英国でポスドクをして大学教員になった若手研究者のブログ

ポスドクの研究留学日記的なブログ

2014年5月12日月曜日

科学のα。そしてω。

こんにちは。Yskです。しばらく空いてしまいましたが、今日はいつも通り長くなりそうなので、すぐに本題に入ります。

今日の話は現在日本中で注目を集めているSTAP細胞に関して考えます。Yskはこの成果がリリースされ、その後に問題が発覚し、最近になって一定の結論が与えられるまで傍観していましたが、ある種の危機感と責任感を覚えるに至ったので熱を入れて書きます。では行きます。

さて。もやは何がどうなったのか経過事項をわざわざ述べる必要はありませんが、この問題に関して3つのブログを載せておきたいと思います。
http://blog.livedoor.jp/route408/archives/52144365.html
http://www.huffingtonpost.jp/daiki-horikawa/obokata-kaiken_b_5122124.html
http://blog.livedoor.jp/braindrain23/archives/51314204.html
科学に関係無い一般の方々でも、というか今回は一般の方々に特に一目でも目を通してもらいたいものです。(本心は一目どころじゃなく、しっかり何度も読んでもらいたいのですが。。。)

その3人の方々と私とで共通することがあるのですが、それは責任感と危機感です。Yskは現在イギリスにいるので日本の様子を知るには限りがありますが、報道を見たりする限り、これらの感情を覚えずにはいられません。というのも、小保方博士の主張を擁護する一般国民が驚くほど多いからです。自分を含めた科学者の多くは、彼女の主張をそのまま受け入れることは、まずありません。しかし、科学界や学術界と一般社会の乖離が激しいゆえ、世論がおかしな方向に流れて行ってしまっています。

まずは整理をしたいと思います。
根本的な問題点は2つしかありません。
1.STAP細胞の存在の有無(実験成功の証明)
2.論文中の不適切な表現方法に関する評価

のみです。極めてシンプル。
そして、これらは個々に独立した問題であり、別々に議論されるのが正しいです。どっちかが良ければどっちかは不問という事はありえません。

この2つ以外の問題を指摘して取り上げる方々が、マスコミも含めて非常に多くいますが、これら以外の事は実質的に主要な問題点ではありません。別の問題であり、本来の根本的な問題を複雑にしてしまっています。もちろん、これを社会問題と捉えて範囲を広げて深く考えることは必要ですが、上の2つを差し置いて論じるべきではなく、議論のトピックを別にすべきです。その際は、国家の研究体制、研究資金、科学教育、研究組織、マスコミ、女性、それぞれについて漏れなく議論すべきだと思います。
私達は、まずはそれをしっかりと理解すべきです。
この整理ができていないで、好き勝手な事を言っている人には「もっとしっかり勉強してください。そして間違ったことを堂々と言ってしまっている自分自身を恥ずかしいと思ってください。」と言いたいです。(非難は覚悟の上です。)


さて。その上で。
まずは1.について現時点での正解を書きましょう。正解は「わからない」です。

自然科学は状況証拠を一つ一つ丹念に積み重ねることによって、一つの説が立証されそれが論文になるのですが、特に現在問題となっている分野の研究は、点と点(状況証拠)を線で繋げるという過程がある点で推理小説と似たところがあると思います。推理小説では状況証拠が掴めないと警察の推理は全く立ちゆかなくなり「犯人はお前だ」などと言えたもんじゃありません。それと同様に、今回の問題でも現在の所、確実な状況証拠(確実なデータ)が示されていませんので、何の議論もできません。ゆえに、現時点での答えは「わからない」なのです。STAP細胞は「有る」でも「無い」でもありません。「わからない」です。
ですから「有る」ものとして彼女の正当性を支持するのは間違いですし、逆に「捏造」と決めつけて攻撃するのも間違いです。ただし、有ると立証できるデータが示されていないから疑う、という姿勢は科学者としてだけでなく一般的にもOKです。それゆえ、部外者同士が、有るのか無いのかの激しい議論をネット上で繰り広げているのを見ますが、どちらもダメなのです。しかし、その責任は小保方博士を始めとする研究チームにあります。やはり証拠となるデータを示すことが最重要ポイントとなるのです。ですから、この点に関して、他の科学者等からのデータに関する批判を無視した挙げ句、論点をすり替えて別方向からの反論を行う小保方博士と弁護士の態度は、非難されて然るべきでしょう。

続いて2.についてです。これは正解と言い切ってしまうことはできませんが、日本だけでなく全世界を含めた科学界のフィールドで生きる者として身に付けた一般論に照らし合わせると、彼女がしてしまったことは非難されて当然のことであり、科学というフィールドに立つ者としては決して許されない行為です。これはYskの見解ですが、悪意があろうが無かろうが、彼女のやってしまったことは科学者として既に責任重大だと思います。法的に不正に当たるかどうかは実際大きな問題ではなく、そもそもがダメなのですが、あくまで「どのくらいダメか」という程度の問題です。当の本人は法律のフィールドでその「程度の問題」に関して戦おうとしており、実際に世間の目をそちらに向かせることに成功しているのが現状ですが、その波にホイホイと安易に乗るのは間違いです。そのような状況であっても科学のフィールドは一歩どころか1ミリも引きません。むしろ引くことが絶対にあってはなりません。少なくとも科学のフィールドでは間違いなく御法度なのです。


以上、根本的な2つの問題に関するYskの見解を書きました。繰り返しになりますが、これら2つの問題は独立して扱われるべきです。現在の世間の風を感じるに、やはりSTAP細胞の有無が世論の方向性を大きく左右してしまう気がします。
STAP細胞の存在が確認されなかった場合、残念ではありますが事態はシンプルに収まります。一方、実際に細胞の存在が確認された場合、多くの科学者が世間から多大な非難を浴びることが予想されます。しかし、その非難は全くの的外れです。なぜなら、先の1.で述べた通り、細胞の存在の有無は現時点では「わからない」からです。そしてそのわからない原因は小保方博士側にあるからです。
更に、例えSTAP細胞があったとしても、彼女のした行為に対する評価が翻ることは無いでしょう。そこを混同してはいけません。情状酌量は実際の所あり得るかもしれませんが、非難はされて然るべきでです。感情的に彼女を信じていた人が、「ほらやっぱり有ったじゃないか!」と鼻が高くなるのも明らかに間違った姿勢です。2つの問題が別々に議論されるべきとはこのことを言うのです。STAP細胞の存在が明らかになった時に、彼女に謝罪しろとの風潮が巻き起こることが少なからず予想されますが、それは完全に的外れであり、むしろ、存在しているなら、尚更、なぜ他人に迷惑がかかる段階で発表してしまったのかという点、及び実際に多くの人間の時間とお金を浪費させてしまったという点からも、更に多くの非難を浴びるべきでしょう。もちろんその責任は彼女だけでなく組織全体で取らなければならないのですが。

それゆえ、現在STAP細胞の存在を疑っている多くの科学者は、仮にSTAP細胞が存在していたとしても全く批判の対象にはなりません。ただ静かに事実を確認すれば良いだけの事でなのです。ただし、Yskを含め多くの科学者は結果そのものに対して敬意を表し、賞賛することでしょう。


さて。この2つ問題が別々に独立して扱われるのとは別に、その周辺の問題を論じることは必要です。あくまで2つ主要問題の「周辺として」です。政治の世界に代表されるいわゆるある種の’文系社会'では、主要問題を無視して関係の薄い問題を引っ張り込んで来ては議論を複雑にして議論のペースを掴むということはありがちです。しかしながら、本問題に関する限りはそれをやってはいけないと思います。日本人全体がそのようなやり方に弱いというのはあるのですが、訓練する良い機会として問題をしっかりと整理すべきだと思います。そして、先にも書きましたが、周辺問題を取り上げる際は、国家の研究体制、研究資金、科学教育、研究組織、マスコミ、女性、それぞれについて漏れなく議論して欲しいと思います。
加えて、この過程では、議論という形よりも柔らかい世論というものが出来上がります。そして更にその世論の周辺にもっと柔らかい'物語'というのが出来るのが常です。その様な取っつきやすい表現体が社会に広がることには、良い部分もあれば悪い部分もあります。今回の件でも、それは既に起こっています。ガリレオの逸話と重ね合わせたり、他グループの陰謀説や年配研究者の妨害説という妄想、政治とお金という物語などです。この問題をゴシップ的に身勝手に楽しむということ自体は目をつぶるしか無いのですが、しかしだからと言って、科学的な結論が変わることは1ミリも無いと言うことを強調しておきたいと思います。
(下手もすれば、その物語の部分まで主要議論に入り込んできては事態をぐちゃぐちゃにしてしまうのが、日本社会の悪い習慣だと思います。これは改善すべきです。)



ちなみに、余談ですが、少しばかりその話に乗るなら、ガリレオの逸話に関しては的外れもいい所だと書いておきたいです。ガリレオは科学的データを基にした正確な分析によって地動説を主張したのであり、それを断罪したのは科学を理解しない宗教家でした。すなわち、ガリレオこそが科学者のフィールドから逸脱することなく戦った偉人なのであり、科学とは全く質を異にする宗教が社会的権力を掌握していた時代であったがために、彼は不幸にも悲劇の人になってしまったと言えるでしょう。
一方で、彼女はデータも示さず科学的な手続きも正確に行わず、法律に頼る姿勢からすると科学のフィールドからも降りていると言えます。逆に彼女を非難する勢力は、まさにガリレオが生きた道の上での議論を呼びかけているのであり、どちらがガリレオなのかはもはや明記するまでも無いでしょう。つまり、彼女をガリレオに擬える人は、残念ながら科学とそれ以外を全く混同しているのであり、更に残念なことに、自身の科学に対する無知または勉強不足を自分自身でさらけ出してしまっているのです。それゆえ、例えもし今後STAP細胞の存在が明らかになったとしても、彼女とガリレオとを重ねることはできないのです。



と、毎度のことながら長々と書きましたが、問題の本当の本当の本質って何なのでしょう?それは「確実なデータ」です。少し力を入れて書きます。

尊敬する森謙治東京大学名誉教授の著書の中に、「信頼できる確実なデータは科学のαであり、またωでもある」というのがあります。(ちょっと違ったかもしれないですが。)これは有機化学的な言い回しなのですが、αとは始めの一歩、ωとは最終到達点と思ってくれれば良いです。つまり、正確なデータが無ければ取っかかりの議論すらできない。そして、その正確なデータが十分に揃えば論争に終止符を打つことは自ずと可能になると言うことです。このSTAP問題の場合、まさにその「信頼できる確実なデータ」が示されていないために、我々は正確な議論もできなければ結論を導くことも出来ないのです。そしてその責任は小保方博士を含む著者達にあります。彼らが「信頼できる確実なデータ」を提供しない限り、この問題が解決することはあり得ません。それにも関わらず、その「信頼できる確実なデータ」として論文中に提示した図に、当人が言う所のありえない初歩的なミスがあるのと同時に、データを改ざんした痕跡が認められるが故に、科学界のフィールドの根幹である「信頼」を著しく喪失しており、いわゆる科学のαにすら至っていないと言えるでしょう。もちろん、言うまでも無く、現状のままでは科学のωへと到達することは明らかに不可能です。

(ちなみに実験ノートは結果を補佐するものであって完璧な証拠にはなり得ません。書くだけならいつだって誰だって出来るからです。偽装することだって可能です。科学で言う証拠とは、物理的な生データや加工していない生写真のことを言います。それが手元にあるのならそれを開示すれば良いだけの話なのです。手順を公開すれば特許が心配になりますが、結果の生データを一部の人間に見せても特許で先を越される心配は相当に低いのが通常だと思います。)


科学は民主主義や政治ではありません。例え1%の人しか指示しなくても正しいものは正しいのです。多数決では決まりません。世間を味方につけるようなことを行い、仮にそれに成功したとしても、科学の領域では何の意味もありません。
小保方博士や弁護士団は法律のフィールドへと引きずり込もうとしているのですが、この議論に乗れば乗るほど根本的な論点がずれにずれて行ってしまうということを、私達は常に忘れず、冷静に見極めるべきだと思います。懲罰が下る場合、その軽重に関して法廷で争うのは間違いではありませんが、もはやそれはこの問題における重要な点ではありません。小保方博士ら論文の著者がすべきことは、信頼できる確実なデータという科学のαを一刻も早く提供し、最終的に本問題を科学のωへと至らせることなのです。


現状では、日本社会と科学界の乖離は大きいままです。このままでは、多くの科学者が危惧するように、日本科学界全体の未来に大きな影響を及ぼしかねないですし、最悪の場合、日本の科学が世界から見放されることになるかも知れません。これは結局は一般の日本社会全体にとって由々しき事態になるのですが、残念ながらその破壊力抜群の影響力を想像できるのは、科学者自身だけというのが現状です。しかしながら、これは日本の科学者達自身に責任があります。私達、科学者は科学とは関係無い世界に生きている一般の人々との乖離を、全力で埋める責任が、今、あるのです。これが冒頭で書いた所の危機感と責任感です。黙ってただ傍観しているわけには行かないのです。

若僧のYskが言うのはおこがましいですが、こう呼びかけて結びたいと思います。


日本の科学者よ、危機感と責任感を持て。立ち上がれ。そして冷静に戦え。科学者らしく。感情的ではなく、淡々と、粛々と、そして力強く。1ミリたりとも引いちゃいけねぇ。絶対に。動かざること山の如し。



Yskでした。



あとがき:
Natureに発表した問題の2本の論文両方の責任著者:corresponding authorに小保方博士は含まれます。このcorresponding authorとは、この論文に関する責任の全てを私が負いますということです。その代わり、ノーベル賞などの成果は私がいただきますと言うことも同時に含みます。(これは私の理解なのですが。)筆頭著者はその研究を中心となってやった人、そして論文を実際に中心になって書いた人です。学術論文のauthorshipには、そのような宣言に近い意味があることも知っておいて下さい。ちなみに、笹井博士は指導者'的'立場と報道されていますが、2本のうち一つで責任著者です。若山教授も一つ。バカンティ教授も一つです。科学の世界では年齢や組織での立場に関係無く、論文上での立場に基づいて責任を問われるのが通常です。責任の軽重に関してはこれも知識として持ち合わせて発言をした方が良いでしょう。
更に、今回の論文は2本が親子の関係にあり、親の方で不正が認定されました。親の方が不正と判断された以上、子供の方は前提が崩れたことになり、論文としての体を成さなくなると考えられます。親の方の責任著者は小保方博士とバカンティ教授です。子供の方は小保方博士と笹井博士と若山教授。この子供の論文の扱いと責任問題がどのようにリンクして扱われるのかは意見が分かれる所だと思います。しかし2本とも責任著者の小保方博士は最も重い責任を問われてしかるべきです。それが博士号と責任著者の宿命だと思います。それゆえ、現段階で、彼女にだけ責任を押しつけているとか、トカゲのしっぽ切りという主張をするのは、必ずしも当たるとは限りません。理研の判断を見てから考える事だと思います。以上、今後の展開の参考にしてもらえればと思います。


参考:英国BBCでの報道を載せておきます。

参考2;Nature誌の方での取り扱い

参考3:Yskが読んで考えさせられた記事
http://www.chem-station.com/blog/2014/02/post-596.html#more
(問題発覚前)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140413-00010002-jindepth-sci
(以上は報道関連)
http://www.chem-station.com/blog/2014/02/post-596.html#more
http://www.chem-station.com/blog/2014/03/post-607.html#more
(以上は本問題に関連する記事)

だいぶ暖かくなったなあ。ちょと前の写真ですが。。。笑
やっぱイギリスはこれからの季節が最高ですわ。Lovely〜




2014年3月28日金曜日

Nice Pub in Oxford

どーもー。もう3月末ですね!早い早い〜(@ @)

最近は二週間に一回は丸々休む日がありますね。疲れてるのかな。
ボケボケしたまま一日を無駄にするのも良くないですから書きますよ〜
(って一日じゃ書き終わらなかったのだけど・・・)
今日は美味しい話です♪ オックスフォードのパブについて書いてみたいと思います!!

