http://wpb.shueisha.co.jp/2012/03/11/10233/
私のブログ以上に読んで欲しいので、まずは載っけておこう。
こんにちは、Yskです。
今回、タイトルにちなんで書こうと思ったきっかけはこいつです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130116-00000016-jij-bus_all
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130116-00000119-san-pol
すごく時事的な内容です。
前者は軽減税率を新聞に適用せよ、という新聞社側の意向。
後者は地方公務員の給料を削減せよ、という国の意向に対する地方側の反発。
前者に対しては非常に多くの人が怒っておりまして、大方、私も同意ですね。「知識への課税強化は確実に『国のちから』(文化力)の低下をもたらし、わが国の国際競争力を衰退させる恐れがある」との扇動的な内容ですが、まぁそれを言うだけの資質は伴っていないというのが現状ではないでしょうか。
後者に対しては、反発したいのは理解できるけど、全体で均一に下げるんだから受け入れてよって思います。でも、私は公務員の給料を下げることは決して良い事だとは思いません。それよりも有能な公務員には給料を2倍にして、更に権限をもっと与えて、存分に働いてもらい、能力の無い公務員は簡単に解雇できるシステムを構築すべきだと思います。その上で民間でできることはどんどん民間にやらせて、結果として公務員全体の数を減らし、本当に有能な公務員だけを残す。そして彼らは優遇する。結局、国を動かすのは公務員です。(特にキャリアの国家公務員。それから地方の場合は幹部クラスの上級職の公務員。)その質を落としたら、当然ダメになります。
でも、です。今回、私が言いたいのはこれらの事ではありません。以前に紹介しましたが、以下の記事をもう一度紹介します。
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/03/11/10233/
(書き出しの記事と同じです。)
思想的、哲学的な内容で、私には非常に興味深い内容です。
見田先生の最後の言葉が、私をニヤリとさせます。
「何百年も何千年も、人間は天国や極楽に夢を託してきましたよね。もちろん細部は宗教により違うけれど、そこには大きな共通点がある。それは天国や極楽には経済成長なんてないってことです。」
そうだよなって人は多いと思います。そして同時に、それが理想論である、現実はそんなのとはほど遠い、って批判的になる人もいるでしょう。そしてその批判は正しい。
何が現実的でないかと言えば、それは将にリアルな物質的側面だと思います。端的に資源(エネルギーを含む)と食料。産業革命以降に急激に発展した科学技術と経済原理の土台に乗っかって(いや、乗っかってなんて軽い感じじゃなくて、根ざして、かな)、幸福とは豊かな「物」に囲まれて科学技術を駆使した「快適さ」に身を包み、更に「精神的豊かさ」を与えるサービスも得ること、という一種のステレオタイプが形成されたと言っても良いと思います。 そしてそれらは「財力」の基に成される。
精神的豊かさは特異な存在として、物や快適さというのは実にリアルな手応えを与えます。乱暴ではありますが、すごく単純化して考えれば、そのいわゆる幸福の源は資源と食料であると言えるでしょう。見田先生の言葉を借りるなら、資源と食料は実に生々しいリアリティを与え、いかに我々が経済やソーシャルネットワークを広げて複雑化しようともそのリアリティが消えることはあり得ない、ということです。
現在、国内外または国籍や人種を問わず、私達はどれだけ「資源」と「食料」の近くにいられるか、と言う所で争っていると思います。例えば、資源がそこにあればそれを持っている国や人がその中心でありそこに権益や利益が発生し、それにできるだけ近い人や国が多くの利益を享受します。食料の場合も構造はほぼ同じ。持っている人が一番強くて、そこに近づけない人(例えば貧乏な国や人)は利益(幸せ)を手に入れることが困難になります。近づく手段は大きく3つ。単純に力ずくで物それ自体を手に入れる、奪う(戦争)。財力を駆使して買い取る、権益を入手する。政治力という高等テクニックを利用して所有者との距離を縮める。 そんな切り口で過去を振り返って見れば、大航海時代や帝国主義は力ずくで物を手に入れるという歴史だし、第一次世界大戦以降の近代戦争を見ても、物を得る以外にも市場を「おさえる」という経済力を手にするための手段だったと考えられます。中東戦争なんてその最たるものです。対テロ戦争だって大元は石油。冷戦だって根本は同じだと思います。哲学的な闘争の一面があることも確かですが、争わなければならなかった理由は紛れもなく「資源・物・食料」そしてそれに付随して来る「お金」でしょう。日本に限ったって一緒です。戦国時代も、戦って土地を得てたくさん米を作れるようにするっていう単純な発想が間違っているとは思いません。日本に土地がなくなれば、朝鮮を奪おうとかそういう話になるわけです。諸外国が日本に押し寄せた理由も、「豊かさ・幸福」の象徴である「金(gold)」をよこせっていう一面があったって考えても良いですよね。(当時、日本は金(gold)に関しては世界の中心だったんだ!)昨今話題の領土問題なんて、まさに「資源・物・食料」そのものですよね。生々しさMAXです。
強引な見方かとは思いますが、まぁそういう話として。あまりつっこみ過ぎるとボロが出るので(ってもう出てるか。笑)。
