; だから、特に悩むことも無く、1つ1つの実験に一喜一憂しながらごく普通に当たり前に日々の反応に向き合っていたんだと思います。 もちろんボスを初めとするアドバイザーの助言を信じ切っていたこともあります。

さて、今はどうか。。。さすがに考えるようになっています。
これが、ある意味で邪魔なんですよね。この「思考」とやらが。
現在、壁にぶち当たっていますが、それを解決する方法が次から次へと出てきます。もちろん自分だけのアイディアじゃなくて、こっちでのボスとのディスカッションから生まれる物も多数です。特にボスはとてもとてもアイディアが豊富な方で、1時間話し込むだけで10個くらい代替案が出てきます。。。
で、すごい困るのが、10個出て来るのは非常に良い事なのですが、「で、どれが一番良いのだろう。」という話になると、答えが無いのです(笑
つまり、自分で考えろってことでして(笑
これが非常に厳しいです(汗
あれもこれも、あっちもこっちも、と、やることが多すぎてその時点でやる気を多少そがれます(笑
なので、思考に走る訳です。どれが一番成功確率が高いか、と。
で、考えても明確な結論は出ず。
で、とりあえず直感で選んだ物を実行してみると、まったくダメで撃沈(笑

、、、と、まぁ、変な負のスパイラルに陥っているんですよね^^;

わかってくれるかなー、読んでくれている方々><
けっこうきついですよ、この状況(笑

一緒にやっているスウェーデン人も
「やること多すぎ!!」
ってすごいストレスみたいですし。。。。
最近は二人して「あー」とか「うー」とか、大きなため息ばかりです(笑


・・・しかし、ですね。。。
よくよく考えると、その彼のため息の「前提」に答えがあるんです。
そのため息の前提とは。「全部やる」ということです。
つまり、全てやることが前提なのです。
自分はある意味で楽をしようと、思考しています。
で完全に頭がこんがらがって、ため息。。。
だいぶ違うことに気がつきました。

この彼の前提は、賞賛に値すると思いますし、自分に今必要なことです。
彼はまだ学生で、知識と技術は明らかに自分の方が上だと思っていますが(私、いちおうポスドクですし。。。)、っていうか、日本人の方が圧倒的に勉強熱心だと思いますが、こちらのあまり勉強しない学生が、ある意味熱意だけで突き進んでいる姿も見習う所があります。

あれ、、、なんかそういう姿って精神論が大好きな日本人っぽいような。。。

あれれれ、何を書いて締めくくればいいのか解らなくなってきてしまった(酔ってるので。。。www)。


同じ壁でも、バカにしか越えられない壁ってあるのかも。


彼をバカとは思いません。まぁあえて例えるとしてです。

バカって力強いですよ。
決して鼻では笑えない。

よし、体を使おう。
ねる〜〜〜

ちょっと飲み過ぎた^^; See you〜

2012年9月15日土曜日

5ヶ月

Time is flying....
気がつけばけっこうな月日が経っているのですね。
最近はオリンピックだったりムニクだったりと、オックスフォードにあまり関係無い投稿が続いていましたね。今回は真面目?に最近の私について書いておこうかと思います。