イギリスというと「飯まずいorz」ってイメージだと思います^^; うん、まあ不味い食事もありますね。正直、フィッシュアンドチップスとか一度も「ちょーうめー!!」って思ったこと無いですね^^; ま、うん、揚げた魚。食えるかな、って感じかな。
しかし、美味しいなと思うのもあるんですよ。ローストビーフとか、普通の何でもないパブで食べると「うーん・・・(= =;)」って感じですけど、素晴らしいパブで食べると、美味しい!!んです。笑 

日本で考えると、美味しいレストランに行こうってなったら、どこに行きましょう?東京だと街中の繁華街を思いつきますね。自分はそんな頻繁に行けないですけど。ちょっと高いレストランでの華やかな食事を連想する人も多いんじゃないですかね^^
地方都市だって似たようなもの。人が集まる所に美味しい店がある。
経済的な面から考えても合理的ですよね♪

イギリスは。。。ロンドンは日本で言う東京です。やはりお金を出せば素晴らしい料理にありつけます。友人が言っていましたけど、ロンドンで100ポンド出すとAmazingな寿司が食べられる様です。笑 その他、Yskがオススメのテートモダンの最上階の展望レストランとか、現代イギリス料理で美味しいです。高いけど^^;

じゃあ、一方で地方都市はどうかと言うと。オックスフォードの話を書きます。
オックスフォードの繁華街のパブやレストランは・・・イギリス料理はダメです。笑 はっきり言っておいしくない>< 残念ながら・・・泣 だから市内で食べる時は、タイ料理とかインド料理とか中華とかメキシカン、そういう所で食事を楽しむんです。イギリス料理も食べますけど、「あー、ちょーフィッシュアンドチップス食べたい!」とか「今日は絶対、フィッシュパイだ!」とか「ビーフバーガーを頬張りたい!」とか思ってないですね。笑
「ま、食うか」くらいwww

でもね、あるんですよ。美味しい所が。田舎に☆ しかもかなり田舎に♪ぽつんと。
今日はそんな素晴らしいOxfordの田舎パブを紹介します☆
イギリス人の休日は田舎パブ巡りっていう話も聞きます。田舎の隠れ家的な所に、家族で車でお出かけして楽しむパブがあるんですね。日本だと家族で市内に向かいますけど、イギリス、特にOxfordあたりだと、車で外に出て行くみたいです。とても興味深いですよね。

そんな、素晴らしい田舎パブ♪ 本当にド田舎にあります。Yskが気に入っているパブを紹介しておきます^^v

1.Lamb Inn (Burford)
http://www.cotswold-inns-hotels.co.uk/property/the_lamb_inn
ここはInnですからホテルが一緒になっています。もうここはね。雰囲気が最高☆
奥のソファ席に陣取れたら完璧です。完全なるリラックス^^ 料理はどれも美味しいですけど、特にラム肉なんですけど、ローストビーフみたいになってる、ローストラム?wが美味しいです。ラムの臭みがダメっていう人にはダメかもしれないですけど。でも、日本のラムより美味しい!グレービーソースがたっぷりかかっていて、それにホースラディッシュ(西洋わさび)のソースをつけて食べるんですが、これは美味い!です^^
その他にもビーフステーキやトーストサンドイッチ、オリジナルリゾットとか。スープも日本みたいな水っぽいスープじゃなくて、ミキサーでジューサーにかけたどろどろのやつ。笑 いや、でもそれにバターとスパイスで味付けしてあると、素材の味が引き出されてて本当に美味しいんです♪
実際、日本から訪れた私の両親も日本の元ボス夫妻もハウスメートの元ボスも、ここの料理を堪能して満足していただけたようです。日本人にオススメの一件です☆
しかもね。場所がBurfordっていうコッツウォルズの中でも有名な街! イギリス&コッツウォルズに来た人は一度は行くべき店ですね^^v

2.The White Hart (fyfield)
http://www.whitehart-fyfield.com/
Oxfordの中心から南西に車で30分くらい走った所にあります。まわりには何もありません。笑 ここでよく食べるのはローストビーフ♪ 色々行きすぎて記憶が曖昧なのですが、たぶん厚めに切られたローストビーフが食べられたと思います。お気に入りパブの中でも厚かった記憶があります。雰囲気は前出のlambよりかは社交的な感じで、ひらけています。こういうパブだと夏は外で食べられる所もあって、オシャレです。lamb Innも敷地内に中庭みたいなのがあって似た感じです。
あとはデザートが美味しかった記憶があります。普段、3コースにしちゃうと重すぎるんで、2コースで終わっちゃうんですが、ここで食べた時はプディングがくっっっっそ甘くて美味しかったですね。笑 もちろん食べた後に悶絶でしたので、その日の夕食は抜きって感じでしたが^^; っていうか、いつも田舎のパブまで出かけて遅いランチを食べた日の夕食は抜いちゃうくらい、パブでの料理はボリューミーです^^b

3.Bear and Ragged Staff (Cumnor)
http://www.bearandraggedstaff.com/
ここはオシャレですね♪本当に雰囲気が素晴らしい^^ 初めて訪れた時はグループのクリスマスパーティだったのですが、雰囲気の良さに酔ってしまってお酒が進んでしまいました。料理も美味しいです。どちらかと言うと、少しモダンなイギリス料理も楽しめる感じです。もちろん伝統的な料理もあるんですけど。それにしてもオシャレって言う感じです。味も満足です。個人的には前出のLambとかWhite hart の方が好きなんですけど、文句ないレベルです。(あまりお腹空いて無くてピザ頼んだ時は残念だったけど。。。っていうかそれって、イギリスでイタリア料理頼む方が間違ってるww)
ここは、ホテルがとなりになっていて宿泊もできるのですが、雰囲気が最高なので家族とかがもう一度来たらここにホテルを取りたいなと思えるところです^^ 若いカップルにも向くと思います☆ デートには最高ですな、特に夜。笑 

4.The Six Bells (Warborough)
http://www.thesixbellswarborough.co.uk/localarea.html
ここはつい最近、初めて行きました。けっこう市内から時間かかりますね。車で30分とか40分くらいかかるでしょうか。そしてすっげー田舎にあります。行った当日は雨が降りしきっていたので、周りの景色はまさにミゼラブルで苦笑いでした^^; きっと晴れていたらすごく良い所なんだろうけどな♪周りになんもないから、のどかなところです☆
料理も美味しい!大満足☆ 今回はマッシュルームのスープ、ローストビーフ、デザートの3コースでした。スープはこういう良いパブで食べたら外しません。キノコ嫌いにはダメかもしれないですけど、マッシュルームの芳醇な味と香りがたまらなく好きです。ローストビーフも柔らかくていい♪ でも肉自体はWhite hartが一番かなあ。美味しいんですけど! ここのデザートはアイスクリームがすごいです。他のプディングとかもかなり魅力的だったのですが、アイスクリームを推してる店ってあんまり無いんで頼んでみたのですが、素晴らしい盛りで感動的(?)でした。笑 既にメイン終わった後でかなりお腹は満足っていうかきつかったのですが、結局ぺろりとやってしまいましたね^^ はははw
オススメです!!

5.The Trout (Wolvercote)
http://www.thetroutoxford.co.uk/home/
夏に行こうかなって思うパブですね。川沿いにあるパブなので、外に出て飲んだりするとすごく気持ちいいんです^^ 特に晴れた日の夕方くらいがすごく気分が良くて、川の流れの音を心地よく危機ながらエールを飲むのが好きです。料理も美味しく食べられます。上記の4つより少し下がるかもしれないですけど、美味しいイギリス料理って言っても良いと思えるレベルです。ここは何回か来てるのですが、ローストビーフやポークベリーなど、イギリス料理を楽しんでいます。でも、やっぱりここは川沿いで日向ぼっこしながら飲むエールかな。笑 のんびり過ごす休日に最適なパブです^^ ちなみに自転車でも行けてしまうくらいの距離です。

6.Magdaren Arms(Iffley road)
http://www.magdalenarms.com/
一つくらい市内のパブを挙げておきましょうかね。市内で歩ける範囲でしかもEnglishで一つ選んでくださいって言われたらここかなあ。料理はけっこういいですね。田舎のパブほどじゃないけど。ラム料理のでっかい皿があって、それをシェアして食べたりできます。ビーフもあったかな。けっこう美味しかったです^^ 週末はいつも混んでいるので市内でも人気のパブなんじゃないかと思っています♪ 市内からちょっと歩くのでアクセスはバスかタクシーが良いかもしれないですけど、僕だったら歩いてしまう距離ですね! オックスフォード市内しか行く時間ないよっていう人にはお勧めのできるパブだと思います。

最後にCity Centreでいくつか。
The Victoria:ここは置いてあるウイスキーの種類がOxfordでNo1だと思います。Yskには嬉しいパブです。笑 主要なスコッチウイスキーはここで全て飲めるんじゃないかってくらい。場所も広めでリラックスできます。しかし混んでるけど。笑 向かいにあるハンバーガー屋さんが美味しいので、そことのコースで行く感じですね。家からも近めでたまに行きます。日本からの客人がウイスキー飲みたいですけど、とか言ってたら間違いなく連れて行きたいパブですね。
Turf Tavern:一番古いと言われるパブ。初めての人にはすごく分かりづらい所にあるパブ。いつも混んでいる。観光客がこぞって集まる感じだと思います。
Head of the River:ここは日本人をすごく良く見ます。もちろん有名なパブだから。テムズ川沿いにあって夏は川沿いでビールを飲むと気持ちいい。とにかくここも混んでいる。
Withe Rabbit:ここはイギリスのパブなのにピザを食べさせてくれる店。5ポンドくらいからあって、まあ美味しいのでたまに行きます。
Rose and Crown:家からすごく近いので、行く頻度多いです。ベジタリアンのバーガーが有名らしいですが、食べたことない。笑 雰囲気はこてこてなイングリッシュパブって感じでです。
Kings Arm:ここはとにかくいつも混んでてうるさい。笑 若い学生ばかり^^; しかし、研究所から近いのと12時までお酒が頼めるので遅くなったときは行きます。(通常は11時までしかお酒が頼めないorz)ちなみに、このパブはWadham Collegeの所有。
The Grape:街中にある小さなパブ。ここは場所を確保するのが難しい時が多いので頻度は多くないですが、やはり夜中までお酒がオーダーできるので、行きます。
The Bear:ここは本当に小さな小さなパブ。マートンカレッジの近くにあります。皇太子様が留学してた時はこのパブに良く行ったんだとか。僕はたまーに昼飯食べに行くくらいですが^^; 正直、皇太子様はこのパブのどこを気に入ったんかさっぱり分からない。笑
Lamb and Flag:ここは夜だとご飯が食べられない。昼には食べられるみたいですが、行ったことがありません。でもここのLamb and Flag Gold というエールが好きなのでたまに寄り道します。雰囲気はおとなしめで乙。
Eagle and Child:不思議の国のアリスの作者のルイス・キャロル、ロード・オブ・ザ・リングっていうか指輪物語の作者のトールキンが構想を練っていたとされるパブ。店内はそんなに広くない。ご飯も食べ事があるけど、特筆することはないかな、程度。やけに年齢チェックが厳しい。昔29歳ですって言い張ってもID見せろの一点張りだったことも。笑
Royal Oak:忘れてた、ここ。ここはオックスフォードに滞在したことのある日本人には一番有名かもしれません。日本人の学生が集まるパブです。家からもすごく近いですが、あまり行かない。笑 木曜日に日本人会が開かれてるみたいで若い方々が多くいます。Yskは2回くらい顔を出しましたが平日ということもあって全然行けてません^^; ま、行っても歳的に痛いからやめておく方が無難かもですが。笑 ここの料理は最近好きになったのが、half chickenのローストですね。量がたっぷりで満足です。それを見たグループの奴らが、今度からぜったいそれ食うぞって言ってました。笑

他にも色々と行っていますが、まあこの辺で名前を挙げるのは止めておきましょうか^^
きりないし。笑

City Centreだけでも30とか40くらいパブがあるみたいですし、全部は行ききれないです。しかし、本格的に帰国するまでにはなるべく全部制覇しようと思っています。
ところで、パブゴルフって知ってます? 市内にあるパブを一日かけて一軒一軒回っていくってやつ。笑 一件一杯だって40杯じゃないか!!笑  これをやって帰れってよく言われるのですが、half pintだって20杯(10リットルw)。。。無理無理。orz
やってみたい酒豪の方はどうぞ。^^/

もっと素敵なパブを見つけたらその都度報告しようと思います。
今回はこの辺で。Yskでした!!^^/


Sunday Roast。いわゆるローストビーフ。記憶によれば確かWhite Hartの。
(違ったりして。汗)
伝統的に日曜日のご褒美だそうです。(しっかり働けばの話。笑)




2014年2月23日日曜日

僅かな差:プライスレス

こんにちは、Yskです。日本は大雪だったみたいですね。事故も起こってしまったり、屋根とかが崩落してしまったり。。。遠くから見てますけど、心配です。。。東京近郊では雪に慣れていないからでしょうか。今後の対策を期待しています。

さて、ここ数日はと言いますと・・・ソチ五輪で仕事になりませんでした。笑 時間帯が良すぎるものですから、ついついパソコンに目が・・・ははは。仕事しろって話です。ええ、分かっています。ええ。しかし、しかしですね!日本人が頑張っている姿を見るの、好きなんですよー、Ysk。だってカッコイイじゃないですか!純粋にカッコイイ!!メダル獲得の瞬間とか、けっこう吠えてしまいます。笑 日本語で。笑 「よし!!」とか「っしゃー!!」とかwww ま、多国籍の環境なんで、お互い微妙に気を使い合って歓喜していますけどね^^; そもそも、研究棟のカフェテリアのテレビでたまにスポーツが流れていること自体がオカシイですよね。日本じゃありえない!時間帯的にソチ五輪は放映されていないですが、ウィンブルドンとか毎日毎日ですからね。イギリス人は寛容だなあ。


さておき。今日も考えちゃいます。世界が五輪で盛り上がっている中でも、世の中の多くは普通に回っているんですね。当たり前ですけど。Yskはこちらに来てからようやく仕事っていうのを意識するようになりました。それまでは学生だったわけですから。^^; 最近はオッサン化したせいか、仕事意識っていうのが高まっています。仲の良い友達とかと話しても仕事の話は多いです。みんなそういう歳なんだなあって。まあ普通の人だったら入社してだいぶ経ちますしね。管理職とまでは行かないまでも、役職がついて後輩も出来て、中には人事に関わってくる人だっています。そんな人達が周りに大勢いるので、Yskもついついそう言うこと考えてしまうんですね。

そんな中で、採用面接とかしている友達、大学のOBとして企業説明に行く友達なんかと話すと、こういう話が出ます。
「ぶっちゃけ、面接したってその人の100%なんかわかんねーよ。」って。おいおい、まじか^^; って話ですけど。。。ええ、しかし多いです、そういうの。