さて、その中で科学技術はそのような面とは無縁に、人類に平等な豊かさを与えてきたことも勿論事実でありますが、軍事力の拡大に大きく貢献し、またそれが経済の世界に組み込まれてお金を生んできたことも事実です。特に産業革命以降、そして資本主義が台頭して以降は後者が顕著だと思います。科学技術によって物が生まれることや、科学技術そのものに特許という概念を付随させて価値を作り上げ、その価値を金銭へと変換する。科学が時代と共に「物」のリアリティと経済の論理の中に組み込まれて来たのは改めて言うまでもありません。
ところで現代において、権益や利益に接近する上で最も効果的な方法は何なのかと言えば、上記2番目の経済力による買収、制圧でしょう。帝国主義時代から第二次世界大戦くらいまでは、経済力という要素も大きな効果を上げていたでしょうが、武力衝突という選択肢が比較的容易に選択できた(してしまった)時代でもあるため、経済的に行き詰まれば戦争をして力尽くで利益を奪いに行くことが可能でした(ここにおいて、科学技術は良くも悪くも大いに発展し、そして貢献した、してしまった。)。しかし時代が過ぎるにつれて戦争は愚かな行為であるという旨の倫理観が形成され、戦争はそう簡単には起こらなく(起こせなく)なりました。そうなると、残る手段は自動的にお金で制圧するか政治的な手法によって接近するかになります。 後者が非常に難しいのは明らかですよね。1対1やG8などの会合に限らず、首脳会談や外相会談、実務者協議ですら難航するのはもはや当たり前で、それに近づくために相当な時間と労力が費やされ、それでいて結果はあまり出ないのがもはや普通になっています。そして、その政治的手法においてでも最も重要視されるのは当事国の「経済的利益」です。つまり、現代において、利益に近づく手段として最も実行力があるのは財力を駆使する手法です。「資源・物・食料」の中心からの距離を縮める手段として、経済力が相対的に極めて効果的になったのだと、私は考えます。
で、ここでやっと冒頭に戻ります。(ふー。。。)
彼らがしたいことの本質は何なのかと言えば、利益を生む中心からいかに近くに居続けるか、という事に全力を注ぐ、またはそれに近づくための財力を少しでも稼ごうとする、ということです。団体を構成して政治的に圧力をかける、扇動的行為によって民意を構築しようとする、端的に財力をすり減らす行為に抵抗する、などなど。あらゆる手段の目的はそれです。世界レベル、国レベル、地域レベル、業界レベル、どれも規模が違うだけで、その構造は似たもの同士だと私は考えます。
なんだ、単純に言って「権力にしがみつくことと財力が物を言う」。結局はお金が大事。って当たり前のことですね。どうってことない、わかりきった結論です。自明のことを小難しく言ってみた感じになっちゃいましたね。
そういう意味では、一昔前に時の人になった物言う株主だったり、お金で全てを手に入れられると言った人や、TOBをしかけるなど今でも金融界に君臨し続ける外資系巨大投資銀行、またはそれに近い財力を持つ巨大会社。彼らが実際に行っていたことや目指した、現在も目指していることは、精神的に不愉快な印象を与えながらも、「中心に近づく」という行為を、愚直かつ強力に推し進めた結果だと考えられます。(これに好意的な人もいるでしょうが、そうでない人もいるでしょう。私の印象はここでは述べませんが。)
そして、もう一つ自分で確認しておきたいのは、どうして彼らがある意味でここまで徹底的な行動を取るようになったのか、またはそうする必要があったのか、またはそうしたかったのか、ということです。私は本当の理由は「お金が一番だから」ではなく、「資源・物・食料」の限界があるから、限りがある「物」という現実があるから、だと思います。お金は手段に過ぎないのです。限りある物ということ自体が価値になり、その価値がお金に変換される。逆にお金があれば、限りある「物」に近づける、ということです。
とか言ってみても、やっぱり当たり前のことを言っている気がします。笑
頭おかしいかな。。。笑
でもです。ふと考えてみたのです、というか思いついたのです。その「物」の限界が取り払われた時、どうなるんだ?って。それが冒頭の冒頭、見田先生の言う天国なんじゃないかって。しかも、これって10000%無理って話でもなくないかな?って。
石油がいらなくなったらどうなります?世界中の人が食料に困らなくなったらどうなります?
「っていうか、あそこから石油持ってくるの大変なんだよねー。しかも穴掘らなきゃならないし。めんどくせーから太陽でよくね?」とか、
「今日は太陽ギラギラなので、工場フル稼働ですね!」とか。
「あなた、明日から出張で遠くまで運転するっていうから、車のタンク、お風呂のお湯で満タンにしておいたわよ!洗濯機の分と合わせて丁度使い切りだったわ!」とか。笑
「俺ん家砂漠のド真ん中なんだけど、部屋の中で米つくってんだよねー。」とか。笑
「へー。うちは周りに海しかない、ちょーちっちゃな島だから、海で芋つくってるよー。」とか。。。笑
「プロポーズするのにでっかいダイヤの指輪買おうと思ったんだけどさ、高すぎるから鉛筆の芯からつくってみたわ!」とか。。。笑(絶対失敗)
想像するとめちゃくちゃな世界になって収集がつくなくなってしまうのですが。なんかワクワクしないですか?バカかもしれませんが。ええ、っていうかバカだと思いますが。
でもね、それって科学が究極的に発展したらできますよね。エネルギー問題一つだけでも変わったら、とんでもない世界の構図の大変化がおきますよ。ぜったい。
本当に究極的に科学が進歩したとしたら、「物の中心に近づく」という構図は崩壊すると思います。物から皆が均等な位置にいる世界。
まぁ〜るい世界
球体の世界です。
夢物語なのですが、なんかワクワクします。見田先生の言うように、そろそろそんな事を本気で考えて良い時代かもしれません。特に関連する分野の科学者の皆さんは。
経済原理に縛られた世界が崩壊する瞬間、私が生きている間に見られますかね?まぁ無理だろうなぁ。でも、考えると心が躍ります。笑
みなさんはどんな世界を想像しますか?