やはり書いておくべき事は英語なのかな。5ヶ月たってさぞかし上達し・・・・・てない!!!(泣 まったく上達している気がしません( ̄□ ̄;)
特に聞く方が。。。聞こえない。。。やはり特別に努力した方が良いのだろうか。。。
時々ラジオ聞いたりしてるんだけどなぁ。。。毎日ネイティブと触れ合っているんだけどなぁ。。。むーん、、、という感じです(笑
しかしですね、私のラボ、インターナショナル過ぎていわゆる「英語」を身につけるのが逆に難しいんじゃないかと思いますね。どういう意味かというと、うちのラボに英語のネイティブはたくさんいますけど、英国人は3人のみ。その他、Scotland1、Canada 2、Australia 1、New Zealand 1と。。。で、彼ら、全員アクセントや発音が違うんですよね。。。個人的にはK、P、T、を強くはっきり発音してくれるとありがたいのですが、、、まあそういうわがままは通じず。。。ということで、理解度が人によりますねぇ。。。良い時は良いんだけど、ダメなときは全然ダメ(笑 未だにSorry連発です。。。例えば「water」。日本語読みだと「ウォーター」ですよね。それがカナダ人に読ませるとどう聞いても「ウォーラー」か「ウォーダー」に聞こえる。。。それから「hand」。普通「ハンド」だと思うのですが、人によっては「ヘインド」。この発音はアメリカ系に多いらしいのですが。「a」をやたらと「エイ」と発音する。個人的には、これ、本当にやめて欲しいですね(笑 まっぢ混乱しますから。。。
実は一番解りやすいのが日本人の喋る英語、中国人の喋る英語、ドイツ人の喋る英語☆
日本人は当然かも知れないですけど、けっこう中国人の英語がわかってしまったりする(笑 なぜかドイツもなんだよなぁ。たぶんドイツ語ってけっこうはっきりとした発音が多いイメージがあるから、そのおかげなんだと思います。
逆に全然だめなのがフランス人とスペイン語圏の英語(苦笑 彼らは母国語のなまりが強すぎてもはや英語に聞こえない(笑 彼らと喋る時が一番注意を払いますね。。。

で、私、一番話すことが多いのがカナダ人なのですが、おかげで少しカナダに染まってるかもしれません。方言とか。彼ら、やたらとprettyを使うんですよね。それからawesome。まぁ間違った英語ではないからいいか(笑
ボスが時々、カナダ人に対して「何その英語、Englishじゃないな、Cenglish(チェングリッシュ)??」って言ってますが^^;

でも少し嬉しかったことは、ラボのguyに「お前の発表の時の英語、良くなっているね」って言われたことですね。素直にわーいってなりました☆これは練習している甲斐があると思いました^^v
ま、普段の会話は全然ダメってことの裏返しでもあるんですけどね(爆

さて、英語はこの辺にしておいて、少しファッションの話をしましょうか。
私も若いときにはやたらと気にしておりましたが、25くらいになったらほとんど気にしなくなってしまいました。もはや日本での流行は何なのか、もう知りません。何が格好良くて何がダメなのか。。。完全に自分流です。
で、こちらに来て変わったことが1つ。

「シャツはイン!!」

日本のいわゆるダサいの代表格。シャツをパンツの中に入れる行為。。。
これが英国では逆にOK!!
むしろシャツを出している人はだらしないとのこと。。。ほとんどこちらはINです!!
ジーパンとか濃いめの色のパンツを吐いて、好きな柄のシャツを着る。
そしてシャツはイン!太めのベルトで少しおめかし。靴は良い感じの革。
寒ければそれにジャケット。更に寒ければ大きめのマフラー。
更に寒ければ厚手のロングコートに手袋。
これが一般的な英国スタイルの様です。
でも、こっちにいるからかな、すごい格好いいんですよね。
初めは私、シャツはoutでしたが恥ずかしくなってしまって今はINです(笑
これで日本に帰ったら笑われるんだろうか。。。(汗
でも、今はこっちの方が格好いいと思うなぁ。
ちなみに、イギリス人、そんなに背丈は高くないですからね!背が高いから似合うんだっていうのは間違いです(笑

それから。。。
最近は日本が夏休みでこちらも年度末のせいもあって、短期語学留学に来ている日本人をたくさん見かけるのです。彼ら二十歳前後かな。
正直、、、かっこ悪い気がしてならない。。。(笑 いや、私の方が格好いいと思っているんじゃないですよ!勘違いしないで下さいまし><
何がっていうと、茶髪、ピアス、シャツ出し、で、腰パン、、という出で立ちでたむろしている感じ。。。これが非常にかっこ悪く写るんですよね。。。
あれ、これって年取ったせいかな。。。^^;
まぁ自分もそう言う時期があったし、日本ではおしゃれなんだからそれでいいのかもと思いますが、一旦、日本を出てこちらで本格的に生活をしてみると、なんだか凄い変に感じます。それはイギリス人にも同じに写るようで、
「Ysk、あれ、日本人?変な格好だね。なんで頭が茶色なの?男がピアスとか普通なの?」とか言われます(笑
私の頭は今は純粋なblackなのですが、この頭で来て本当によかったと安心してしまいます^^;
で、私が思う彼らの変なファッションは、ジャケットを着てびしっと決めているんだけど、それに山登りみたいなリュックは無いでしょう・・・ということ。。。おしゃれな革のリュックならまだしも、スポーティッシュなのはねぇ・・・どうなんでしょ。。。それから、「毛」(笑 もう少し処理しても良いんじゃないかなと思いますね^^;