日本はこれから就活が本格化しますね。どの会社からも欲しがられる、スーパーマンなんて1%もいないでしょうから、多くの皆さんは大変な自己アピールをして就活に臨むわけです。はっきり言って面接の初っ端から、「これイケたわ。」って確実に思えた場合、だいたいは通るものです。しかし、その自信が100%って普通は無いですよね。そういう場合って、運良く自分の持ってるものが会社の需要にドンピシャだった時ですね、多くは。それでもって、人間性的にもすごく気に入られた場合。でも、そういうのって希の中の希ですよね。ええ、普通はドングリの背比べを激しくやるわけです。

じゃあ何が明暗を分けるんですかね?
面接を実際に行ったり企業説明会で学生の相手をする友人から話を聞くと、何とも複雑な答えが返ってきます。「ぶっちゃけ、フィーリング。笑」
ちょwフィーリングって。笑 これ、ナイですよね。こっちは、しこたま時間かけて必死になってやってるのに、フィーリングでYes, Noって^^; 腹立つー!? うん、わかりますよ、お気持ちは。でも、これ、すごく正直な意見だと思いますよ、Yskは。

以前に。「就活をする君たちへ」で需要と供給の一致が大前提だって書きました。それは間違ってないと思います。参考まで。
http://vl--lv-orgchem-jpn-ox.blogspot.co.uk/2013/12/blog-post.html
しかしですね、実際に企業の内定をもらう人ともらえない人の差って、目に見えて明らかなのでしょうか?内定者の1割はそうかもしれません。でも残り9割は大差無いでしょう。っていうか、周りを見てみましょうよ。自分より明らかに出来る人、または出来ない人、そんな感じにはっきり分かる人ばかりですか?いいえ、違うでしょう。私と誰かさん、どちらが優秀かなんてそう簡単に分かんないです。誰かさんと誰かさんどちらが優れているか、正確に言えます?良く知っている人ならまだしも(そういう目で見ちゃダメですけど。笑)、セミナー等で一緒になったどっかの誰かさんとどっかの誰かさん、どっちが優秀なんだろう。。。分かるわけ無いですよね!^^ ええ、面接官だって分からないと思います。笑 だから、フィーリングなんです。困ったもんですよね^^;


じゃあ、何が効いてくるか。まずはマイナスポイントを減らすことですよね。身だしなみ、言葉遣い、態度、目線、姿勢、「マイナス」が付いた時点で出遅れると思った方が良いでしょうね。じゃあ、ここでマイナスもらわなかったら合格なのかって?そんなことはありませんよね。「プラス」が必要なんです。
さっきのマイナスポイントを少しずつプラスに変えて見ましょう。これって効果的だと思います。
身だしなみ。
誰かさんと初対面で話すとします。その人のファッションがあまりに酷かったらどう思います?気を惹かれますかね。Noですよね。ですから、ファッションだって気合い入れましょう。過ぎたるは及ばざるがごとしですが。そこで「センス」が出るんですよ。見た目と第一印象で決まるってあながち間違いじゃないんですね。
メガネ変えて見るのもいいでしょう。ネクタイをばしっと決めていくのもいいでしょう。髪の毛いじるのもいいでしょう。自分がプラスと思うことをやるんです。そうやって攻める分、外すとイタイですけどね。お金使ってるだけとか。でも、そこってセンス出ますね^^
言葉遣い。
これは意外と差が出ます。敬語が出来る出来ないはレベルの低い話。Yskが誰かと話していても思うことなのですが、興味を惹く人って言葉に特徴があるんですよね。正しい日本語を使っていることはもちろんなのですが、使う言葉に個性があります。決して難しい単語を並べているウザい感じじゃないんです。使う言葉がむしろ適確でそこにセンスを感じるんです。言葉に魂こもってる感じのする人は、言葉に力を感じますしね。自然と興味が沸きます。今からじゃ遅いって話もありますがw でも意識してみると変わって来ますね、こういうのは。
態度。
私はデカいです。笑 決して小さくはないです。真っ先に打たれる出る杭ですね。汗 はい、ごめんなさい。。。じゃあ目立たないで小さくしてれば良いんですかね?Noでしょw 出ても良いんです。不愉快でなければ。これが難しい。Yskも失敗したなって反省すること多々です。^^;笑 でも、少しは出た方が良いと思いますね。その出方によるんですが、好印象を持つときって、主張が明確で爽やかな場合が多いと思います。この辺のことは人によっても受け取り方が違って来るので難しいですが、研究してみる価値はあると思いますね^^
目線。
目は口ほどに物を言います。口でどんなに嘘をついても目を見たらわかります。ええ、わかるんですよ、本当に。だから目を見られない人はちょっと大変ですね。なんか「じっと目を見るのは失礼」とか聞きますけど、そうでもないですよ。爽やかであればいいんです。目をそらす、目を見る、そのバランスです。自分の話の決め所は目を合わせないと、ね^^
姿勢。
だらしないのは言及するに値しません。ガニ股を開いたバカ者も同様。でも、直立不動よりはリラックスした方が良いでしょうね。印象の問題です。鏡の前で座って自分の顔とか背筋とか見たら良いんです。どんなのが見てて気持ちいいか、小さい所ですけど、そういうのって地味に響きますよね。初デートしてる時を考えればいいんです。猫背でぼそぼそ喋ってうつむいている人、良いですか?w がに股で「俺って偉い。まじ出来る。まじかっけー。まぢ大物。」って言う人、好きですか?w 答えるまでもないですね^^ 

とにかく小さなプラスをたくさん作りましょう。それが成功への近道だと思います^^


さて、ここまで書いてきましたが、こんな話。どこにだって書いてありますよね。汗
書いといてなんですが。笑 繰り返しますが、内定を勝ち取る人と逃す人の差って僅かなんです。そして面接する人のフィーリングによるんです。で、減点を防いで加点をもらえば内定が近づくんです。ということは、大切なのは加点です。

じゃあ。
どの部分で加点が一番付くと思います?
TOEICですかね?授業の成績ですかね?大学名ですかね?体育会の部活ですかね?サークルの代表ですかね?はたまた見た目ですかね?(まじ?w)

Ysk的にはどれも一番じゃないです。それはあくまで足切りみたいなもんで、ある条件をクリアしてもらうのに使うだけです。以前の記事にも書きましたけど、東大出身だけで会社が成り立つ訳ないですから、学歴だけで決まるなんてことはありません。それ以外の役割において、別の個性を持った人同士が競い合うわけです。そこでの条件はTOEICかもしれない。部活かもしれない。まあ色々です。

それで条件をクリアした人同士で競い合うわけですが、ここからが本番。フィーリングってやつでプラスをたくさんもらわなければなりません。

で、Yskの友人が言うんです。
「最後はこいつと働きたいかどうかだね。」って。
はい、そうですか。笑 そんなもんですか。笑 でも、それが本音なんですね。
あれ、ちょっと待ってください?これって、私達も思いますよね? 「この人が上司かあ。」って。ええ、お互い様なんです。
実は、面接する人はそういうのは当たり前に思っていると思います。ですから、面接する人も「自分と働きたい」って思ってもらえる様に少なからずしているはずです。もちろん、学生側からマイナスをもらわない様にもしているはずです。圧迫面接とかはちょっと違いますけどね。ま、それは例外としてください。

ですから、それは突飛な質問も来ますよ。だって、「こいつ面白い奴かな?」って目で見てるんですから。色々変な質問ってうってつけじゃないですか。個性を見て判断できますから。予想外の質問とかした時の反応を見て、自分と共鳴する所があるかを見ているんですね。質問される方からすれば「コノヤロー」って感じですが。笑 でも、そういう所で共鳴すると強いですね。ガッチリかみ合うとお互い気持ち良いですから。これ、相当な加点だと思います。
Yskの体験を書いてみますね。ガッチリ来た例です。とある会社の最終面接で、研究本部長から「休みの日、特に何もする予定が無い時、何してます?」って聞かれたんですね。最終面接でそれかよ、って思って面食らったのですが、まあ趣味とか当時好きだったこととかを答えました。はっきり言って、私の返事は面白くとも何ともなかったと思います。休みですから、だらだらしてます、とか答えた気もします。笑^^; しかし、心の中では「あー、しまった。ここでの加点は厳しい><」って思ってました。「どっかで加点もらうチャンスないかな」とも。
で、終盤にさしかかって、司会担当の人事の方が聞いてきました。「質問はないですか?」って。そこでYsk、ピンとひらめいたんですね。で、聞きました。「○○さん(研究本部長)。○○さんは、休日で何も予定が無い時、何してるんですか?」って。笑
そしたら、その答えが「私!? ・・・(沈黙)・・・酒飲んでますよ。わっはっは。笑」
Yskも思わず笑います。これ、ガッチリ来た瞬間。翌日に来た内定のお電話は驚きではありませんでした。


こういう部分って、お金で買えるものではありません。日々の心がけとキャラと少しの運ですよね。もう時既に遅しとか言ってしまう残念な人もいるかもしれませんが、一週間、一日でも向き合ってみるとだいぶ違います。

神は細部に宿る(God is in the details)

Yskは思うのですが、人間の魅力も細部に宿っているんじゃないかなって。
身だしなみ(ファッション)にしたって、オシャレな人ってかならず細部にこだわりがある。言葉遣いが巧みな人って、人一倍使う言葉に気をつけてる。知らない言葉をノートにメモっている子が友達でいるんですが、感心してしまいます。

そしてそういう細部に宿る魅力って絶対にお金で買えないんですよね。プライスレスなんです。そして、そういう細部の魅力がいつの間にか強力な武器になってしまう。

TOEICにお金や時間かけるのもいいですよ。(ま、TOEICできたからって英語喋れるようにならないですけどね。)日経新聞読むのも良いですよ。就活本を片っ端から読みあさっても良いですよ。

でも、人間に宿る細部の魅力には勝てないだろうな、そういうのって。

細部ですから、どんなに小さくても良いんです。誰にだってありますよ。自分と向き合ってじっくり考えたら。小さくて小さくて、人には伝わらないかもっていうの。そういうのでいいんです。でも、それが伝わった瞬間は強烈な印象を残します。個性、オリジナリティですよね。

そんな強烈な細部の魅力。それって何に起因しているのでしょう。
間違いなく「幸福感」です。小さくて強烈な幸せです。あなたはどんな時にそれを感じますか、ということです。これってお金で買えないんです。たまにありますよね、仕事やって仕事やってやりまくってやりまくって、疲れ果てて食べたひとかけらのチョコレート。「うううんんんっっっっっまぁぁぁぁ」って。笑 そのチョコレート買ってるじゃんって?笑 いや、まあそういう揚げ足取りは置いといて。そうは言っても100円みたいなもんですから、お金で買っているという表現が的を射ているとは言えないと思いますが。

Yskには兄貴がいます。そいつと話していて一致するのが、
「1本の缶ビールがすんんんんげぇぇぇぇうっっっっっっまい!!!」
って思えることをしたときが、小さくて強烈な幸せの代表格ってことです。笑
プライスレスっていうの分かってもらえますかね?^^
そういう積み重ねが細部の魅力に繋がっていくって僕らは考えています。
それがたくさんある奴って面白いって。
逆も。お金で掴んだ幸せはいとも簡単に消えてゆく。
お金で楽して手に入れた幸せを見せつけられても面白くとも何とも無いって。

やっぱり皆さんにもあるでしょう。そんな小さくて強烈な幸せ。
お金から生まれていない幸せ。ちょっと聞いてよって、思わずニヤニヤしながら言いたくなっちゃう幸せ。そういうのが魅力なんですよね、人間って。^^

ぶっ倒れるまで働いてヘトヘトになって帰宅して、湯船に入った瞬間の「うぃ〜」って感じとか。笑
あれこれ考えて調べて準備して、真剣に作った料理を食べて感動的に美味しかった時の「うぅぅぅんっめぇぇぇ」だったり。笑
偶然出会った音楽や絵画、その他芸術作品に心を奪われた時の込み上げる感情だったり。
旅先で五感で全身が受ける心地よい刺激だったり。

くだらない様ですが、そういう些細な部分が共感できる人って、すごく印象的です。そこを磨ける人って言うのは、人からも愛されるのだろうなって思います。
「あのこって面白いよね」ってどこから来るのでしょう?
小さな小さな所からじゃないですか?

神は細部に宿る。人間の魅力も細部に宿る。


学歴やTOEIC、部活やサークル。そんなお飾りが人間の魅力を物語るんじゃないんです。些細なことなんです。その人なりの小さな幸せ。
そういった部分が出せるようなチャンスが得られ、それを発揮して相手の興味をぐっと惹きつけられたら、強いと思いますね。

「就活をする君たちへ」では、だいぶ俯瞰的に、戦略的なことを書きました。今回は、すごく細かな所について書きました。
これらの二面性を追求してもらえたら、ひと味もふた味も違った就職活動になるんじゃないかなって思っています。受かるか知らないけど(おい!!w)、楽しくやれると思いますよ^^

以上、Yskでした☆
これから就活本番。幸せに終えられるように応援しています。頑張ってください^^

snowdrop。春の訪れ。可愛い〜^^
花言葉。「希望」「慰め」「初恋の溜息」
初恋の溜息・・・笑
人に贈ると「あなたの死を望みます」に変わる・・・!!なんだと?www

クロッカス。これもすごく可愛い。
花言葉(紫)「愛したことを後悔する」・・なんじゃそりゃ。笑

スイセン(たぶん。)鮮やかで綺麗です。
花言葉(黄)「私のもとへ帰って」「愛に応えて」

・・・なんでユニバーシティパークにはこんな花ばかりなんでしょう。。。笑


2014年2月9日日曜日

女の子の時代

こんにちは!Yskです。
日本では節分が終わって、立春。春の訪れを感じる・・・かも、ですか?
まだまだ寒そうですが、梅とか咲き始めるのが待ち遠しい感じでしょうか。^^

こちらは、と言いますと、えぇ、例よって雨だらけの鬱々とした毎日です。orz そんなに気温は低くないんですけどね。しかし、日中太陽が見られずにおまけに夜が長いんですから、そろそろこちらに来て2年が経ちそうですが、いっこうに好きになれません。イギリスでまずいのは料理じゃなくて冬の天気!僕はそう思います。

さて、今日はタイトルのことについて考えてみたんです。こないだ首相がダボス会議で演説した内容を読んだり、これから日本は女性の時代的なことが世間様の間で言われていたり。そんなんで、考えを巡らせてみたんですね。その時に、ふとした記憶が蘇りました。

こちらに来て1ヶ月ぐらいのこと。ラボの女の子と将来のことについて話していたんですね。大学に勤めたいのか、研究者として生きたいのか、それとも企業か。もしくは科学を辞めて別の世界に行くか。そんな話です。それで、特に嫌みではなかったんですが、彼女がポロリと口にした言葉が頭に引っかかったんです。それはというと、、
「西洋では女性の社会進出はすごい進んでるの。もうほとんど平等よ。」

・・・ん?西洋では・・・うん、つまりは、その。。。
はい。そういうことです。東洋では女性の社会進出が進んでいないことを前提に話しているんですね。いや、彼女は決して日本を(東洋を)バカにした感じで言ったんではないです。それは話していてわかります。カチンと来る人もいるでしょうし、マイナスに取れば「西洋文明の方が長けている、進んでいる」ということを意図した発言とも取れるかも知れません。しかし、そうではなかったと思っています。

いずれにせよ、少なくともこの西洋人の女の子は日本の女性の社会進出は進んでいないと思っているんです。実際、多くの西洋人の理解はそうだと思います。日本の女性の労働環境は西洋と非常に似通っているという話は耳にしません。
統計を見ても問題を抱えていることは確かだと思います。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/11gaiyou.pdf
細かなところまで読んでられないですが、女性の労働環境が整っていないことが分かります。