面白い世界を想像したあなた、コメントに書いてくれたら嬉しいです。
頭がおかしいYskでした。
英国でポスドクをして大学教員になった若手研究者のブログ
ポスドクの研究留学日記的なブログ
2013年1月18日金曜日
2013年1月11日金曜日
謹賀新年:MBA
こんにちは。Yskです。遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
さて、私は年末年始を日本で過ごしてこちらに帰って来ました。
やっぱり日本食はいいですね。美味しいですよ。普通の食事でもすごく美味しいと感じます。英国のご飯はまずいとは思いませんが、こう帰って来て好きな物を食べてみると、やっぱりギリギリ満足できるくらいかなーって思ってしまいますね。ストレスがたまってしまうほどではないですけど^^;
さて、こちらに来て初めて新年を迎えました。ボスがクリスマス休暇でエネルギーを蓄えたのか、毎日エキサイティングしていて大変です(笑
負けじとついて行けるように頑張らなくては。。。ははは。。。
さて、今日は私のメモ書き的なことを書いておきます。すみません、きっと不必要な人が多いと思いますが、、、
私のパソコンの話です。元々、私はMacユーザーなのですが、6年使ったMac Bookがそろそろ寿命に近くなってきたので買い換えました。迷わずMac Book Air (MBA)です。
特にこれが一番良い、とかWindowsよりMacが優れているとか、ちょっと詳しいことは知りませんが、とりあえず軽くて格好いいからね^^;
で、普通にMacを使う分には良いのですが、不都合な点はいくつかあります。それがwindowsでしか動かないアプリケーションがある、ということです。例えば私が毎日使うNMRの解析ソフト。うーん不便です。
ということで、Macでもwindowsが使えるアプリケーションを入れる事にしました。
いくつかあるみたいですが、価格面とアカウント数とかを中心に考えてfusion 5にしました。いわゆる仮想ソフトですね。で、そのfusion 5をインストール。そして続いてwindows 8をインストールします。
ここまでは順調〜。さくさくと進みます。そして続いてwindowsで動かすアプリケーションをインストール。これもOK、問題無しです。
と、簡単に全てを整えた、と思ってそのアプリケーションを起動します。
お!Mac上で動きました!!万歳\(^^)/
で、使い続けます。30分を過ぎたくらいに・・・・
「(windows8の)ライセンス認証が行われていません」
と表示されて、使えなくなりました・・・
は?・・・
色々とやった結果、一回シャットダウンすればもう一度使える様になりますが、結局30分でまたダメ。。。orz
windows8をインストールする時にちゃんとプロダクトキーを入力したはずなのに。。。
しかもwindows8の箱は日本じゃないか!!(泣
ということでソッコーでおかんに電話です。
おかんにあたふたさせてしまいながらも何とかプロダクトキーを入手。
再度入力です。
・・・で、ダメだー(T T)
なんで・・・?
おかんに再度確認してもらいまいしたが、結局プロダクトキーは間違っていない。
それでライセンス認証ができない。。。
どういうこっちゃ!!!
困ってしまったので、調べて見ます。
「winows8 ライセンス認証 できない」
とか適当な感じで検索すると、色々出てきますね。
結構同じ問題が起こっている人が大勢いるみたいです。
mac上での話ではなさそうですが。。。
で、とりあえず色々と解決方法が出てきます。
以下では、ラボの奴らと色々話しながら解決した方法を書いておきます。
まず、プロダクトキーを入力した際に出るエラーナンバーが
oxC004F061
でした。詳しいことはまったくの専門外なのでわかりませんが、とりあえず他のwindowsからwindows8にアップデートするためのアップデートバージョンで有効なプロダクトキーになっているとのことらしい。つまり、私の場合はクリーンインストールをするために、それ用のwindows8 pro (64 bit)を買ってインストールしたはずなのに、認識がアップデートになっている、って感じ。この時点ですでにおかしい。。。
解決策はwindows7とか古いバージョンをインストールするとか、そういう感じのことが表示されてしまう。。。でも今更windows7買うとかアホ臭いし。。。
それで、更に更に調べた結果、色々といじると何とかなるらしい、ということが解った。
windowsを使ったことがほとんどないので、無知状態で迷走に迷走を重ねたが、何とか成功したので、その方法を記しておきます。
参照にしたのはこちら。
http://www.pcdiy.com/957/how-to-solve-windows-8-oxc004f061-issue
この記事の''Or you can try this way......''以降を参考にすると、
コマンドプロンプト(command prompt)を使って解決するらしい。
ということで、windowsのアプリケーションからコマンドプロンプトを開きます。
この時に右クリックで「管理者として実行」をする。
英語ではRight click “cmd.exe”, click “Run as administrator”
とか書いてあるけど、これだけやるのにも苦労した。まっぢカスですわ。笑
で、黒い画面が登場。。。
久しぶりに見たね、この原始的な画面。。。
不慣れな状況でびびりながらいじります。笑
書いてある通り、そこに
regedit
って入力してリターン。出てきたウィンドウで
(この意味はまったくの不明。。。笑)
続いてもう一度、コマンドプロンプトを「管理者として実行」から開いて、続いて
slmgr/rearm
と入力してエンター。その後コンピュータを再起動。
(この意味ももちろん不明。。。)
再起動したらもう一度windowsを起動する。私の場合fusionを開けば良い。
コントロールパネルの「システムとセキュリティ」に進み「アクションセンター」、「セキュリティ」へと進む。続いて「windowsのライセンス認証」をクリックして、自分のプロダクトキーを再度入力する。
そうすると・・・
やっとライセンス認証できたーー(T T)
これに1日費やしました(笑 ほんと、ダメだ、、、無知すぎる。
特にwindowsに関して・・・汗
そんな感じでやりました。
お困りの方の参考になればと思います。
この問題がmac上で動かすから、またはfusionを使うから生じるのかは解りません。
とりあえず、やってみたら上記の問題が発生して、適当に色々やってみたらこうなった、ということです。はーーー、よかった、できて。。。
とうことで、快適なMac Book Airライフを送っています♪
windowsも使えるので、俗に言われる
「macだとwindowsでしか動かないやつが使えないから不便」
というイチャモンを回避しています。
ってなわけで、fusion と windowsインストールしたMac Book Air最高!!