国が違えば文化も違う。もちろんファッションも違う。
面白いですね〜


さて、今回はこの辺で!
また今度☆

2012年9月10日月曜日

Lovely Munich v^^v

こんにちは。体重が減る一方のYskです。そろそろ58キロ切りそうだぞ。。。あまりにみすぼらしくなって来たので、筋トレをするためにジムを探していた休日でございます。

さて、こないだ大変なことになっていると書きましたが。。。まぁ実験が壁にぶち当たっていることも確かなのですが、というかその壁もちょっとやそっとの壁じゃなくて、もはやNew Projectなんじゃないかっていう感じで萎えています(笑 更に、頼みの綱の海外学振に落ちた結果、心身共に大変なことになっているのです。やー困った困った(笑

し、か、し、、、遊ぶ事は忘れず(笑
2週間ほど前に再びのドイツに行って参りました〜\(^o^)/
やー、正直、ドイツはイギリスより好きですね。特にご飯が!
もう本当にビールとソーセージがたまらん☆
イギリスの街、特にオックスフォードの雰囲気って厳かというか威厳に満ちている感じなのですが、ドイツはもう少し華やかで、また天気がイギリスよりも格段に良くて最高です☆☆☆^^/ うーんドイツに留学したかった!(笑

今回は南ドイツの主要都市、ミュンヘンに言って参りました^^/
ミュンヘンは英語ではMunichと書くのですが、どうしてもミュンヘンと言ってしまって通じない・・・というw ちなみに発音は''ムニク''です。 それから話はそれるけど、チューリッヒも通じない(汗 ''ズーリック''です。 プラハもだめ。 ''プラガ''です。日本語ってドイツ語と英語が混じっているから混乱しますね^^;

でー、そのムニク。も〜う、たまらん(笑 まぢlovely☆
到着したその日から心がきらきらしてるんるんでしたよ♪♪おまけにビールまぢうまいし!!僕はイギリスのale(エール)も好きですが、ドイツのweisen(ヴァイセン)ビールもすごい好きですね〜。あの濁ってて、そんなにドライじゃない感じが好きです。これが肉料理に合うんですわ〜。あー思い出しただけで恋しくなる!もうダメ(笑

ミュンヘンに到着してまず心を奪われるのは何と言っても中心街のMalien Plazにある旧市庁舎でしょう。これ、まぢで圧巻です。貫禄があるのに美しく、そして可愛い。今回滞在した期間は今年一番の夏日寄りで、快晴だったのでもう、建築物の映えること!特に夕暮れ時は自然と笑みがこぼれます。ぐへへ。
旧市庁舎☆すごいでしょ!?
 
旧市庁舎付近の噴水。日当たり具合で虹ができるみたい☆
 


ドイツと言えばビールにソーセージっていう感じなのですが、どうやらそれが有名なのは南ドイツの方らしいです。そう、いわゆるバイエルン。で、ミュンヘンは南ですから、ソーセージ天国なんですね。わーい\( ̄▽ ̄)/
私は大学で教養課程でドイツ語を選択肢しましたが、完全に忘れているのでどうしようもないですが、どうやらソーセージはドイツ語でwurst(ヴルスト)って言うみたいですね。
 味はどうなんだろう。。。美味い!!には間違いないのだけど、ビールと一緒に味わってるから何と表現していいのか忘れてしまっています(汗 とりあえずまっっぢ美味い!っていうのは間違いないですけど☆日本のソーセージと比べると。。。デカイ、太い、、、あー、味が濃かったような記憶があります。肉汁は多め。油も多め。でも美味い(笑
とにかく美味いんですわ!!(笑
 で、ムニクのらへんでは白いソーセージが有名らしいです。よく知りませんが。。。この白いソーセージはゆでて食べるみたいで、皮をむいて食べます。皮がかなり固いんです。ま、私は食べられるじゃんとか心の中で思っていましたが。で、皮をむいて特製の甘めのマスタードをつけて食べます。うまい!うまいです!でも、ビールに合うのはやっぱり焼いた豪快なヴルストですね☆☆☆うーん、人生であと10回はドイツ行くな(笑