(余談ですが彼女の話の主題はそこではありませんでした。関連するので後述します。次回。)

はっきり言って人権問題なのか差別問題なのかは分からないですけど、この問題に対する世界からの日本に対する評価が極めて低いことは事実だと思います。それで、官僚の皆さんは大変に努力してこの問題を解決して世界での評価を少しでも良くしようとしてるんだと思います。その取り組みが現在、表に出て来ているんでしょう。女性の管理職の割合を30%に増やすとか、女性が力を発揮できる環境を整えると言った宣伝とか。

Yskは個人的に、こういった動きには賛成です。男性よりも女性が活きる場なんていくらでもあるでしょうし、そういった環境では女性が持てる力を充分に発揮してくれたら良いと思います。もちろん、現在の主観で男性向きだと思われる所に飛び込んで行くのだってありですよ。しかし、現在、日本の官僚さんたちが取り組んでいる一部の動きには賛同できない部分や疑問点があります。今回はここが出発点です。


納得出来ない部分は、数字先行の政策であるということと、数字を上げた所で快適で幸せな生活が待っているかが疑問な点です。実際に僕がいる界隈で見られる現象を挙げておきましょう。僕は今、職探しをしています。つまり日本に帰る準備ですね。できれば今年の内に日本の大学でポジションを見つけて、帰国したいと考えています。そこで、そういう職(一般的にアカデミックポジションという)の募集サイトを見るわけです。主に若手の研究者が見るんですが、いわゆるYskみたいなポスドク(高学歴ワーキングプアとか言った方が刺激的か・・・?)がたくさん見ているサイトですね。僕らが目指すのは「助教」という職です。国立大学が法人化する前は助手と言われていたポストですね。法人化した後も助手という役職は残りましたが、以前の助手にもう少しある意味での権限を与えたのが助教です。で、それを募集している大学の情報を集める訳です。

するとですね、女性しか応募できないポジションがあるんですよ。助教に限らず、准教授(昔の助教授)や教授も。研究の世界では現実として男性が非常に多い世界です。女性は決してチョー少ない訳ではないですけど、男女比には大きな開きがあります。それで、実際に女性のみを応募しいるポジションがあるわけです。
これ、女性にとっては朗報に思えます。(思えない部分だってありますよっていうのを意図して「思えます」って書くのですが。それは後述。)男性にとってはとんでもない話です。「なんで女性だけなんだー!数は男性の方がすごく多いのに!」って話です。

そうやって文句を言うと、女性軽視ということを言われそうですが、逆に男性が不平等に扱われているという言い方だって出来てしまいます。これ、結論から言うと、きっと文科省からお達しが来てるんだと思います。国家公務員や大学法人の役職に就く女性の比率を上げるところから始めようって。で、半強制的に女性のポストを作って増やす。
ま、乱暴に言えばそういうことです。

賛否両論あると思いますが、ちょっとオカシイですよね。少なくとも「普通」ではありません。フェミニズムをお持ちの方から言えば、「今まで散々女性の権利を奪って来たし、平等に扱って来なかったじゃないか。そのぶん返していただきます!」っていうのもあるでしょうし、男性からは「これは逆に男性差別。結局不平等!」ってことになります。ま、結果的に、大学に人事に関しては文科省は、男性の言い分は充分に把握しているものの、前者の立場を取ったことになります。そうでもしないと女性の管理職が増えるとは考えられなかったのでしょう。(実はなぜそうしないと増えないのかというのが凄く重要なんですけどね。これも後述します。)文科省に限らず、社会全体の女性の管理職を増やすという方向性を推し進める場合は、前者の立場なんだとYskは理解しています。それが世界的な評価を上げるのに最も簡単かつ有効な手段だと考えたのでしょう。(あくまで予想ですけどね。予想にケチつけるのは簡便してください。笑)

Ysk的にはこの件に関しては「オカシイ」と思います。理由はシンプルで、現場無視だからです。(官僚さんや政治家、大企業にありがちなお決まりのパターンですね。笑)女性を増やさなきゃというのは100%正しいです。賛成します。しかし、明らかにターゲットの女性よりもデキる男性を差し置いてでも、その女性を選ぶ、とかいう現象が起こり得ます。これって良いんでしょうか?優先すべきは組織の利益ではなくて比率という数字なんでしょうか?
もちろん、その逆が過去にあったでしょう。しかし、数年前や10年くらい前、ましてや2,30年前の状況を理由にして現在にそれを反映するっていうのはどうなんでしょう、と思うわけです。というより、ある意味、そう言った過去を取り戻す行動をして、それが現在に明らかにプラスな形で反映されるんでしょうか。。。もちろん世界からの評価は上がるでしょう。でも、日本国民は幸せになりますかね?大学に限らず、公務員だって、企業だって、優秀な人が役職に就いてよりベターな状況を生み出すから、その効果が下流に還元されるというのが普通です。それを無視してまで、数字並べをやらなければ逆に不利益を被ってしまうんでしょうか。勉強不足で分からないんですけど、現時点で僕にはその確かな「不利益」が思いつきません。あくまで道徳的な評価であり、死刑問題や鯨漁問題に分類されそうです。個人的には。もちろん、そういった道徳的な問題が回り回って経済に響いて来るというのは理解できますけど。でもそんなにとてつもなく大きいのかな、というのが疑問です。


こう書くと僕の考え方は男尊女卑的な考えに見えちゃいますけど、違いますよ。もう一度言いますけど、女性の社会進出や管理職比率の向上には賛成です。むしろ女性がそのようにできるシステムを早急に構築すべきだと思います。失業率だけに注目してしまうと職に就くのはすごく大変に思えてしまうのですが、一方で圧倒的にマンパワーが足らない世界があるのも確かです。女性がもっと思いっきり働ける環境を整えることは、国全体の生産力を向上させる上でも非常に効率的で効果的な対策だと思っています。
じゃあ、実質的な問題は何なのか。
そう、システムなんです。現在動いている方法論に関して、子育て環境の改善など、福祉政策は大筋で賛成できます。まだまだ全然足りないですけどね。もっともっと予算をつぎ込まないとダメです。一方で上手く機能しないなと感じるのが先ほどの「数並べ」です。官僚さんはこういった数字並べを基にした評価が大好きですが、これは無意味かそれ以下だと思われます。現場で混乱が生じるのは時間の問題だと思います。


またまた男尊女卑的な書き方になりそうなので、核心部に移ります。変えなきゃならないのは、男女比の前に「評価基準」と「ワーク・ライフ・バランス」なんです。


日本は女性の社会進出が遅れている。そう言われます。じゃあなぜ西洋は進んでいるんでしょう?考えたことありますかね?

僕の答えはいたってシンプルです。
「男が働かないから」です。笑
いや、本当です。本当に働かないんですよ。6時とか7時に平気で帰ります。夜9時くらいにボスから電話がかかって来たって知らんぷりです。僕はだいたい夜遅くまでいるんですが、多くの人から攻められますね。「お前のlifeはどこにあるんだ?」「哀れな生活するな」って。
な!なんと!哀れですと!?と始めはカチンと来てましたけど、もう慣れました。

でもこれが答えなんですよ。
男が日本人と比べて圧倒的に働かない。早い時間に帰る。家に帰って料理する。皿洗いも掃除もする。家事は完全に共同作業。家族とくつろぐ時間を毎日持つ。子育ても共同作業。家族がいない若い人も、彼女なり彼氏なりと過ごす時間をしっかり持っている。生活の中に精神的豊かさがある。そういうことなんです。
ですから、子供がいたって変わりません。お父さんとお母さん両方で面倒見るんですから。日本のお母さんに比べたら家事の量は半分、それ以下の場合だって多々あります。今、僕のグループに結婚している博士学生の女の子がいるんですけど、旦那さんが毎日お弁当と夕食を作っているみたいです。

「まーた、外国の話持ち込みやがって!」というあなたは少し早とちり。笑 まあもう少しお付き合い下さい。じゃあ何でそれができるか、です。
一つは給料が年俸制であること。これです。長い時間働いても意味ないんです。給料変わらないですから。いなければならない時間だけ働いて、帰れる時間になったらすぐに帰って仕事以外の時間を楽しむ。これが、ちょーちょー普通なんです。でも、成果が出ないと昇進はできません、もちろん。日本以上に成果主義なんですから。だから仕事時間中の集中力とか忙しさ具合は日本人よりも上だと感じることが多いです。日本なんて、残業代稼ぐためにわざとノロノロと仕事している人がいるくらいですから、大違いですよね。笑

二つ目は共働きが当たり前ということ。それができる社会環境が整っているということです。日本の場合、お父さんが死ぬほど働かなければならない理由は、そうじゃないと家に入ってくるお金がもの凄く少なくなってしまうからです。個人の年収というより、世帯年収で考えるのがこちらでは普通です。家事の負担も経済の負担も半分半分で分け合おうということですね。一歩引いてみてもこれって合理的なんです。一般的にだいたい年収800万円くらいあれば平均的にかなり裕福な部類に入ると思いますが、一人で800万円目指すより、二人で400万円ずつ頑張る方が相当に楽だと思いますけど、いかがでしょう。
少なくともイギリスではそういう感じです。というか、平均年収なんて日本人の平均より少ないですが、社会福祉がしっかりしている分、日本よりもだいぶ幸せに見えるんですよね。
これから家庭を持つ僕ら若い日本人は、個人の年収じゃなくて世帯年収で考えるのは、とても良い方向だと思います。


以上の2つを改善すると、だいぶ男女がフェアな感じに近づくと思います。しかし、これ、言うは易しやるは難しです。もっと根本的な問題は、日本の「評価基準」です。
西洋とは大きく状況が異なります。こちらは基本的に早く帰宅するので、’’そもそもの働く時間が平等''なんです。男も女も労働時間が同じ。フェアなんです。さて日本の場合は?
平均して男の労働時間が長いですよね。西洋の人達から見れば「アホ」とか「哀れ」と見られるくらい、労働時間が長いです。しかももっと悪いことに、日本には「頑張っている人を評価する」という、ある意味で良くない評価基準が暗黙の了解であります。結果主義、結果主義と声高に言われるようになったものの、未だに状況に大差は無いと感じます。結局、人の2倍3倍頑張っている人がまず第一に評価される。だから必然的に労働時間が長くなる。だって、その方が圧倒的にアピールしやすいですし、分かりやすいですからね。
西洋の場合は、もう文化が違いますから、長く働いたからって評価されるとは限りません。単純に結果。それ以外にもバーソナリティ、いわゆる人物評価みたいなもんです。それもただ長い時間労働する根性がある、みたいな極めて東洋的な話じゃなくて、プレゼンの力とか、機転が利くとか、論理展開に長けているとか、そういう部分です。この評価基準の違いが、男女をフェアにしていることは間違いないと、僕は思っています。実際、僕の研究棟でも、僕以上に長時間労働する人がいるんですが、残念ながら評価が高いとは思われていないみたいです。むしろ本当に哀れに思われていて、僕的には本当にかわいそうに思います。何と違う世界なんでしょう。

さて、日本が見直さなければならないのは、まさにこの評価基準です。年俸制を導入した会社も多くあります。しかし、実態はどうか。長時間労働したって給料は変わらないということが、逆に会社がいいように社員をこき使えるようにしてしまっている場合があるようです。だって残業代を払わなくていいわけですから。はい、これも、悪の根源はその評価基準。長時間労働を暗黙的に奨励するという、それです。もう、これ止めたくなりません?笑 この評価基準、一刻も早く無くしましょうよ。労働時間の平等性を確率しましょうよ。


労働時間も平等。年収は世帯年収で考える。家事分担も平等。評価基準を是正する。社会福祉を充実させる。こういったシステムの改善や世論形成、フェアという意識が育てば事態は確実に好転すると思います。必然的に女性の社会進出は高まるでしょうし、労働力不足もある程度改善するでしょう。多くの男性も女性もストレスから解放されるかも知れません。子育てだって負担がぐっと減るでしょう。家族の団らんは増え、寂しい思いをする子供も減ると思います。両親とのコミュニケーションが充分に取れない子供の悩みも随分と少なくなると思いますし、発展的には少年少女の自殺問題などでの改善が見られるかもしれません。子供の教育を全て学校の先生に押しつけるなんていう、無責任な親も必然的に減るでしょうし、もっと踏み込めば、夫婦の時間と余裕が増えて少子化問題の改善に繋がるかも知れません。いや、真面目に。

ということで。ずいぶんと西洋スタイルの宣伝をしてしまいましたが、自分が考えるに大切なことだと思います。特に女性の社会進出を心から支援したいなら、必要不可欠なことです。

自分が学部生の頃から数年間、キャリアウーマン的なバリバリ仕事をする女性が注目を浴びて、男性のフィールドに飛び込んで行く、たくましい女性が多くいました。尊敬に価します。しかし、本当にそれが幸せの道だったかというと疑問です。結局、男性有利のフィールドに男性のやり方で飛び込んで、疲弊してしまた女性が多くいると思います。もう一度言いますけど、その姿勢は極めて尊敬に価するんですけど。その反動は確実にあって、今の大学生では、そう言ったハードワークを避ける傾向にあるようです。つまり、思い切って体力勝負の評価基準に身を投じたものの、男性に勝とう勝とうとした結果、限界を迎えてしまったという見方ができます。変えなければならないのは、評価基準なのです。数字並べじゃないんです。
前半にも書きましたけど、僕のいる世界で現在の評価システムのままで女性の教員を増やそうとすれば、徹夜なんて当たり前的な修行を何年も続けることを、女性に強いることになります。そうじゃないと男性が黙っているわけありませんから。でも、それって双方にとって幸せに思えないのは私だけでしょうか。
くどいですが、もう一度。変えなければならないのは、評価基準なのです。数字並べじゃないんです。


僕の展望に賛同してくれる人にお願いがあります。絶対にネガティブな方向で動かそうとしないでください、ということです。あれがダメ、これがダメ、だからダメ。こういったやり方で社会が大きく動くことは極めて難しく、極めて希だと思います。もっとポジティブにやって欲しいと思います。特に、女性の方に。これから社会を築いていくであろう、若い女性の方に、誇りを持って評価基準を変える所、世論を形成する所からじっくりと取り組んで行ってもらいたいと思います。女性の女性による女性のための行動です。
女性が上手く組み込まれて社会進出することが、どれだけ社会の、経済活動全体の、会社の、社内の一組織の利益になるのかをアピールすることが大切だと思います。男性社会の男性的な判断基準に対して、それを変える利点を明確に提示するのです。
女性がワーク・ライフ・バランスを良い形で維持できる組織や会社に、労働者としても優秀な女性が集まる。そういった自然な流れが理想的です。女性と男性の本当の平等性を確立し、女性が活躍できる平等な場を構築し、そこに優秀な女性が集まることによって、会社全体のマンパワーが増大し、パフォーマンスもよりパワフルになり、最終的に会社が利益を得る。そしてそれは男女平等に社員の給料へと還元される。それに大きく貢献した人が正当な評価を受ける。勿論、前提が整っている分、そこに男女の不平等はもはや存在しないはず。

こういったストーリーを、自信を持ってアピールできる、凛々しくて賢く、強くて優しい女性は絶対的に必要です。しかし、別に完璧である必要はありません。一人一人の女性が女性的な観点で少しずつでも意識を高く持って取り組めば、着実に事態は改善していく物と、僕は思います。男性の視点ややり方に流されず、それに屈することなく、幸せな生活をシンプルに純粋に求めて、女性が存分に活躍できる社会を、女性自身の手で作り上げて欲しいと思います。