と、結局は宣伝して終わりにしたいと思います。笑 (^^)
パソコンに無知なので、詳しい方、イチャモンの方はどうか簡便してください><
それではm(_ _)m
※もう一つ。参考です。同じことですがね。
http://answers.microsoft.com/en-us/windows/forum/windows_8-windows_install/getting-an-error-0xc004f061-after-installing/64600fbe-5a75-4865-9023-3101aa2a0b24?page=2
こちらの11月18日の投稿です。
更に追記
こちらも参考になるかも。電話でライセンス認証するらしい。
コマンドプロンプトを管理者として実行して
slui 4
と入力するところから始まります。
http://www.softwareok.com/?seite=faq-Windows-8&faq=40
ちなみに
slui 3
と入力すると、プロダクトキーを入力する所にいきなり行けます。
しかし、上記のことをする前にプロダクトキーを入力しても、エラーが繰り返されるだけでした。私の場合は。。。
本年もよろしくお願いします。
さて、私は年末年始を日本で過ごしてこちらに帰って来ました。
やっぱり日本食はいいですね。美味しいですよ。普通の食事でもすごく美味しいと感じます。英国のご飯はまずいとは思いませんが、こう帰って来て好きな物を食べてみると、やっぱりギリギリ満足できるくらいかなーって思ってしまいますね。ストレスがたまってしまうほどではないですけど^^;
さて、こちらに来て初めて新年を迎えました。ボスがクリスマス休暇でエネルギーを蓄えたのか、毎日エキサイティングしていて大変です(笑
負けじとついて行けるように頑張らなくては。。。ははは。。。
さて、今日は私のメモ書き的なことを書いておきます。すみません、きっと不必要な人が多いと思いますが、、、
私のパソコンの話です。元々、私はMacユーザーなのですが、6年使ったMac Bookがそろそろ寿命に近くなってきたので買い換えました。迷わずMac Book Air (MBA)です。
特にこれが一番良い、とかWindowsよりMacが優れているとか、ちょっと詳しいことは知りませんが、とりあえず軽くて格好いいからね^^;
で、普通にMacを使う分には良いのですが、不都合な点はいくつかあります。それがwindowsでしか動かないアプリケーションがある、ということです。例えば私が毎日使うNMRの解析ソフト。うーん不便です。
ということで、Macでもwindowsが使えるアプリケーションを入れる事にしました。
いくつかあるみたいですが、価格面とアカウント数とかを中心に考えてfusion 5にしました。いわゆる仮想ソフトですね。で、そのfusion 5をインストール。そして続いてwindows 8をインストールします。
ここまでは順調〜。さくさくと進みます。そして続いてwindowsで動かすアプリケーションをインストール。これもOK、問題無しです。
と、簡単に全てを整えた、と思ってそのアプリケーションを起動します。
お!Mac上で動きました!!万歳\(^^)/
で、使い続けます。30分を過ぎたくらいに・・・・
「(windows8の)ライセンス認証が行われていません」
と表示されて、使えなくなりました・・・
は?・・・
色々とやった結果、一回シャットダウンすればもう一度使える様になりますが、結局30分でまたダメ。。。orz
windows8をインストールする時にちゃんとプロダクトキーを入力したはずなのに。。。
しかもwindows8の箱は日本じゃないか!!(泣
ということでソッコーでおかんに電話です。
おかんにあたふたさせてしまいながらも何とかプロダクトキーを入手。
再度入力です。
・・・で、ダメだー(T T)
なんで・・・?
おかんに再度確認してもらいまいしたが、結局プロダクトキーは間違っていない。
それでライセンス認証ができない。。。
どういうこっちゃ!!!