しかし!!!なーーーーーーーんで写真がないんだーーーーーーー( ̄□ ̄;)!!!
美味しさに心を奪われて写真を一枚も撮っていなかったみたいです(泣

それからシュニッツェル!
これはいわゆる日本のカツみたいな感じなのですが、もっと薄いですね。揚げ粉もパン粉よりも細かい感じ。日本のカツを想像して食べると「日本のカツの方がジューシーで美味いよ。」と思うのですが、まったくの別物と思ったら話が変わってきます。そもそも私、このシュニッツェルはウィーンで(ウィーンは英語でもウィーンw)初めて食べたのですが、その時はレモンをかけて食べました。ウィーンのはすんごくデカイっていうのが売りでしたが、日本のカツと比べていたのでまぁ80点って感じでしたね。。。当時は。。。
(あ、ちなみにこのシュニッツェルはオーストリアがオリジナルですw)が、、、しかし、ドイツでまた食べて感動しました。こちらではカツにブルーベリージャムをつけて食べるんです!オーストリアでもそうだったのかも知れませんが、 このジャムをつけて食べるのが本当に感動的に美味しい☆☆☆ カツが一気にさわやかなヨーローッパの食べ物になります^^ ドラマチックな素晴らしい変化です。Yskはこれに感動しましたね。日本でやってみようかな。。。誰かやってくださいよ、料理好きな人!カツにレモン少しかけてブルーベリージャムかイチゴジャム!!たぶん美味しいと思いますよ^^v
 シュニッツェル。すみません、これオーストリアに行った時のですw
ドイツのはここまで大きくないです。で、これにジャムが付く。

それからやはりドイツと言えば、やはり城!
前回Bonnに行った時も、ライン川沿いの城に感動しましたが、今回はミュンヘンの城に行って参りました。ニンフェンベルク城というこのお城、やー素晴らしい☆ 中世ドイツの最盛期に作られたこのニンフェンベルク城。オーストリアのシェーンブルン宮殿を思わせるような華やかな作りで、青空に映える白い形が素晴らしいです。訪れたその日は将に真夏日和でして死ぬほど暑くてヘロヘロだったのですが、城を眺めてうっとりでしたね。中の庭園もものすごい広くて綺麗ですごいリラックスできました。リラックスしすぎてベンチで昼寝しましたが(汗 そして、ここで売っているマグカップのデザインの素晴らしいこと!お土産に一個かってしまいました。まぁ私にこんなの似合わないので母さんにでもあげようかな。。。(親孝行アピールw)
皆さんニンフェンベルク城に行った際には是非一目置いてください♪ちなみに1500円くらいです。お手頃?かなぁ。

(やべー、ニンフェンベルク城の写真が今Upできない。。。後日Upし直しますね。)

最後はドイツのビアホールについて書いておきますかね☆ ミュンヘンで有名なビアホールと言えば、ホーフブロイハウスでしょう。なんと3000席もあるというwww
でっっっかいです(笑 そして暑い(苦笑
中はですね、飲みたがり歌いたがりの陽気なドイツ人が多く、ドイツ民謡?の陽気なライブ演奏にのせて大合唱でジョッキを片手に飲み食い歌い話しって感じですね。で、くそ暑い(笑 観光客も非常に多く、話のネタ的には素晴らしい内容だと思いますが、毎回行かなくてもいいかな。。。と、とにかく暑くてうるさくてまったりはできないなぁ。もう10歳若ければ最高に楽しいんだろうけど。あ、10歳若返ったら酒飲めないや。。。(汗
しっかし、やはりマースと呼ばれる1リットルジョッキでビールを飲むのはいいですねw
2杯で胃袋が充分って感じですけどw
あー、そうか、書いていて思ったのですが、この3000席の中には部屋の中と屋外があって、屋外なら暑くなくてよかったのですね。中はちょっと簡便っていう暑さでしたから。ドイツ人の熱気もかなり影響していましたが。。。しかし、屋外の席は満席だったのでしかたありません。次回はもっと早い時間にお邪魔して満喫してやる〜
ホーフブロイハウスの中。人が本当に多いw