今回はここで止めます。女性の社会進出について考えを巡らせたYskでした。

しかし、思考は続きます。西洋でも女性の社会進出の砦はまだあります。研究界や学術領域です。もう一つ。投資会社などの金融機関も。これについては、もう少し考えてから書いてみたいと思います。


Yskでした^^/

朝9時過ぎて(1時間遅刻)この太陽の位置だもんなあ。。。笑 



2014年1月27日月曜日

戦う日本人

こんにちはー、Yskです^^/
早くも2014年がやって来て1ヶ月が経とうとしています。気がつけば渡英して1年と9ヶ月!もう外から日本を見ることが当たり前のようになって来ました。
今回も重めの内容です。笑 ごめんなさいw^^; 

今日の話は戦争の話ではありません。書こうと思えば、いくらでも書けますけどねw もうどれだけこっちでそういう話をしたか。笑 おまけに最近話題の問題もww 今日の話には関係無いので、ここでは省きますが、まあ歴史っていうのは勝者の物語です^^;


さて。皆さんは日頃、戦っていますか? いきなりなんですか!って話ですが。笑
なんか、普段から戦い戦いって言ってると、ちょっと大人げない子供じみた「男の子」的な考え方かもしれませんが、Yskはいつも戦っています^^笑 自分のプロジェクトと。ボスと。ラボの面々と。西洋文化と。英語のできなさぶりと。サボりたい衝動に駆られる自分と。戦いだらけです。ふぅー。汗
Ysk、もともとおとなしい人間ではありませんがwこっちに来て外から日本を見るにつれて、「やっぱ戦い続けないとダメだな」って思うようになりました。
ちまたで言われているように、日本って平和すぎかも。
いや、違いますよ、戦争しかけろなんて絶対言いませんからね。^^;笑
僕が言いたいのは「姿勢」の問題です。


僕みたいな世界にいると、否が応にも戦わざるを得ません。本当に世界中で競争状態です。実際去年は残念なことがありました><
僕が一番仲良くしてもらっているポスドクのプロジェクトのことです。そのテーマは腰掛け7年くらいになるそうです。これまでに何人ものポスドクと学生が一生懸命にやって来たテーマです。数年前にその途中までで論文発表していたんですね。その後もグループ内でもメインテーマとしてやって来ました。しかし、残念ながら未だ完成を見ない状況でした。完成までは凄い近い状態ですが。それが突然の不幸にさらされます。中国のグループが、その数年前に発表した内容をそっくり踏襲してかなり似たものを完成させてしまったのです。我々からすれば、「盗まれた」と主張したかったところですが、サイエンスの世界における平等性からすれば、その主張は通りません。倫理的にどうかという問題はありますが。もちろん、僕らのグループの人々は全員憤っていました。ボスも含めてね。しかし、どうしようもありません。我々は「先を越された」のです。7年やってきたテーマの多くの部分が表に出せなくなってしまいました。敗戦とは無残なものです。。。

ちなみに、中国という国は、経済力もそうですがマンパワーも尋常ではなく、こちらの2倍から3倍の人材を投入して不夜城的な環境で怒濤の攻勢をしかけています。同じ方法論で挑んでいては勝ち目はほぼ無いという感じです。マンパワーや仕事量でものを言わされてしまう場合は本当に多く、明らかに人材不足の日本や、欧州各地から優秀なマンパワーを集めているイギリスやドイツを初めとする欧州勢ですら、戦い方そのものを変更しないと中国には対抗できなくなっている状態です。そのくらい今の中国には勢いがあります。ぶっちゃけヤベーっす。^^;

さて。それで何が起こったか。我々としてはそのテーマを死なす訳には行きません。戦略を変更して別法、しかもより効率の良い方法でやることを考えなければなりませんでした。現在、必死になって取りかかっています。その間に、その中国のグループは先でのbig paper(世界中から高くされている論文雑誌)を含めて2報の報告を行っています。我々のやっていたテーマを良く知る業界の研究者は(特に欧米の)、僕らのグループの結果を横取りした、と解っています。しかし、それで公にクレームをつけて撤回を要求することが出来るような世界ではないのです。ま、でも、その中国のチームよりも良い物が出せそうだという感じがしていますけどね^^v やられたらより良い方法で仕返しです☆
幸運にもYsk自身のテーマは関係していなかったのですが、僕もこの時から危機感を抱くようになりました。恐いなと。それ以降、ボスもかなり焦りだしていて、プレッシャーをかけまくって来るようになって大変です。^^;笑 世界のどこの誰がやっているともわからない状態で、アメリカだろうが中国だろうが、はたまた日本だろうが欧州だろうが、とにかくどこの誰よりも早く成果を出して発表しなければならない。そういう戦いの中で生活しているんだと、強く実感させられる事件でした。

ハウスメートの研究室でも似たような事がありました。こちらはYskのグループのような不幸には見舞われませんでしたが、危ないところでした。競争相手がいることが発覚して以来、早急に論文化を行って、その競争相手よりも早く論文を出せたからです。競争相手を発見したときの焦り様は、ハンパじゃなかったでしょうね。「なにーー!!!」的な。笑 一方で、その競争相手は現在途方に暮れていると思います。^^;

実際この様な不幸が起こった時、別の戦略を採ることによってそのテーマを存続させられる場合も多いですが、本当に残念なことにそのプロジェクト自体を諦めて撤退せざるを得なかったというケースも知っています。戦略の変更だけでも相当な損失なのに、撤退にまで追い込まれると絶望の域です。それまでにかけた何千何万という時間、何千万、場合寄っては何億という研究資金、それらがあっという間に無駄になるのです。(それは言い過ぎか。。。^^;)だから、毎日毎日、勝たなければならないという危機感を持って戦い続けることを余儀なくされるのが、僕ら研究者です。

え!!??そんなにお金かかってるの?って思う人が多いでしょう。はい、かかっています。^^;実は。。。 「無駄じゃん」っていう人も多いでしょう。しかし、もし産業に繋がるまで研究が進んだ場合はそんなもんじゃないくらい経済効果をもたらす研究はたくさんあります。もちろん、そうじゃない研究もたくさんあります。そして、経済効果は現段階では期待できないけど、遠い未来では経済効果が生まれる「かもしれない」研究も山ほどあります。
この話は新たな議論を呼ぶわけですが、ここではひとまず置いておきますね。
ま、とにもかくにも、研究者っていうのは戦いの生活なわけです。


もっとシンプルな例はビジネスですよね。商売という観点でお金が絡んで来ると、もうそれは競争の世界です。同業他社とは常にライバル関係にあり、いかにしてその他社との違いを出して物を売り込むか、というのを常に考える必要があるわけです。1円でも安く、かもしれない。最先端技術の投入、かもしれない。最も質が高い製品、なのかもしれない。色々ですが、とにかく市場を押さえてできれば独占状態に持ち込みたい(法的に問題無い状態で)というのが、その世界ですね。
製造業なら安くて質の良い製品、もしくは誰にも真似できない製品を開発して売る。資源関連なら、出来るだけ安く精製して必要とする産業界に卸す。(日本の場合、これがかなり問題を抱えているわけですが。ま、それも置いておきましょう。)
サービス業界なら顧客の獲得競争に勝つ。
本当に競争だらけですよね、実際の所。


さて、こっちで感じるのは、日本にいる時よりも競争しているなとということです。というか、それが当たり前の環境なのですが。日本って、分かりやすい例が受験戦争で、それを通過するとものすごいモラトリアムな生活が待っているんですね。って、自分も一部はそうだったんですけど。汗
こっちの人達は大学に行くのでも競争、大学での勉強でも競争、何かをしたりどっか行くのに必要な資金を獲得するのも競争。常に競争、競争、競争です。アプリケーションを書いて、インタビューを受け、奨学金を獲得。もしくは失敗。そしてまた応募。獲得、失敗。
日本と大きく違うのは、大学生になるときにはもう独り立ちして自分でお金を稼ぎながら勉強するということ。その競争に負けた人間は大学にすら行けないということです。ま、家がお金持ちの場合は、親にお金をもらって行けるのですが。まあ、これくらいは日本でもご存じの方が多いでしょう。日本とは大違いですよね。つまり、平均年収が日本よりもずいぶんと低い家でも、子供に使うお金が少ないので、それなりに裕福な生活を送れる訳です、このイギリスという国は。しかし、そこには競争が必ずあります。

もう一つ書き留めておくのに値することは、一度、その奨学金やフェローシップに失敗しても、別の代替の物がある、もしくはもう一度でも二度でもチャレンジできるということです。失敗したらどう言うかと言えば、シンプルにunlucky。以上。はい次!です。^^ 
こういうところ、タフっていうかポジティブですよね。
この辺のシステムや文化の違いは日本と比べて大きいと思います。
だから、競争するという事に対して怖さが無いんです。常に前向き、攻めの姿勢でいるんですね、彼らは。
日本にいると、一度の大きな失敗がずっと後を引く結末になりがちですので、失敗は取り返しがつかないということになって、ついつい守りの姿勢になりがちです。
ですから、競争に恐怖感は付き物で、前向きになれずに、あれを「しなきゃ」これを「しなゃ」ということになって受け身になりがちです。結果、それが気分の高揚を押さえ込んでしまい、時には鬱状態に追い込まれることだってしばしばですよね。
こっち来て思うのは、どうせ競争しなきゃならないんだったら、絶対ポジティブに考えて楽しむくらいでやった方が、なんか幸せだよなーって言うことです。


もう少し広いことを考えてみます。
グローバル化って言われ続けて随分と経ちますよね。もうYskが子供の頃から言われていることです。「これからの時代、絶対英語は必要」とか言われ続けて育ってきた気がします。しかしですね、グローバル化ってなんでしょう?具体的に。
正確な定義はwikiでも見れば良いでしょう。私達の生活に関連しているレベルで考えた結果、Ysk的には「職業獲得競争」です。

正直、日本にいるとその感覚はありません。理由は何てことはないです。日本という国に守られているからです。ビザの発行を制限したり、高い関税をかけたり、法律を整備したり。あらゆる手段を使って日本人を守っているんですね。どこの国もそれはやっていることなんですが、EUっていう一つの共同体を作り上げ、その中にある英国っていう感じで見てると、日本人の守られ具合は相当なものです。
そもそも日本語100%で生活している国ですから、それだけでかなりの障壁になっています。そこの法律や税やらが関わってくるんですから、外国人にとってのハードルは高いですよね。
このこと自体は別にひとえに悪いこととは言えません。これがあることによって、経済的には欧米の経済状況にそれほどまでに左右されずに、ある程度の規模で独自の経済圏を築けているようです。(浅い理解ですが。)欧米の経済の雲行きが怪しくなると、すぐに円高に振れてしまうのって、そういうことなんでしょう。(これも浅い理解。。。)

一方、イギリスはどうでしょう。今は就労ビザの獲得は難しくなったみたいですが、(って言っても英語の試験をパスして働く場所を見つけさえすれば獲得できます。ちなみに英語の試験はYskの稚拙な英語レベルで取得できる程度です。ははは。)一昔前は随分と簡単に取得できたようです。しかし、EU間の人材交流は大変に盛んです。EUの間を動く場合、就労ビザ無しでずっと滞在できるのです。ですから、イギリスには相当な数のヨーロッパの人がいます。フランス人、ドイツ人、イタリア人、スペイン人(特に今のスペイン経済は酷いらしく、相当な数います。)、チェコ人、ハンガリー人、ポーランド人、、等々。もうイギリス人がメインじゃないかもって思うくらいです。これに加えて、ビザを取得したアメリカ人、インド人、中東の方々。もうすごい人種の数です。ほとんどの人は英語が喋れるので、イギリスに来たい放題なんです。

結果何が起こったかと言えば、当然、イギリス人の職業が奪われました。しかしそれは仕方のないことです。EUってものを作った瞬間から、それは予想できたことです。
じゃあイギリス人はどうするか。国内の政策で新たな雇用を産むことが出来れば良いですが、実際はそんなに簡単でもないですから、もう国内にいても仕方ありません。当然ながら出て行く訳です。
しかしですね。そのとらえ方が日本人とは少し違うんじゃないかな、と思うんです。決して、「しゃーない。」「残念ながら。。。」じゃないんです。奪い返しに行くんです。やってやるぞって。ドイツとかスイスとか、そういうオープンな国に出向いて行ってそこで就職する。当然、そういう国もある程度、国民の雇用を守ってはいます。
・・・ほらね。競争でしょ。
EU圏内ではこういう状況なんですね。EUの会社は優秀な人材を世界中、特にEU圏内で確保したい。EU圏内の人間はその雇用に群がって競争して獲得する。職業獲得競争です。EUの中だけで収まれば良いですが、そうじゃない場合だっていくらでもあります。アメリカ人が来たってビザの問題さえクリアしてしまえばOKだし、アメリカに限らずインド人や中国人だって良いわけです。もちろん日本人でも。ええ、ですから、グローバル社会で一番目につくことって、世界中で繰り広げられる職業獲得競争なんですね。
これがYskの理解です。

研究者の世界なんて、もう最先端のグローバリゼーションだと思います。極限的にシンプル。「できる?できない?」それだけです。できるならポジションを与えましょう。頑張って研究して世界のためになる成果をあげてください。ダメなら別の人間に変えますからね。って。ただそれだけです。英語ができる限りですが。。。^^;
もうどこの国の人間だっていいんです。世界的に有名な研究室なんか、毎日のように世界中から働かせてくれっていう連絡は来ます。ボスはシビアに「出来るか出来ないか」を判断して雇用の可否を決めているんですが、あくまでシンプル。出来る?出来ない?です。
ですから、私みたいな人間は、常に成果をあげることを目指して日々努力し、来るべきチャンスで「私できます!!他の人よりもできます!!」ってアピールしないと、仕事が無くなっちゃうんですね。そりゃしんどいですよ。少しは分かってもらえますかね?この競争環境。

しかし。そう考えると、あまり安定しないように見えて、不安になってしまうところが私達日本人の悪い習慣。^^b 違うんですよ。攻めるんです、彼らは。こうやってやろう、ああやってやろうって。だから自分自信のアピールの仕方も非常に上手いです。恥をかく事なんてほとんど考えていません。それよりもどうやって自分を良く見せるかに努力を注いでいるのです。個人的な意見ですが、「黙っていたって見る人が見れば自然と判断される」っていうのは日本人の甘えだと思います。やっぱね、戦って始めて自分がやりたい場所でやりたいことができるんですよ。だから攻めの姿勢を失ったら本当に痛手なんです。
逆に言えば、ポジティブに考えて、攻めの姿勢でやってないと辛いとばかり感じて身が持ちません。ドロップアウトしてしまうポスドクの方たちには、その様な姿勢を感じます。


現在の所、我々若手研究者の職業獲得競争が激しい地域は、何と言っても第一にアメリカが筆頭。次にイギリス、ドイツ、スイスあたりが続くでしょう。その次はシンガポールでしょうか。日本は、欧米人が来ないことが幸いしてか、日本人同士の競争は厳しいものの、世界中を巻き込んだ競争とまでは行っていない気がします。しかし、その分日本の研究機関や大学の世界的評価というのは数年前と比べてずいぶんと下がっています。この現状をどう見るかは個人次第なのですが、私は現状でOKとは思いません。中には「アメリカがなんだ、英語で講義?ふざけるな。日本は日本で立派にやって行けている。」とおっしゃる先生も多くいらっしゃいますが、私からしたら単なる甘えでしかないと思います。アカデミアにおけるモラトリアムな生き方が許された時代は、とうの昔に終わっているというのが私の理解です。いつかこの場で書いた「末は博士か大臣か」の博士像は、どことなくあの物静かで牧歌的な湯川秀樹を想像することが多かった様ですが、それも遙か遠い昔のこと。日本の科学技術界も間違いなく研究者同士の世界選手権のリンク上に立たされている、という競争意識を持たなければならにと思います。