困ってしまったので、調べて見ます。
「winows8 ライセンス認証 できない」
とか適当な感じで検索すると、色々出てきますね。
結構同じ問題が起こっている人が大勢いるみたいです。
mac上での話ではなさそうですが。。。
で、とりあえず色々と解決方法が出てきます。
以下では、ラボの奴らと色々話しながら解決した方法を書いておきます。
まず、プロダクトキーを入力した際に出るエラーナンバーが
oxC004F061
でした。詳しいことはまったくの専門外なのでわかりませんが、とりあえず他のwindowsからwindows8にアップデートするためのアップデートバージョンで有効なプロダクトキーになっているとのことらしい。つまり、私の場合はクリーンインストールをするために、それ用のwindows8 pro (64 bit)を買ってインストールしたはずなのに、認識がアップデートになっている、って感じ。この時点ですでにおかしい。。。
解決策はwindows7とか古いバージョンをインストールするとか、そういう感じのことが表示されてしまう。。。でも今更windows7買うとかアホ臭いし。。。
それで、更に更に調べた結果、色々といじると何とかなるらしい、ということが解った。
windowsを使ったことがほとんどないので、無知状態で迷走に迷走を重ねたが、何とか成功したので、その方法を記しておきます。
参照にしたのはこちら。
http://www.pcdiy.com/957/how-to-solve-windows-8-oxc004f061-issue
この記事の''Or you can try this way......''以降を参考にすると、
コマンドプロンプト(command prompt)を使って解決するらしい。
ということで、windowsのアプリケーションからコマンドプロンプトを開きます。
この時に右クリックで「管理者として実行」をする。
英語ではRight click “cmd.exe”, click “Run as administrator”
とか書いてあるけど、これだけやるのにも苦労した。まっぢカスですわ。笑
で、黒い画面が登場。。。
久しぶりに見たね、この原始的な画面。。。
不慣れな状況でびびりながらいじります。笑
書いてある通り、そこに
regedit
って入力してリターン。出てきたウィンドウで
HKEY_LOCAL_MACHINE
Software/Microsoft
Windows
CurrentVersion
setup
OOBE
mediabootinstallの順で進んで行って、このMediaBootInstall を "1" から "0"にする。
(この意味はまったくの不明。。。笑)
続いてもう一度、コマンドプロンプトを「管理者として実行」から開いて、続いて
slmgr/rearm
と入力してエンター。その後コンピュータを再起動。
(この意味ももちろん不明。。。)
再起動したらもう一度windowsを起動する。私の場合fusionを開けば良い。
コントロールパネルの「システムとセキュリティ」に進み「アクションセンター」、「セキュリティ」へと進む。続いて「windowsのライセンス認証」をクリックして、自分のプロダクトキーを再度入力する。
そうすると・・・
やっとライセンス認証できたーー(T T)
これに1日費やしました(笑 ほんと、ダメだ、、、無知すぎる。
特にwindowsに関して・・・汗
そんな感じでやりました。
お困りの方の参考になればと思います。
この問題がmac上で動かすから、またはfusionを使うから生じるのかは解りません。
とりあえず、やってみたら上記の問題が発生して、適当に色々やってみたらこうなった、ということです。はーーー、よかった、できて。。。
とうことで、快適なMac Book Airライフを送っています♪
windowsも使えるので、俗に言われる
「macだとwindowsでしか動かないやつが使えないから不便」
というイチャモンを回避しています。
ってなわけで、fusion と windowsインストールしたMac Book Air最高!!
と、結局は宣伝して終わりにしたいと思います。笑 (^^)
パソコンに無知なので、詳しい方、イチャモンの方はどうか簡便してください><
それではm(_ _)m
※もう一つ。参考です。同じことですがね。
http://answers.microsoft.com/en-us/windows/forum/windows_8-windows_install/getting-an-error-0xc004f061-after-installing/64600fbe-5a75-4865-9023-3101aa2a0b24?page=2
こちらの11月18日の投稿です。
更に追記
こちらも参考になるかも。電話でライセンス認証するらしい。
コマンドプロンプトを管理者として実行して
slui 4
と入力するところから始まります。
http://www.softwareok.com/?seite=faq-Windows-8&faq=40
ちなみに
slui 3
と入力すると、プロダクトキーを入力する所にいきなり行けます。
しかし、上記のことをする前にプロダクトキーを入力しても、エラーが繰り返されるだけでした。私の場合は。。。
2012年12月31日月曜日
Cyprus:変なのに魅力的な国
こんにちは。年末を日本で過ごしているYskです。早いもので2012年も終わりを迎えています。今年は私にとっては大きな変化があった年でしたが、無事にこうやってブログを更新できるのを嬉しく思います。
さて、今日は日本に帰国する前に寄ってきたキプロスの話です。研究室で最も仲良くしている人の母国がキプロスでして、ちょっと遊びに行かせてくれってお願いして、図々しくも実家におじゃまさせてもらったのです。なんでキプロス?って話もありますが、まぁなんとなく、ですね。