はい、お決まりのマース。でっかいwでも美味い☆


さて、この辺でムニク滞在記は 終わりにしておきましょうかね。他にも色々行ったけど、長いので。。。ダッハウ強制収容所とか。。。まぁ考えさせられましたけど、歴史というものを。まぁ日本の歴史について書く機会があったら一緒に書きましょうかね。

名前忘れたけど、塔の上から撮ったミュンヘン
 
夕暮れ時の旧市庁舎。美しい。
 
夜の姿。lovely〜(どんだけ撮ったんだかw)
 
今回の旅はドイツに留学している友人が企画してくれたものです。オーストリアなどからも知り合いの方がかけつけて下さり、非常に楽しい旅になりました。友人には心から感謝します。友は宝だなぁ。そして、集まってくれた皆さんとも、良いお友達になることができて、嬉しかったです。
よし、またドイツいくぞー!!ぐへへ。次回はビールとソーセージだけ食す日とかやってみようかなw にひひ。

では^^/


2012年8月27日月曜日

☆London五輪☆


こんにちはYskです。だいぶ間が空いてしまいました。
オリンピックが終わってからというもの、ふぬけだったり逆にちょー忙しかったりして、ブログどころではありませんでした(汗 まぁ本当に色々あってですね。。。ここのところ心に余裕がありません>< が、なんとか頑張って書こうと思います。

今日はOlympicの観戦記的なやつをまとめてみようかなと思います。もはやだいぶ昔の話になりつつありますが(笑 8月中ならOKっていうことで勘弁してください^^;

いやー、正直。。。楽しかったー(^o^)
こんなに気分が高揚したりテンションガチ上がりだったり、吠えたのはいつぶりだろうか、、、というくらい☆初めて心を込めて日の丸を振りましたよ。
Go!!!!!(;)って(笑 周りも気にせずとにかく夢中っていう(汗
はい、すみません、私Yskはひっっじょうに熱苦しい人なのでございますm(_ _)m

さて、私が観戦したのは女子サッカーと競泳
どちらもメダル奪取の瞬間を見られて本当に幸せでした(^^)

大会開催1週間くらい前まで、こちらOxfordは全然盛り上がって無かったんです。
イギリスって冷めてるなぁとか思っていたその頃、カナダ人(あの例のスーパーハードワーカーのw)
Ysk? オリンピック見に行く?」と聞いてくれました。
Ysk「なんですと?オリンピックですと??」
と、この直前に何をおっしゃっておるのかね?
という顔をして返事をしましたが、
「チケット買えるのよー☆行く?」
とおっしゃります。

まっぢですかぃ?? ( ̄;)
「じゃ、じゃ、じゃぁ、もちろんでございます!madam( ̄^)\」
ということで、チケットを買ってもらったのです。
1週間前にチケットが手に入るとは。。。驚きでしたね。

で、見に行ったのは女子サッカー。
なでしこの予選のスウェーデン戦です。
その後のカナダvs南アフリカも同じチケットで見られました。
なるほど、このチケットに合わせてお誘いくださった訳ですね
もちろん、日本戦では日本の応援をしてもらい、カナダ戦ではカナダの応援をしました
その日は天気がよろしくってよ
いやー熱かったです。って言っても28くらいですが(笑
でもね、この好きになれないイギリスの天気で晴れて28℃はまっっっぢイィ感じだから!
 Team CANADAの皆さん