そのリンクに立つことを拒み続ければ、置いて行かれるだけです。一部の研究成果は特許などで産業と密に繋がる可能性があります。その可能性がある分野は一秒でも早く競争相手よりも先に成果を上げなければなりません。のほほんと能天気にやっていては、よっぽどの天才でもないかぎり、勝ち目はないのです。そして競争に完璧に敗れた場合、それまでかけた時間と資金は無駄そのものです。そして、国民からの信頼と信用を失う上に科学に対する失望をも与え、科学界または学術界に対する市民の理解が遠のき、研究を続けること自体が難しくなり、自分で自分の首を絞める結果になってしまうかもしれません。そうなっては一大事なことは明らかです。オリンピック目指しているスポーツ選手に似てますよね。強化選手は税金を投入して強化して頑張ってもらい、オリンピックでメダルを取って国民に勇気と感動を与えてもらう訳です。科学の場合勇気と感動とか大それたことは簡単には言えませんが、税金を投入するという点では似たところがあります。簡単には負けられません。

少し話はそれますが、日本人一般の科学に対する理解が欧米よりも劣っているのは、単に教育の問題でもありますが、モラトリアム的に研究をやって来たという競争意識の欠如と、国民の理解を得る努力を怠ってきたツケでもあります。私達若手の研究者はそういう問題を解決することも求められているに違いないと私は思っています。

一方で、日本の科学の土壌が遅れたままになった場合、これも一大事です。もちろんそれでも日本に残って優秀な研究をする方はいます。しかし、職業獲得競争とは、個人が能動的に動く活動に加えて、雇う側が引っ張ってくるケースも多々あります。そうすると、本当に優秀だと世界で認められる研究者は世界中から声がかかり、より給料の良い、より快適な、より優秀な人材が集まる環境へと引き抜かれることになります。日本でも既にそういう方はいらっしゃって、米国や英国で教鞭をとられている立派な方もいます。はいはい、そうですか、というのは裏を返せば結局は嫉妬で、日本も外国人を呼び込むくらいのつもりで攻めに転じないと、特許競争などで本当においてけぼりになってしまうとでしょう。特許競争ではどこの国籍の人間がやったかが重要なのではなくて、どの国で行われた研究なのかということが重要です。ですから、これは本当に急務の課題なのです。


いつにも増して、アカデミア・サイエンス界の話を多めに書いてしまいましたが、一般のビジネス界だって同じですよね。日本の場合は少し遅れていますが。世界標準に照らし合わせてもグローバル企業と言える企業形態が日本でも出て来ています。まだ数は少ないんですけど。そう言った企業においては、必ずしも従業員が日本人である必要はありません。日本語が堪能であれば言うこと無しですが、英語で意思疎通がしっかりできれば企業にとっては何の問題もありません。それでいて日本人よりも人件費が安ければ無理に日本人を雇う理由も無くなります。そうやって世界中で市場獲得競争を展開する体力をつけるのです。世界に目を広げれば、そのような本当の意味でのグローバル企業の在り方自体は、既に標準的です。日本の場合だけまだ珍しく、ある意味で遅れていると言えます。この様なことを言うと「世界世界って分かったようなことを言うな。日本は日本独自のスタイルで立派にやっているじゃないか。」という意見が必ずと言って良いほどあります。私はそのスタイルを真っ向から否定するほどの世界基準信者ではないですが、一方で、このままの不変を貫いていいですよ、ときっぱりと言い切れる程日本のスタイルに対して自信を持てません。結局のところ現在はまだ過渡期なのであり、中国やインドその他の新興国のレベルが日本に限りなく近づいて来たときにどうなるかを予想すれば、この世界基準の波を拒むことは遅かれ早かれ難しくなるのではないかと思うんです。



ある意味で、研究者の世界というのは極めてシンプルでクリーンで、システムという意味においては時代の最先端かもしれないと感じる時があります。研究者の世界で起こっていることが、ビジネス界においてもいずれ標準となるでしょう。私にとっては残念なことに、日本人の研究者は「世間知らず」と言われることが多々あります。確かに、私の様なポスドクは日本の「世間」に詳しくはないんだとは思いますが、こうやって日本を出てみると「世界」を目の当たりにします。結局、始めに書いた通りの言葉なんですが、日本でずっと立派にやってきた方々も、内向き志向じゃなくて、攻めの姿勢で前向きにもう少し世界に目を広げてみる必要はあるんじゃないかと思います。


あまり詳しくないことに関して軽はずみで述べるのは良くないことですが、TPPなんかももう少し攻めの姿勢で行ってもいいんじゃないの?と思います。日本の農産物って世界で売れませんかね?品質なんかやっぱりこっちと比べると一級品だと思いますけど。もちろん、すごい安い野菜とか入って来ます。じゃあ日本の野菜は世界で売れませんかね?攻めの姿勢でどんどん世界市場を開拓して行けば生き残る道は充分にあると思うのは私の安易な妄想なのでしょうか。
日本企業の社員も日本人だけを相手にせずに、世界に向けてもう少しだけでも解放したら日本人の失業率はぐっと上がってしまうのでしょうか。そうなった場合、日本を飛び出して逆に世界の舞台で職業を得るっていうか奪い返すことはできないのでしょうか。僕はきっとできると思うんですよね。日本人のタフさは西洋人と比べものにならないくらい、間違いなく一級品だと思います。
日本の大学に受け入れる留学生を増やし、英語で講義を行うと日本の学生の質は落ちるんでしょうか。何も全部英語で講義を行うなんてラディカルなことはやる必要ないと思いますが、必要単位を揃えられるだけの数の英語の講義を開講するくらいできると思います。確かに今の日本の大学の研究レベルはすごく高いとこちらで感じます。(学部教育のレベルは残念ながら低いです。)総じて博士課程終了時の博士の質はイギリスに劣りません。むしろ上です。(イギリスは学部卒業してから博士課程修了まで3年しか必要ないっていうのもあります。ちなみに日本は最短5年です。)じゃあ、そこに英語教育というの入れて外国人をたくさん受け入れる環境を作ったらその質は落ちるんでしょうか。いや、むしろ上がると僕は思うのですが。

今書いたことっていわゆる「逆手に取る」ってことなんですよね。僕はこの言葉好きです。好ましくない状況が事実として目の前にあったとしても、それを上手く利用してしまうと、面白いことに事態が好転するってことはよくあると思うんです。


こういう類の話をすると、伝統を守るということがトピックに上がるんですが、伝統って守るだけのものではないと思います。ロンドンの街を歩くと一目瞭然なのですが、輝かしい伝統を持つイギリスの文化が溢れるロンドンにおいて、その伝統は攻撃的な形で守られています。ある友人が「ロンドンは古いのが新しい」って言っていたのですが、単なる古さと新しさの融合以上の物なのかもって思います。(ベルリンもそうらしいです。)脈々と伝わる伝統に対して果敢にチャレンジしてきた結果、常に新しい形でその伝統が守られてきた感じがするんです。


特にスポーツにおいて「攻めは最大の防御」なんて言いますが、どこでも通じますよね。私達の場合、どうしても不安や心配が先に来て、ついつい守りたくなってしまうのですが、変化が激しい現在においては利点が少ないと思います。というのも、単に守っているだけだと、周りからほとぼりを埋められて身動きが取れなくなってしまうからです。(色んなところで日本はそうなりそうな気配があります。)つまり、内向きでいる間に基準を変えられてしまうんです。

そう言った意味においては、攻めるとは変化の主導権を握ることであり、守るとは変化に対して目をつぶること、だと思います。常に攻めていたいですね。だってそっちの方が楽ですもん♪笑


歴史は繰り返すなんてよく言いますけど、現在の閉塞感漂う日本における、モラトリアムへの執着、数年前からのおバカブーム、なんとなく感じるちゃらちゃらとした軽い雰囲気は、鎖国状態で黒船を迎えた後に崩壊した江戸末期における「ええじゃないか運動」に通じる物を感じます。一説によれば、この運動は世直しという目的があった運動だと言われていますが、残念ながら現在の日本の状況においてはそのような目的はみじんも感じません。笑 私達も現代の黒船が何なのかをきちんと理解し、変化の主導権を握るべく、前向きな攻めの姿勢で世界を渡り歩いて行きたいものです。

侍スピリッツ忘れるなかれ。
Yskでした☆

こっちの冬は湿ってるんだよなあ。。。キレイだと思うときもあるけど。。。

何とも幻想的な風景。。と思いきや目の前はもぐらの穴だらけ。笑




2014年1月16日木曜日

世界中の友よ

こんにちは。Yskです。遅ればせながら謹賀新年ですm(_ _)m
昨年もあっという間に過ぎ去って行き、今年も同様でしょう。
昨年もたくさんの方にお世話になりました。そして僕のブログを読んでくださりありがとうございました。どうぞ今年もよしなに。

今日はたくさんの人にありがとうを言いたいと思います。
ブログをやっている人なら誰でも知っていると思うのですが、一日に何件のアクセスやページビューがあって、どこのサイトを経由したかとかわかるんですね。
で、このブログはものすごい多くの人が読んでいる訳ではないんですが(だいたい1日100人くらい)、とにかく世界各国からのアクセスがあるんです。Yskはそれがすごく嬉しいのです^^
きっと、外国からアクセスしている人達はきっと僕と同じようなポスドクなんだろうなって。そして、共感してくれる所とかすごいあるんだろうなって。

ってことで、世界中の友よー!!ありがとー!!と世界に向かって叫びたいわけです。笑

現在までのアクセス国ランキングを書いてみますね。
1位:日本(もちろん)
2位:アメリカ(これ、意外です。イギリスじゃないんだ。。。)
3位:イギリス(けっこう友達たくさんできたしねー)
4位:ドイツ(友達けっこういるからなあ。誰かさんとか誰かさんとかかなあ。。。でもそれだけじゃないよなあ。)
5位:オーストリア(まぢか。これ、ちょー意外。以前はそこに友達がいましたが。。。その方が熱心に読んでくれたんですかねー。しかしいまだにアクセス多し。むふふ。)
6位:フランス(きっとあの人中心かな。ファンですって言ってもらえた時は嬉しかった〜。笑 でもそれだけじゃそんなにアクセス数上がらないですよね。他にもいるでしょう。フランスのそこのあなた様!ありがとう!!^^v)
7位:ウクライナ(誰ですか!まじで!?これって絶対定期的に読んでくれてる方ですよね?本当にありがとー!!ウクライナにいる友よ!!年上かもしれませんが。。。)
8位:中国(友達数人中国住まいだけどなあ。彼ら?でも、これも意外。中国にお住まいの皆さんこんにちは!!笑)
9位:カナダ(ぬおー><誰ですかー><まぢ予想もつかないです。笑 でも本当にありがとうございます!!)
10位:スイス(あの人とあの人かなあ。。。でもそれだけにしても多いなあ。。。きっと他にもいるんでしょう。ありがとうございます!!)

最近のも載せましょうか。
先の国以外では、オランダ、スペイン、オーストラリア、韓国、スウェーデン、ロシア、タイ、等々。
以前はアルゼンチンとかチリ、ブラジルもあったなあ。。。

ほんと、世界にちらばってる方達が読んでくれていると思うと本当に嬉しくなります。
私は日本語でしかブログを書いていないので、きっと日本人の方ばかりが読んでくれているのでしょう。前に、こっちの友人に「お前のブログを英訳してみたけど、何言ってるかさっぱりわからん!」って言われたし。笑 そして、僕のこの特殊なブログを読んでくれているということは、似た境遇の方たちなのかもしれません。これからも、そんな皆さんのために、ちょっと息抜きだったり、色々と一緒に考えたり、連絡をしたりコメントしたりしないまでも、このブログ上で付き合ってくれるみなさんとの繋がりを大切に、津々浦々と書いて行きたいと思います。
もちろん、境遇の全然違う海外在住の皆さんも、日本にいるたくさんの友達、Yskの知らない誰かさん、通りがかりのあなた、みんな大歓迎です☆

今年もやりまっせぇえ〜o(^ ^)o
どうぞよろしく!!

All the best,

Ysk

正月は地元の温泉で英気を養いました〜
やっぱ日本はえがっぺな〜

夕焼けもまた素晴らしい


2013年12月1日日曜日

就活をする君たちへ

こんにちは、Yskです^^/
前置きも何もナシにして、今回は単刀直入に行きます。若い人達へのメッセージです。
(ということはYskはもう若くないということです。笑)

俗に言う"日本社会という世間に一歩も出たことの無い(!)"Yskが、海外に出て思うことを書きます。テーマは就活です。
あらかじめ言っておきますね。読んでくれる100人の内、99人には受け入れてもらえないでしょう^^; 理解してもらえたとしても、行動には移せないでしょう。笑 それでも1%の人のために書きます。「こうすれば受かる!」みたいなネットに溢れるコツとかじゃないですよ。これから書くことをやったって上手く行かないときは上手く行きません。笑 でも、僕が今回書きたいことは・・・


楽しい就活。これです☆


大学生の内定率はおよそ90%。意外とありますよね。
http://www.fukeiki.com/2012/03/naiteiritsu-february.html
しかし、就活、楽しかったですかね?幸せでした?ってか、これからの人、楽しそうですか?わくわくしますか?(んなわけねーだろwwwっていうツッコミが既に聞こえますw)
最近はこんな話も聞きます。
http://www.j-cast.com/2013/10/18186662.html?p=all
そうですか、そこまで苦しいですか。死なんて、、、ね。

たまたまその記事にありますが、「正直者が『報われる社会だ』と考えている人が31.1%に対して、『バカを見る社会だ』と考える人が68.9%にのぼっている。」、、、らしいですね。そして、「『面接試験で不合格通知がきたときに''人間否定''されているように感じた』といった深刻なものもある。」とも。
ふむふむ、なるほど辛いですね。就活鬱なんていうのも、もはや当たり前になりそうですね^^; ・・・しかしです。上記のこと、何かひっかかりませんか?何となく腑に落ちないんですよね、Yskは。
今回はこの気持ち悪い感じを鍵に、幸せな就活について考えます^^ 1%の皆さんへ。


Yskは以前にも書きましたけど、就活はやりました。けっこうしっかりやったと思います。内定ももらってましたし^^v で、今は英国で研究者しているんですがね。笑 ま、その話は過去のブログでも眺めてください。
振り返って見るに、楽しかったですね、就活☆ 日本社会っていうものを一番近く感じた経験だったと思います。ルンルンしながら会社に足を運んでいたのを覚えています♪幸せでした。以下にはその経験を基に、幸せに楽しく就活する方法について提案したいと思います。

整理するとすごく単純なんですよ^^b 以下の3つです。(書いた順番にやるんです。)
①情報過多を防ぐ
②自分自身と徹底的に向き合う(自己分析)
③社会分析・業界分析・会社分析(この順に)
以下では詳細に書いて行きますね。