皆さん、キプロスって行ったことありますか?私の勝手なイメージとしては、ほとんどの日本人は行ったことがないんじゃないかと思います。すぐに場所も出てこない、住んでる人がどんな人なのかも不明の、すごくマイナーな国だと思います。そんな私も、行く事が決まるまではまったく知識がありませんでしたがね。笑
キプロスはトルコのすぐ南、ギリシャから見るとエーゲ海に浮かぶ島々から更にずっと東へと手を伸ばした位置にある小島です。うーん、マイナーですねー。実はこの島、30年ほど前までは戦争状態にあって、今でも島の北と南が分断されている複雑な事情をした島なのです。現在は、南部がキプロス共和国としてトルコを除くすべての国連加盟国に初運されています。一方で北側はトルコの占領地とされていてトルコのみがそこを国として認めている感じです。いわゆる今年何度も話題になった「実行支配」という状況でしょう。高校で地理や歴史を勉強した時に、少しその話を勉強した人もいるかと思います。そう、そんな問題地域として有名だった国です。
私はロンドンからキプロス(南側)のラナカ(ラルナカ、Larnaca)の空港まで行きました。フライト時間5時間くらいです。けっこう遠いですね。フライト会社のエーゲ航空のサービスがやんなっちゃう感じで精神的にハードなフライトでした。ロンドンヒースローを昼の12時半に出て現地時間の7時半着(英国との時差2時間)。この時間は飛行機から夕日が見えるので綺麗な景色は楽しめます。ちなみに日本からキプロスへの直通便は無いと思います。
さて、Larnacaに着くと彼の兄が迎えに来てくれました。彼の車はHONDA。日本ではもはや珍しいMT車。ナイスな車じゃん、と勝手に好印象を抱きます。彼の家はキプロスの首都であるNicosiaにあります。そこまで車で40分。けっこうかっ飛ばします。今時5速にギアを入れて信号の無い暗い高速道路を走っているのがエキゾチックで良い感じです。Nicosiaの街に入ると日本車の多いこと。TOYOTA, HONDA, NISSAN,
MAZDA, MITSUBISHI, SUZUKI, ほぼ勢ぞろいです。ほとんどが古い車ですがね。兄の話によると、昔の中古車が安く売られているとのこと。たぶん10年近く前のモデルかな。
とか考えているうちに家に到着。相当に大きな家です。作りも高級感があって素晴らしい。プライベート空間なので写真を載せられないのが残念ですが、絵画や彫刻が見事に飾られ、本やCDが壁一面に保管されたアカデミアな香りも堪能できる魅力的な邸宅でした。
荷物をおいてリビングに通されて飲み物をいただきます。まぁビール。笑
喉を潤して自己紹介。丁寧に挨拶してくれます。何をしているかとか、日本をどう思うかとか、親切ですね。私も日本人の名に恥じないように最大限の礼儀正しさで挑みます。が、育ちというものは急に変えられるものではなく、結局は普通な挨拶しかできなくてちょっと焦ります。
さてひと通りお話をしたら、出かけます。今夜はキプロス料理だそうです。私の旅の目的の一つはその郷土の料理。楽しみです。車で少し走ってレストランに行きます。で、さっそくビール。KEOという名前です。味は東南アジアで売っている軽い感じのビールですが私は好きです。夏は相当に暑いらしいので、きっとそういう味になってるんでしょう、っていうのが私の勝手なイメージです。暑い国のビールは軽いっていう、単純発想ですが。。。
いろいろ食べましたが、印象に残っているものを書きます。まずハルミチーズ。これはしょっぱいですね。チーズって言われるとチーズですが、ちょっと違うものと思っても良いかもしれません。次はスプラギ。これは豚のケバブの肉みたいな感じです。美味しいです。ギリシャ風、トルコ風、そしてキプロス風とあるらしいのですが、私には違いはいまいちわかりませんでした。でも美味しいお肉であることは確かです。聞いた話で私の理解が間違っていなければ、トルコ風はラム肉だったような。。。で、次はワインソーセージ。これはまっっっぢで美味しいです。ワインにつけたソーセージで、けっこうスパイスが入っていて食欲をそそります。僕はこれが一番好きでしたね。次はレバー(豚だか牛だか忘れました、、、)とラム肉の炒め物。ガーリック風味でこれも非常に美味しい。レバーが好きな人には相当ウケると思います。これもお気に入りの1つです。そういえばメインの前にスターター的なものをいくつか食べました。バラのようにトゲがある草(笑 マッシュルームのピクルス、パンとソース2つくらい。変な味だったのがピクルス。正直美味しくなかった。ダメですって言ったら、「えー、こっちが本物のピクルスだぜ!」って言われましたが1つでもういいやって言ってしまいました。ごめんなさい。それからマッシュルームを焼いたもの。イギリスのマッシュルームも美味しいですが、こちらのマッシュルームもジューシーで美味しいです。そして、キプロスじゃがいも。キプロス人に言わせるとキプロスのじゃがいもはヨーロッパでも高級らしく、美味しいとか。うん、確かに美味しいです。イギリスのものよりも粘り気があるとおもいますた。・・・とまぁとりあえずかなり多くの物を食べました。一つ一つ覚えられなかったですが、総じて美味しかったとおもいます。
写真を撮りたかったのですが、家族揃っている前でパシャパシャというわけにも行かず、撮れませんでした。読者のみなさん、どうか想像してくださいませ。
夜はパブに繰り出して酒飲み。とりあえずビールですね。Nicosiaの街はすごく小さいので、パブも少ないようでたくさんの若者が集まってきます。それでものすごい混雑。(笑 やはりアジア人はすごい少ないみたいですれ違う人に奇異な目で見られます。笑 はい、ごめんなさいねー、変人で。とりあえず飲んで寝ます。