ここでYsk新しいフレーズを学びました。
それがお気に入りなので、紹介しておきますね^^/
日本でもあっっっっつい日、腕まくりってしますよね?
特に男!暑い晴れた日にはポロシャツとかTシャツとか、腕まくりして肩までまくってしまいますよね。で。。。これをイギリスの人は何て言うかっていうと。。。
Guns out
って言うんです☆☆☆かっけー!!!
で、その前に、「Suns out」って言うんだけど。。。
つまり〜(段取り悪くてすんません)
Suns out……Guns out….
っていう☆くー、かっこいい☆
くどいけど、Gunはいわゆる腕の筋肉のことで、それをgunと言うところがしぶい!!
ちなみにYsk、こちらの方と比べますとかなりの非力でして、skinny(骨皮人間)とか言われます(汗 日本での私の姿を知っている人は「え?」って感じかもしれませんが、こちらでは私、情けない体でございます(爆 あ、痩せたのもあるけど。。。
昨日のサッカーの時なんか、イギリス人のguyに軽々と担がれてしまいましたからね(汗 その後でアルゼンチンバックブリーカーかまされたけど(爆 でも童心に返って楽しかったけど(笑
「ぬお!!いててっ!!こらっ!!わーい\( ̄▽ ̄)/」って。ははっ(苦笑

で、話を戻しまして、と。
スウェーデン戦は無得点引き分けという試合でしたが、オリンピック初観戦という感激と日の丸を間近で背負って戦う彼女達の姿に満足して帰って来ました。
なでしこたち!!がんばれー!!うぉーー!!


それで、まだチケット取れるんかい!ってことで、色々とチケット情報をあさった結果、競泳のチケットがあるではないか!!
Ysk、その昔競泳の選手だったこともあり、競泳には興味津々☆
「うーーー、北島〜〜〜〜」と思って北島の決勝の日を探したら・・・売り切れ・・・orz
で、入江〜〜ってことで探したらあるではないか!!!
しかしAA席のみ・・・価格「450ポンド!!!!!!!!!!」
たっっっっっっっっっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ(><)汗汗汗
しかし、しかしです。これは一生に一度きりかもしれない。。。
という悪魔のささやき、というか悪魔の大声が頭の中でガンガンに鳴り響いておりましたので、、、買いました!!!(懐には本当に痛かったけど・・・汗)
でも、これ、その価値はあったと思う☆
だって、私が行った日は、なんと入江選手に寺川選手、それに鈴木選手までメダルを取ってくれたのだから!!1メダル150ポンド!!!そんなに高くない!!(意味不明な勘定です)失礼ながら、北島選手の日じゃなくてむしろ幸運だったと思います^^;
なんせ、北島選手が泳いだ次の日には、ラボのguyから
「がっかり(disappointed)だろ〜。」と言われ続けましたから(笑
それでも、北島選手の過去の偉業について一生懸命説明しましたけどね!
ふんっ!!
彼の身長で五輪二連覇、世界記録樹立がいかに難しいか、そしていかに彼がすごい技術をもっているか、をね( ̄^ ̄) ふんっ!!
(私のつたない英語で・・・そこが非常に問題・・・orz
ま、彼らはきっと納得してくれたことでしょう(I hope

しかし、水泳の会場はすごかったですね。レースだから盛り上がりがはんぱなかったです。怒号のような歓声。地鳴りのような拍手。初めは圧倒されました。ま、数分したら自分もその仲間入りしてたけど(笑 となりのドイツ人とアメリカ人に負けじとね。声をからして吠えましたよ☆

それからフェルプスとロクテを生で見られたのにもテンション上がりましたねやっぱ彼らの泳ぎはキレイだわ。無駄が無いのに力強い。そして柔らかい。一流の泳ぎに感激でした。
 寺川選手銅メダル!!のレース直前。。ドキドキした〜