でもその前に、就活の原理について書いておきます。(これめっちゃ重要^^b)
いたってシンプルだと思います。
「需要と供給」です。
企業側には少なからず’こんな人材が欲しいなあ’というのがあると思います。これが需要です。僕達は’こんなことが出来ます’、こんな人ですとアピールします。こちらが供給。これがピッタリとマッチすれば相思相愛。お互いに欲しくなるわけです。シンプルですよね。これが原理であり、話の前提です。

こんな人材の「こんな」とは、ある種のスキルがそうでしょうし、その人が持つ雰囲気もあるでしょう。性格だって含まれます。経験だってもちろん。そして、私達はその「こんな」部分をESや面接で提示するわけです。その提示した「こんな」部分が企業が求める「こんな」部分とマッチすれば一目置かれるし、そうでなければ、さようなら、ということですね。ちょードライに書けばそんな感じです。
しかしですね、企業側も’こんな人材が欲しいなあ’の「こんな」部分をいくつもいくつも用意できるわけないですよね。必ず限りがあります。むしろ絞っている。そして供給側の僕達だって、十人十色とは言うものの、客観的に分類されたらそんなに数は多くないと思われます。つまり、キャラが「かぶる」わけですね。それで競争となるんです。
一旦競争になったらどうなるか。「こんな」ものを供給できます、ということを熱意を持って明確にわかりやすく伝えられた方が勝ちます。当たり前ですよね。その方が取る側も安心だし。これはスキルですから、鍛えればどうにでもなります。もちろん言葉遣いや態度などの失点を防ぐというのは言うまでもないですがね。
一方で、競争しない、という選択肢もあるんです。それは誰にも真似できない、もしくは誰にも負けない「こんな」部分を持つ、作る、という方法です。これがいわゆるオリジナリティですよね。これが強烈にある人は競争とは別のリンクに立たされるわけです。
ただし。ただしです。そんな強烈なオリジナリティがあったって、前述の「需要と供給のマッチ」が大前提です。需要から外れていたら意味ないです。まったくまったく意味ないですw。中には突飛なことをした経験をアピールする人がいますがw、需要にマッチしてなかったら全くの無意味。裏で笑いものにされ、飲み会のネタになるだけでしょうwww

さて、まず整理しましょう。前提をw 長かったけど(= =)ww
まずは需要と供給のシンプルな関係を頭にたたき込む。企業側の需要に応えられるかが問題。僕達が自身で磨くべきは「こんな人材です」と熱意を持って表現する能力、それとオリジナリティです。オリジナリティだけで這い上がっていける人なんて1%にも満たないです。ですから、普通はこれらを状況に応じて上手く使い分けるわけですね。

ここでたとえ話をしておきましょう。例えばですが。「マラソンを何回も走りました!」と一見すると会社の仕事と関係無いことを披露するとします。そうすると、企業の方たちは、なんで?、となるわけです。それと就活がどのように関係有るのかと。それに対する答え方で、企業側の対応だって変わるわけですよ。例えば「マラソン走れるだけの体力がありますから、毎日終電まで働いたってだいじょぶっす!」とか言うとしましょう。たぶん、ダメでしょうね。そもそも終電まで働かせる企業って法令遵守義務から外れてますから、体力勝負というのをリアルに求めてる企業があるとは思えません。つまり、需要に対して供給が不一致の状態です。じゃあ、これはどうでしょう。「マラソンは長く辛いものですが、目的を達成するまで絶対に諦めずに走り続けることで、忍耐力を鍛える良い機会になっています。」・・これは多くの場合、納得できると思われます。心が折れやすい人よりも、心が強い人を求めている企業は多いでしょうから。でも、これくらいなら、「キャラかぶり」の場合が多いでしょうね^^;  じゃあこんな言い方だったらどうでしょう。「マラソンって長いんです。長いからこそ目先だけ追いかけて一瞬で力を使い果たしたりしたら、本人はやりきった感じがしたとても実際は成功したとは言えない。むしろ失敗です。だから努力を続けながらも長期的な視点をもってバランス良く継続するということを人生経験として学んだんです。」とか言ったらどうでしょう。マラソンからここまで引っ張ってくる人は少ないでしょう。少なくとも根性を訴える人よりは数が少ないはずです。ですから、キャラかぶりの確率も下がる。企業的に見ても、現在の目の前の仕事に精を出しながらも、長期的な視点で物事を見渡せるという能力は大切なものだと思われます。少なくとも否定する人は相当に少ないでしょう。そういう人材、求められていると思います。絶対にそう言う人材がいて損は無い。経営を安定させるの効果は大きいはずです。つまり、需要があるんです。
例としては何の魅力もない例えだと書いてから思いましたが、それなりに参考になるかと思います。そう、常に需要を意識した発言をするんですよ。それでだいぶ印象は変化するんです。そこにオリジナルな視点を入れるとキャラかぶりも回避できる。こんなアピールが自分の自然体で正直な状態でできれば、例え内定を勝ち取れなかったとしても不幸せになることは無いと思うんです。10回ダメでも1回成功したら、その1回で10回分の「軽い不幸」を忘れるくらい幸せだと思うんですよね。そしてその後は素の自分を出し続ければいい。だから、正直で自然体を薦めるんです、僕は。
(余談ですが、若い人にも流行りつつある山登り。こんなんだって言い方次第でマラソンみたいなこと言えますよね。山登りって長いし疲れるし、危険も伴うし。だから事前計画とか危機管理とかの計画性が大切です。それでいて体力もいるし、ペース配分だって重要。長期的な視点という話にすりかえることができちゃいます。プラスして時には岩を昇るとかのスキルだって必要です。・・・・つまり、自分がいままで経験して来たことをどうやって需要に結びつけるかというが大切なんだなあって思います^^。でも嘘ついたら負け!!)


さて、少し話がそれます。これは私が思うだけなのかもしれないですが、私は「こんな人材」です、の「こんな人材」を偽る人がいるのを痛々しく思います。嘘をついて何になるんでしょう。企業の人だって何千人と人を見ているプロです。見ればわかりますよ。(会社によっては人相学とかを学ばせる人事部もあるみたいです。)仮に嘘を通して面接を進んだとして、または会社に入れたとして、苦しくないんですかね。中に入ってみたら言ってることとやってることが全然違うっていう悪評を立てられるのがオチだと思うのですが、それで幸せなんですかね。楽しいんですかね。。。これをやってしまった時から、私の言う、楽しい就活からは外れていくと思います。正直で自然体が一番なんですよ。間違っちゃいけません。ある種の覚悟を持って自分を表現すれば、おのずと自分を偽って表現している人との違いははっきりと見えるはずです。そうでなければ、名女優や名俳優なんてこの世に腐るほどいることになってしまいます。そうじゃないでしょう?
例えば。就活になるとキャプテンやチームリーダーが増える、って聞きます。実際にそうでもないのに、アピールのためにリーダーやっていたって言うんですね。本人はそんなキャラでもないのに。彼らは間違っています。まずは、企業が求める需要を誤解している。企業は、リーダーのキャラばかり欲しいんですかね?そんなことないですよ。リーダー格なんて100人の同期の中で2〜3人で充分です。それ以外に企業が求める「こんな人材」ってのがたくさんあることを忘れてるんです。自分を自然に表現した「こんな人材」と企業が求める「こんな人材」がマッチしたら、どんなに幸せか。それを考えて欲しいと思います。

もう少し話を発展させてください。(話がそれる〜どんどんそれる〜笑)
組織について考えたことありますか?企業はお金を稼ぐ組織です。その組織には時代の流れや経済状況に揉まれながらもお金を稼ぎ続けるだけの強さが必要です。じゃ、組織の強さってなんでしょ? Yskの答えは「多様性」です。詳しく言う前に、次の質問をします。今ってどんな時代でしょう?どんなご時世でしょう? ・・・・難しいですよね。一つに絞れないですよね。混沌としてますよね。ええ、そうなんです。先が読めない、分析しにくい。これが今なんです、Yskが思うに。
そんなご時世で、お金を稼ごうとする組織が強くあるためにはどうすれば良いでしょう? リーダーをたくさん揃えますか? 違うでしょう。変化に対応する柔軟性が重要だと思います。じゃあ、組織としての柔軟性って何でしょう?それが多様性だと思います。つまり、変化が起こった時に、できるだけ迅速にその変化に対応できるだけの多様性に富んだ人材を用意しておくことなんです。一人の人間が全て完璧にやりこなすなんて絶対に絶対に無理な世の中ですから、状況の変化によって必要とされる人材も変わります。それに耐えられなくなった企業は、落ちていくのです。
社員は組織を構成する人員であり、組織の中でお金を効率的に稼ぐために必要な役割を担っています。旗振り役もいれば参謀もいる。縁の下の力持ちだっているし、潤滑剤も必要です。リーダーだけいたって組織は上手く回らないんです。フォワードFWだけ集めたサッカーチームは勝てないでしょうし、4番バッターばかり集めて史上最強打線と呼ばれた2004年の読売ジャイアンツは優勝できませんでした。組織においては必要な全ての役割が上手く果たされていることが大切なんです。
そして更に話がややこしくなるのが、「変化」です。ついさっきまで必要だった役割や重要とされていた役割が明日や来年にはもう的外れになってるかもしれない。今はそういった時代だと思います。その時は、組織改編が起こります。人材の配置転換などを通して状況に合った組織を再構築するのです。それが簡単にできる組織こそが今のご時世は「強い組織」なんだと僕は考えています。一昔前は、右向け右の軍隊方式が強かったかもしれませんが、今はまったく違うと思います。今年は右でも来年は左。もしくは「両方を同時にw」かもしれないんです。変化に柔軟に対応するだけの多様性を兼ね揃えていることが大切で、企業で生活を送りながらも次の変化に準備することが求められていると、僕は考えています。
ですから、企業は、あらゆる可能性を考えて「こんな人材」というのを求めていると予想できます。それゆえ、自分を偽って表現しても大した効果はないんです。「私はこういう人物です」と明確に表現した方が僕は良いと思うんです。その方が選ぶ側だって未来のイメージを描きやすいし、安心もします。それでいて自分に伸びしろが有れば更に良いですよね。その伸びしろと言うのは、変化へアジャストする対応力、適応能力であり、それが多様性とか柔軟性に繋がるわけですが。

さてさて。もう一度整理しましょう。何と言っても長すぎますから。笑
就活は需要と供給が基本原理です。企業とという組織の中にはいくつもの役割があって、その役割ごとに必要とされている人材は異なる。そしてその役割や人材は時代の変化とともに変わりうる。企業側は就活の時には、その時に緊急で必要な役割を担う人材、または未来におこる変化に対応適応するために必要であろう人材を求めている。多様性と柔軟性を備えるために。
僕達は必要とされるであろう役割について分析し、できれば未来も予想し、その需要と自分をマッチさせれば良い。自分に正直に自然体でそれを見つければきっと幸せ。他人とそれがかぶってしまったら、表現力や熱意、またはオリジナリティでそれを勝ち取る努力をする。「私、その需要に応えられます!マッチしています!」っていうのが解ってもらえれば楽しいはず。


ま、ざっくりこんな感じでしょう^^b 意外とシンプル?笑 いや、なげーか。失笑

ここで、冒頭に言った、「気持ち悪い感じ」をわかってもらえますかね?
7割の人は「正直者はバカを見る」と思っているので、どこかで自分に嘘をつくわけです。それで、自然で自由で幸せなはずの自分を縛っちゃうんです。そんでもって、落ちると"人間否定された"と嘆き苦しむんです。嘘の自分なのに。。。おかしいですよね。
需要と供給がマッチしてないだけなのに。キャラかぶりの誰かさんの方がその企業にとっては魅力的だっただけなのに。自然で正直な自分を覚悟と自信を持ってさらけ出して、幸せに就職先を掴んで欲しいものです^^ こういう就活って楽しいと思うけどなあ。。。

とは言っても。就職戦線とかいうんですから、厳しいのには変わりはありません。どこかで誰かに勝たなければならない。じゃあどうやって働きたい企業の席を勝ち取りましょうか。不幸せにならずに。それを具体的に考えてみます。(やっと戻って来た〜T T)
そこで冒頭の3つを考えます。

①情報過多を防ぐ
マイナビ、リクナビ、日系ナビ、enジャパン。ちゃんと登録してますか?はい、できる限り登録するのやめましょう。笑 「なに!!」って感じですがwww (ほら、もうこの時点で1%軽く下回りそうでしょう?^^;) これらに登録すると毎日毎日雨あられのメールがやって来ます。そんなの全部読まないでしょう。時間の無駄です。そもそも情報が溢れている世の中で、自分が本当に興味あることじゃないと自分の頭の中には残らないんですよ。だから、登録しなくても大丈夫なんです。ちなみに、Yskは受けた一つの会社がマイナビからのエントリーしか許してなかったので、エントリー直前にマイナビに登録してそれ以外の就活サイトは一切利用しませんでした。一切、です。
登録しちゃった場合。不安に駆られて、"大切な"情報を逃したら負けだと激しく思い詰めていちいちチェックするのは辞めましょう。今すぐに。本当に大切な情報は企業のHPにだって絶対書いてあります。それを逃すということは、基本的にその企業に興味ないんですよ、心の奥では。ですから、そういう自分を認めて気にしなければいいんです。
次のような視点も持っていると良いと思います。選ぶ側の人間になったとして、メルマガで流した情報を知っていますってアピールしたからって「ほー!」って感心すると思いますかね。普通過ぎて気にもとめないと思うんですが。っていうか、そういうライバルなんて腐るほどいるじゃないですか。僕らは全員同じ舞台に立たされて過剰な情報に踊らされているピエロじゃないんですよ。笑 僕たち全員が同じ情報を共有しないといけなく、その同じ情報を基に「こうした方が良い」的なことを頭にたたき込んだとして。これって個人個人のオリジナリティの欠落に繋がると思いません? 本当に本当に頭の良い人は、そこに独自の視点を入れます。ですから腐るほど多くいる似た人材の中でも光るんです。しかし、それって希ですよね。全員が全員できませんよ。
研究やっててもデータベースとかを使うのは研究者にとっては日常茶飯事なのですが、その情報だけを頼りにしているとオリジナリティはどうしても消えていきます。その情報を頼り過ぎるとチャレンジングな発想がそがれちゃうんです。データベースで見つからないと「ダメなんだろな」っていうネガティブ発想が自然と出て来ます。消極的になります。逆にデータベースに似たようなのを見つけると、安心はします。「あ、いけるかも」って。しかし、これって誰かのまねごとに過ぎないですから、まったくもって「おもしろい!」ってことにはならないんですよ。データベースにまったく頼らずに出て来た発想の方が100倍面白い!そんなことが良くあるんです。だから、情報に踊らされるピエロじゃダメなんです。笑

情報を遮断するとどうなるか。自分で考えるしかないんです。自分の持っている能力で道を探るしかない。それがオリジナリティに繋がるんです。まさに独自路線。情報だって、自分しか頼りになりませんから、自分で自ら探しに行きます。すると、自分だけが集めたオリジナルな情報になるんです。先にも言いましたが、自分で積極的に集めた情報は、降ってきた情報とは大きく違って、頭に残りやすいです。目的意識を持った情報収集は強烈な武器になります。そういうことを実践することを薦めます。
簡単には手に入らない中小企業の情報は?と気になる人もいるでしょう。ある程度は関連会社の情報は繋がっている大手企業から追っていけば手に入ります。満足できるくらいの情報は手に入ると思います。もっともっと欲しい場合は、中小企業の説明会に足を運ぶ必要があります。それが普通の説明会と違うのは目的意識がはっきりしている、ということです。目的意識がはっきりした情報収集は意味が大いにあります。情報が溢れている昨今、積極的な姿勢で集めた情報だけが自分の中で意味を持つんです。そこまでやってから説明会に行くのとそうでないのでは得る物が全然ちがうでしょうね^^ しかしYsk自身は企業説明会とかそういうイベントも一回きりとも行ったことがありません。情報は自分で本やネット等で探します。業界研究は本、新聞、ネット。会社の情報もネットで自分で探します。その方がはるかに頭に残りやすくて整理もしやすいんです。そうやってまとめた情報を、企業の需要と自分の供給という観点で分析して、アピールポイントを掴み、明確に伝える訓練をする。 これが幸せな就活への第一歩です。 さ、みなさん、今すぐに思い切って情報遮断をやってみてください☆ 本当に本当にオススメです^^