2日目はNicosiaの街を歩きます。こちらでキプロスの歴史を研究している博士学生がツアーを行なっていて、それに参加しました。歩くコースは市内中心部の南北境界線近くです。先程も少し触れましたが、キプロスの歴史は非常に複雑で各列強の支配を受けながら歩んできたようです。はじめはペルシアの支配を受け、アレクサンドロス王のプトレマイオス朝に移り、その後はローマ帝国の支配下になり、一度イギリスの支配を受けた後にヴェネツィア共和国が植民地として手に入れ、一旦オスマン帝国がキプロスを奪い、最後にはイギリスの植民地となります。もうこの時点でぐちゃぐちゃです(笑 第二次世界大戦の後にイギリスからの独立を果たしますが、その時すでにキプロス人にはおおまかにギリシャ系とトルコ系の2種類の人種がおり、ギリシャに併合されたいギリシャ系キプロス人とトルコへの併合を望むトルコ系キプロス人の間で対立が起こります。ギリシャ系の強硬派によるクーデター(もうギリシャにお願いするもんね!っていうのを軍事的支配する形でやろうとした。)をきっかけにトルコ系住民を守るという名目でトルコ軍が介入し、北側を占拠。ギリシャVSトルコの構図へと発展してしまいます。これによって当時バラバラに住んでいた住民のうち、トルコ系が北へ、ギリシャ系が南へと流入しました。国連の介入によって南北の境界線が作られ、境界線周辺地域は現在でも国連の保護下にあり、その付近は当時のまま無残な姿をさらけ出しています。非常に興味深い話を聞きながら歴史をお勉強です。古くからぐちゃぐちゃだった影響で、キリスト教とイスラム教がミックス、言語はギリシャ語にトルコ語に英語がミックス、料理もトルコ風とギリシャ風がミックス。アルメニア料理もあります。世界大戦、クーデター、分断後は経済格差問題と、もう20世紀のあらゆる問題の縮図みたいな感じです。非常に興味深い。こういうの私は好きなので悶々と考えながら街を歩きました。しかし、天気は陽気な19℃の晴れ。さんさんと照る太陽の下をるんるん気分で歩きます。ええ国ですわー。大変だけど。。。みなさんも興味があったら調べてみてください。
手前真ん中にギリシャの旗。左奥に国連の旗。更に右奥にトルコの旗。
パスポートを見せれば南北の行き来は可能。ちなみに私は北には行ってません。次回に。
この古い石は北の山で取れる。現在、南ではこの伝統的な石を使うことができない。
境界線付近に人はいない。廃墟が並ぶ。
さて、夜はラボの友人の親族の家でクリスマスパーティです。ヨーグルトソースのかかったサラダからパスタ、ケーキまで満腹食べます。そしてその後はワインを飲んで時間を過ごし、12時を迎えるにあたって教会へGO。初めての経験です。白塗りの明るいギリシャ風の教会へと入り、聖書の一部を音読して歌を歌い、アーメン。ろうそくの日が厳かな雰囲気を醸し出す、ヨーロッパらしいメリー・クリスマスでした。
で、そのあとにまたパブに繰り出して飲みまくり。笑 その日は3時くらいに撤収しましたが、帰宅後に話が盛り上がり6時まで飲んでしまいました。Acceptanceとunderstandingはどちらが先か、acceptanceにunderstandingは必要か、と、とんでもなくだるい議論を大まじめにやっていたみたいです。まぢウケるんですけど。笑
翌日は激しく二日酔いでスタートです。昼に起きて今度は昼からパーティ。二日酔いだー、といっていたら「No, Stop,Ysk」を友達に制されます。キプロスでは二日酔いするほど飲むのは良くないとのこと。これはイギリス文化だって言われてしまいました。日本文化でもあるぜー。でも、まっぢきつい。。。彼の母親がイギリス人なおかげで今度はイギリス式のパーティです。コジェットのスープ、サラダ、ターキー(七面鳥)、豚ばら肉の丸焼き、など、本当に苦しくて動けないくらい食べます。驚きなのが肉のソースがクランベリーソースやクリのソースなどと、甘いこと。最初はえーーーって思いますが、食べると意外と美味しいのです。次はケーキにクリスマス・プディング。もう死にそうです。笑 その後にプレゼント交換があります。私は何も知らずに行ったので、もちろん何も用意していません。しかし彼の家族の方々は非常に優しいことに、私へのプレゼントまで用意してくださり、少しうるっと来るような感動を覚えました。こっちの家族の暖かさを感じた一瞬でした。
そんなパーティも夕方には終了してさぁまたパブへ。ひたすら飲んで、頭ぐるぐるです。なんかどうしようもないダメな人になりかけています。散々飲んだ後に夜中にやっているパイ屋さんに行ってソーセージパイやハルミチーズパイ、ほうれん草パイなどをほおばります。ちょー苦しい。。。まぢありえないカロリー摂取量です。
廃人になって帰宅して寝ます。
(すみません、パーティではまた写真が撮れず。夜は酔っ払って撮れず。。。)
(すみません、パーティではまた写真が撮れず。夜は酔っ払って撮れず。。。)
翌日は帰国日です。朝起きてお腹の重さに悶絶しながら帰り支度をします。昼になってようやく体が回復して、お別れの挨拶です。数日間しか滞在できませんでしたが、お父さんから始まりお母さん、妹さんまでギリシャ式にほっぺにチュウの挨拶をしてくださり、本当に良い旅でした。
さて、今日は大晦日です。今年も無事に終わり、良い年だったと思います。読者の皆さんはいかがでしたか。それぞれあるでしょうが、総じて良かったんじゃないかと願っています。来年も良い年になりますように。私も含めてみなさんのご多幸をお祈り申し上げます。それでは良いお年を。
Ysk
2012年12月10日月曜日
ふわふわ。とろとろ。でれでれ。そんな趣味
日の短さに寂しさを感じるイギリスの冬(;_;)
しかも、太陽が一日中黄色い。。。
以前のボスが飲んでイギリスの話になる度に言っていたあの太陽。黄色い!