競泳観戦の後はサプライズがありました。私、恥ずかしながら目立つ格好をしていたのですが(あえてだよ、あえて。)、日本のテレビに取材を受けましてね(笑 しかもAKBの倉持さんとかいう可愛い女の子から☆ で、倉持さんって全然知らないんだけど(爆 ごめんなさい(><)
しかも彼女、寒いとかで別の所に待機していましてね、、、10分くらい待たされて、ちょっと面倒になって来たので取材受けるのやめようと思ったら、ディレクターが「日本人少ないからおねがい!!」って言うので。。。で、待って倉持さん登場したら・・・テンション低い!!!(笑 オリンピックでありえないくらい低い(笑 実は彼女達は会場に入れなかったとか。。。で、がーっつり僕がテンション上げてあげましたとさ(笑 (まぢ彼女のテンションはテレビじゃなかった。。。)最後に握手とか申し込まなかったのは実は少し失礼だったかも。。。と、ちょっと後悔もしています。写真とか載っけていいのかなぁ。。。わからんから写真はやめておきます^^;
かわりに夜のスタジアムの写真☆
もういっちょ。キレイだー。


でー、これで完全に味をしめてですね。。。またまたチケットをあさり始めました。その間、特にサッカーは快進撃を見せていましたよね。で、気分が高揚しっぱなしで、毎日毎日ネット中継見ながら「いぇー!!!!」の連続(笑
そんなこんなで日々を過ごしていたら、なでしこが決勝に進んだではないか!!しかもチケットがまだ手に入るではないか!!!

ということで、最後に女子サッカーの決勝でーす☆
なんと、聖地Wembly!!まさかこんなに早く来られるとは思わなかった☆9万人入るというすごいスタジアム。日本にこんなのは無いね〜そして凄い人、人、人。対戦国のUSA筆頭に日本人、イギリス人、その他の国の人まで。こんなに女子サッカーが人気なんだとは知りませんでした(汗 で、その結果、8万人以上が観戦して、女子サッカーの世界新記録を達成したんだとか!すごいねー^^/
 Wembly〜人がすごい(笑

 中はすごいキレイ。そして、がんばれー!!!

試合は残念な結果だったけど、試合開始前の君が代は心底燃えたなぁ。一生懸命君が代を歌ったのは人生初めてかもしれない。日の丸を背負い、頭にかぶり、力一杯振ったのも初めてだろう。日本人であることを深く認識して、「実感できる」場所で誇りをもったことも初めてだったと思う。
しっかし、USAの人たち、容赦ないのね^^; 若いかわゆい女の子でも平気で「wrong flag!!」と言ってぶーぶーやってくる(笑 こちらは笑顔で返す大人の対応?だけどね〜(英語で対抗できないだけw)
そして、試合中は、それはもう、吠えた吠えた(笑 「にっぽん!!ちゃちゃちゃ」何回やったか。それくらい燃えました。
結果は残念だったけど、一生記憶に残る興奮を味わえました。最後にもう一度テレビ取材のおまけ付きだったけどね(笑 今回はフジ!次の日の「特ダネ」とかに写ったのだろうか。。。詳細は不明です。ま、どうでもいいけど(笑

しかし驚いたのは、本当にイギリス人とかヨーロッパの人が日本女子のサッカースタイルを賞賛していること。電車で、その辺歩いていて、カフェで、様々な場所で讃辞をいただきました。素直に嬉しかったなぁ。何と言ってもなでしこの献身的な守備と、創造的な攻撃。これに感心できるんだとか。まぁそうかな。サッカー詳しくないけど(汗 明らかに体格差がある対戦国が相手でも、しっかり勝っていく所とか見ると、そうなんでしょう!!ま、詳しくなくても、普通に興奮しました\(^^)/ なでしこ銀メダルおめでとう☆☆☆
次は勝手に金メダル期待してます(笑 

という感じで私のオリンピック観戦は終わったわけですが。
正直、「イギリス来て本当によかったぞー(T T)」と思いました☆
運がよかった。いや、留学先を選ぶ時にイギリスを提示してくれたBossに感謝ですm(_ _)m Bossはオリンピックなんて考えていなかったと思うし、こんなにのめり込むとも想像していなかったと思いますが^^; 
 次回は真ん中で君が代を聴かせてください!!

現在は普通の日常に戻っています。黙々と研究に向かう・・・はずが、ちょっと大変なことになっているので、次の回にでも報告します^^
それでは☆