②自分自身と徹底的に向き合う(自己分析)
過剰情報の遮断と独自路線の情報収集の次は自己分析です。
おそらくはこの時間が圧倒的に足りていないんだなって思う場合が多いです。雨あられとあふれかえっては降ってくる情報に逐一反応してピエロとして踊り続けるのに精一杯で、自分自身を見つめる余裕が無いんですね。自己分析は企業の需要とこちらの供給のマッチングを図る上でとても大切だとYskは思うのですが。。。
自己分析でやることはシンプルなのですが、本当の正直で自然体な自分と向き合うためには時間がかかると思います。内容は、自分は何ができるか(スキルとして)。自分の性格はどういったものか。自分の人生設計に関して仕事の目的は何か。それで最終的に自分は何がしたいのか。
スキルというのは需要でも供給でも明確なポイントになりますよね。語学力や理系だったら専門知識、事務処理能力だってそうです。需要を探すのも苦労しないでしょうし、こちらが提供できるものだって限られていますから、その視点で自分自身の「こんな人材」というのを作り上げていくのは難しいことではないでしょう。
自分の性格の分析というか再確認。こちらの方が難しいです。しかしオリジナリティの差異が出やすい部分です。用いる言葉や表現の違いによって印象は変わってしまいます。こちらが供給するスキルにプラスしてオリジナリティのある性格でもって、企業のポスト(役割)を得る戦いに参戦するわけです。だから練った方がいい。でも嘘はつかない方が良い。後で苦しむだけです。考えるなら自分を偽ることじゃなくて、どうやって素の自分を輝かせるかです。
長い人生の中であなたにとって仕事ってなんですか? こう聞かれること、多いです。YskはESや面接で聞かれました。仕事の目的とか仕事観ですね。Yskはこれも正直に言えばいいと思います。ハードワーカーでがんばります!仕事は人生そのものです!とか、本当にそう思えないのなら言うのやめましょうね。笑 ボロが出るだけです。いいですか、ハードワーカーしか入れない企業なんてブラックそのものですよ。企業という組織はどこからどういった力が出てくるかなんて、なかなか予想できないんです。時代の流れにも飲まれやすいし。時にはハードワークこそが力となることもあるだろうし、時には9時5時で帰宅しながらも効率的に仕事をして、しかもマンパワーがそろっているっていう神wみたいな組織が力を発揮するかもしれない。だから、自分自身と真剣に向き合った結果、自分がマッチしていると思う組織に入れば良いだけの話なんですよ。
とは言ってもどうしても「給料」は考えてしまうもの。やっぱり高給取りになりたいですよね。断言しちゃっていいと思うのですが、これからはハードワーカーで長時間労働をする人が多くを稼ぐ時代にはなりません。能力給、結果給です。評価基準だって変わっていくでしょう。法律で縛られて限られた時間で効率的に結果を出す人が多くを稼ぐ時代だと思います。そうでないなら、みんなで頑張って評価基準を変えちゃいましょう。笑 大して仕事も出来ないのに偉そうにして高給取ってる諸先輩方には敬意を払いつつもあっさりと蚊帳の外に出てもらいましょうw。 ということでw、集中とか自分のスキルを最大限活かせる環境が自分にとってもかなり有利に働くのは間違いないです。職場の雰囲気が自分の性格に合うかも大切。ストレス抱えながら仕事するより、快適に仕事した方が良い結果が生まれるのは当然でしょう。(だから自分に嘘をつくのは返って不幸を招くんです。)

それから。「何がしたい?」って話はよく話題にのぼります。大学時代においても、好きなことを見つけなさい!!、って言われます。しかし、そんな簡単に見つかりますかw? あーーーこれ人生賭けてやりたい!ってそう思えること。・・・無理ですよねw基本。ほとんど人は「そんなんねーし。汗」ですよね。それが普通だと思います。Yskだってそうでしたし、今は研究していますが、じゃあ研究がなかったら生きていけないかといったらそうでもない。(おい!) 僕はそんな時に小説で出会った言葉を思い出します。確か村上春樹のノルウェィの森だったと思うのですが、「紳士とは、自分のやりたいことをやるのではなくて、やらねばならないことをやるもの」って話です。この言葉には少なからず批判があるでしょう。それで本当に幸せか?って。でも、出来ることを仕事としてやれるということは、その自分のスキルや能力に需要がある、求められてるということです。それがお金で返ってくるってことです。それって幸せな事ですよね。社会還元されてるんです。そういった感覚が仕事のやりがい、これで充分だと思います。それをやり続けてたらそのうち大好きにもなるかもしれない。天職だったって思える日がきっと来ます。「好きなことを見つける!」そういったある種の強迫観念にかられる人もちらほら見かけますし、それで「ない〜(T T)」つって鬱になる人までいます。笑 笑っちゃいけないですが、ちょっと面白いですw 
ま、そういった感じで、自分とシビアに向き合う時間と、ある程度の緩やかさのバランスをしっかり保って自己分析をしてもらえたらまた楽しい就活に繋がると思います^^


③社会分析・業界分析・会社分析(この順に)
さて、最後です。社会分析・業界分析・会社分析。
これは①の情報収集や②の自己分析と大いに繋がる所があり、最終的な段階です。情報収集をして自己分析まで終わると本格的に企業探しに移ります。自己分析の段階で自分の核は出来ているはずです。それを基に自分にマッチするであろうポストを探ります。逆に言うと、選ぶ側の人が納得するような説明をしないといけないわけです。
そこで、社会分析と業界分析、会社分析をしてあげて明確に論理立てて説明し、企業が求める人材と自分が提供できるものがマッチすることを示してあげましょう。話は大きな所から始める方が説得力があると思います。 「今は世界的に・・・・」「その中で日本は・・・」「私が興味が有る業界は・・・・」「その中で御社は・・・・」となります。それで次に自分の自己分析を披露します。そしてマッチしていることを示し、双方にとって利益があると主張するのです。需要と供給がマッチした上にお互いにwin-win関係になりますって説明するのです。企業が求める人材に関して嘘をついていたら死活問題ですし、供給する僕たちも正直な姿を見せてるはずですから、成功すればお互いに幸せなはずですよね。
さて、そういったいわゆる社会分析というのもオリジナリティが出やすい部分です。間違ってはいけませんが、このトピックに正解はありません。ですから言いたい放題です。少なくとも’これから第三次(大惨事w)世界大戦に備えながら企業活動をすべきである'とかちょっと頭のオカシイ主張をしなければ、まったく問題ありません。そこで自分のスキルや専門性、性格や哲学、人生観や仕事観と言ったものが効いてきます。
スキルや専門性は物事の切り口であり、性格や人生観は物事に対する目線です。これらを道具にして自分自身で社会を切ってみると、面白いように十人十色です。これは①の情報収集にだって言えることです。そこにオリジナリティが生まれ、その話を聞く人の興味も沸くのです。だって、逆に考えて、そういった話を披露されるのってなんかワクワクしないですか?楽しいと思うんですよね。「は〜ん、なるほど〜。そういったとらえ方もあるのねー。」「あはは、それは考えたことなかった。」とか思ってもらえたら、very goodだと思います^^b それって「多様性」に繋がりますからね^^ 


・・・と、まあ、相変わらす、すんごくすんごく長くなりましたが^^;、これがYskの考える楽しい就活です。ええ、わかっています。そもそもここまで読んでる人なんてほとんどいないでしょうし、1%、いやそれ以下の人しか実行に移してくれないのも予想できます。しかたないです、これをやり通すには相当な覚悟が必要ですから。でも、Yskは実際やりましたし、そうやって幸せを掴んでくれるであろう1%以下の人のために書きました。誰か一人でもYskの考えていることに賛同して幸せを掴んでくれたら、Yskは嬉しいですね。


さて、Yskの経験をざっくり紹介しておきましょう。
Yskは当時、何がしたいのか解らない部分も多かったので、とにかく自分に向き合っていました。一晩中机の上の紙に仕事について考えてたこともありました。ただですね、全ての原点はYskの場合は「理系白書」という本だったんです。これは昔のブログにも書いていますが。で、その中で列挙されている問題点について取り組みたかったんです。その方法は思いつく限り、起業する、大きな会社で偉くなる、官僚になる、政治家になる、研究者として世界で戦う。こんな感じだったんです。当時は色々考えて全てのプロセスを踏んだ結果、大きな会社で偉くなるを選びました。色々考えた結果です。
で、まず情報を遮断します(①)。もちろん誰も必要な情報を与えてくれませんから、自分で探します。企業説明会は薄っぺらい情報しか得られないだろうって思ったので行きませんでした。官僚さんとの討論会やイベントには参加して闊達な議論をしたりして、新しい知識を得たり新しい考え方をまとめたりしました。興味がある会社ももちろんあったので、インターンに行かせてもらいました。(申込期限を過ぎていたのを頼みこんだ。笑)そしてそこでインターンの仕事などをやりつつも、仕事を終わらせたら自分が問題意識を持っていることに関して会社の偉い方々の話を伺ったりしました。とある会社の1つの研究領域にすごく未来を感じたので、人事部の方にいきなりメールを送らせていただいて、その研究分野の未来について自分が思うことを伝え、見せられるだけ見せて欲しいと頼みこんで、研究所まで一人でお邪魔したこともあります。笑 なんか、すごい行動してるじゃないかって感じかもですが、実際は楽しくて楽しくて仕方なかったですよ^^ 自分が知らない世界のことばかりなのですが、こちらが質問すると一生懸命に答えてくれる人に恵まれたのもあって、実に充実していて幸せでした。そこでの経験はこうやって今、英国で暮らしていても糧になっています。

さて、で、そんな感じで①をやって、ESを準備する段階で自己分析②となります。これは机でうんうんうなりながらやってましたね。笑 特に何がしたいんだ?って話。曖昧なイメージじゃなくて、リアルな仕事しての「何?」っていう問いです。でもね、好き嫌いに関わらず、自分が武器として供給できる、企業側にとって利益になる部分なんて限られてるんですよ。しかもやりたい最終目標に到達するためには、まずは会社において一つの役割を果たさなければならない。私の中の強力な武器は専門の有機合成化学以外にありません。もちろん今の専門は好きです。科学的な部分と芸術的な部分の融合でもあるのがお気に入りです。でも、それがないとダメっていうくらい好きか?って言われれば答えはもちろん「NO!」(おいおい!!)しかし、求められてるという観点です。それを使わないのはオカシイ。なので使います。あとは自分の人生経験をmixさせてオリジナリティを磨きます。絶対に嘘はつかない。自然体です。

で、社会分析③になるわけですね。これは自分をアピールする論調を整えるのです。自分のやりたいことが、求められる役割にマッチしてます。win-winですって説得するんです。独自の切り口と目線を駆使して。自己満足オリジナリティの大発表会です☆笑 実際の面接とかでは、こういう話をした瞬間に目の色変えて見てくる企業の方とかに出会うと楽しくてしょうがない^^ にゃははーって感じです^^v
大発表会の終了後は勝手な充実感に浸っておとなしく結果を待つだけですw

実際、Yskは2社から内定をいただきましたが、刺激的で印象的でした。間違いなく不幸ではありませんでした。内定をいただいたうちの1社の最終面接では人事部長と大議論です。(予定時間を15分以上オーバーww間違いなく人事部長は怒っていたと思います。笑)しかし社長はずーっとにっこりほほえんでいてくれて・・・合格^^v もう一社は、なんか面接の始めの段階から「取りたいですオーラ」が出ていたので安心でした。これはESの段階で完全に掴んだなって思って面接では独演会に近かったと思います。笑 

失敗もありましたよ。言っている通り、僕が書いているのは受かる方法じゃなくて、楽しく就活するってことです。とある会社の面接にいって、質問にこたえながらアピールしていたのですが、面接してくださった方の返事が、「ふーん、なるほどー。うちにそういうのをやる組織ってあったっけなあ・・・?」という物でした。これが、サインです! ダメサイン。これは完全に戦略ミスです。需要と供給の不一致そのものです。この返事を聞いた瞬間にダメを確信しました。どんなにアピールが上手くやっても、役割を担えない人材にはポストはないっていう前提を学んだのがこの時です。もちろん人生初のお祈りメールGet☆ とったどー!!笑 しかし、まったく凹まない〜^^v だって明らかに自分にマッチしてないからです。


最後です。「飛び道具」を提案しておきたいと思います。
冒頭から散々「需要と供給」って言ってますよね。その求められているという需要って、固定されているんでしょうか? 僕はそうは思いません。きっと採用会議などでは9割くらいは決まっているんでしょうが、流動性が保たれていると予想します。そこを刺激するってことなんですね^^ かなりかな〜りアグレッシブな方法なんですが、書いておきます。ある意味で不幸にも自分が供給できるもの(供給したいもの)の需要がないって場合もありますよね。こういう場合には、需要を自分で作り上げてしまいましょう。笑 You can do itです^^ 情報収集から始まって磨きに磨いたオリジナリティを表現するわけですが、新しい価値とか新しい需要まで提示しちゃうんです。これは勇気が要ることですから、成功するかしないかは判断する人にゆだねられます。しかし、これ。ちょーー面白い。個人的には、人事部長と喧嘩みたいな大議論になってしまった原因がそれなんですwww。「そんないらねーよ」っていう立場の人事部長と、「いやいや、絶対必要だと思いますよ」っていうおこがましいYsk。笑 しかし楽しかったですよー、あれは。^^v
これのデメリットは勿論、気に入ってもらえなかったら即終了〜ってことです。一方、これをやっちゃう良い所は、会社を問わず使えることです。少なくとも同じ業界には同じことが通用するんです。本当に少し変えればいいだけ^^b もう一つのメリットは、まず競争相手がいないということ。一旦食いついてもらったらかなり強烈な印象を与えるということです。もちろん、これをやるには冒頭の3つを相当に練り込まないと厳しいので、労力はかかります。しかし、チャレンジ精神旺盛な人なら、やってみると楽しいことは間違いないと思いますo(^-^)o


さあさあさあ。今回は以前にも増して超大作になってしまいましたね。ははは。orz
実際月曜日に書き始めて今までかかっています。笑 確信しているのは、99%以上の人はもう、今ここに書いているのを読んでいないってことです^^; そして残りの1%以下の人も、頭がこんがらがっているだろうなっていうことです。笑 
でも、Yskの書いたことを少しでも参考にしてくれたら、不幸具合はかなり減るし、何より前向きで楽しく就活ができるんじゃないかなっって思います。

10個も20個も内定を取る必要なんてないんです^^b たった1つでいいんです。自分も企業も満足できるwin-winの内定1つで皆さん幸せになります。きっと落ちまくるでしょう。ESすら通らないこともありまくりでしょう。でも前向きに自分のスキルとオリジナリティと表現力を日々磨いて、楽しく幸福をつかみ取って欲しいと思います。がんばってくださいo(^ ^)o

Yskでした^^/☆