朝8時ではまだ夜明け直前って感じで薄暗い朝。
9時を過ぎるとあー太陽が来た〜( ̄▽ ̄)って感じですが・・・いかんせん黄色い(笑
そして寒い。雨も多い。4時にはもうほぼ日没。
イギリスの冬に「昼間」は無いんですね。朝方から始まり夕方に切り替わって終了(笑
こんなイギリスの冬がどうも好きになれないYskです。こんにちは。
今週は研究で良いことがありました。ずーっと課題になっていた立体選択性の制御が上手く行ったのです。わーい\(^O^)/ まだ先は相当に長いけどねっ!はっ!とりあえずこれで押し通します。曙バリのつっぱりで寄り切ります。寄り切れなかったら、また一から出直しですし・・・(T T)
はい、ぜんぜんわかんないですよね、ごめんなさい。まあ良い週末ということです。
そんな週末には趣味を楽しみます。私の趣味はクラシック音楽と料理。
今はね^^; 昔はテニスやら何やらスポーツ全般何でも積極的にやっていたのですが、今は体を動かすことが少なくなってしまいました。好きなんですけどね。体力と時間の問題が。。。
さて、今日はまたもや1週間分のパスタソースを作りながら、少し豪華に今晩用のポークソテーを作りました。でもカメラをラボに忘れて写真が撮れませんでした(泣
my god.....
クラシックを聴きながら料理をする。めちゃ気分良いです♪ちなみに今日はワインを飲みながら。ぐふふ^^v 最近これにはまってます。
クラシックの澄んだ音を耳に入れて、鼻から料理の豊かな香りを入れて、口から芳醇な(安い)ワイン(白)を入れる。(赤は相変わらずダメw)う〜ん、いいです、これ。ふわふわ、とろとろ、でれでれ、とまったく力が入らない感じですが、いいですねー。( ̄▽ ̄)
料理ができたら、熱っついうちにほおばります。
今日はオリーブオイルとバジルで香り付けしたソテーに満足です。 パスタも丸。
この完全なる自己満足の時間こそ、将に趣味だと思います(笑
今日はこれ。
http://www.youtube.com/watch?v=UGPJDgp2-9A
第一変奏にバッハを感じます。第30変奏には神を感じます(勝手に)。
良い時間でした。
さて、仕事。
ではm(_ _)m
しかも、太陽が一日中黄色い。。。
以前のボスが飲んでイギリスの話になる度に言っていたあの太陽。黄色い!
朝8時ではまだ夜明け直前って感じで薄暗い朝。
9時を過ぎるとあー太陽が来た〜( ̄▽ ̄)って感じですが・・・いかんせん黄色い(笑
そして寒い。雨も多い。4時にはもうほぼ日没。
イギリスの冬に「昼間」は無いんですね。朝方から始まり夕方に切り替わって終了(笑
通勤路より。この角度で朝9時半。(大遅刻)
今週は研究で良いことがありました。ずーっと課題になっていた立体選択性の制御が上手く行ったのです。わーい\(^O^)/ まだ先は相当に長いけどねっ!はっ!とりあえずこれで押し通します。曙バリのつっぱりで寄り切ります。寄り切れなかったら、また一から出直しですし・・・(T T)
はい、ぜんぜんわかんないですよね、ごめんなさい。まあ良い週末ということです。
そんな週末には趣味を楽しみます。私の趣味はクラシック音楽と料理。
今はね^^; 昔はテニスやら何やらスポーツ全般何でも積極的にやっていたのですが、今は体を動かすことが少なくなってしまいました。好きなんですけどね。体力と時間の問題が。。。
さて、今日はまたもや1週間分のパスタソースを作りながら、少し豪華に今晩用のポークソテーを作りました。でもカメラをラボに忘れて写真が撮れませんでした(泣
my god.....
クラシックを聴きながら料理をする。めちゃ気分良いです♪ちなみに今日はワインを飲みながら。ぐふふ^^v 最近これにはまってます。
クラシックの澄んだ音を耳に入れて、鼻から料理の豊かな香りを入れて、口から芳醇な(安い)ワイン(白)を入れる。(赤は相変わらずダメw)う〜ん、いいです、これ。ふわふわ、とろとろ、でれでれ、とまったく力が入らない感じですが、いいですねー。( ̄▽ ̄)
料理ができたら、熱っついうちにほおばります。
今日はオリーブオイルとバジルで香り付けしたソテーに満足です。 パスタも丸。
この完全なる自己満足の時間こそ、将に趣味だと思います(笑
今日はこれ。
http://www.youtube.com/watch?v=UGPJDgp2-9A
第一変奏にバッハを感じます。第30変奏には神を感じます(勝手に)。
良い時間でした。
さて、仕事。
ではm(_ _)m
2012年12月2日日曜日
海外学振。そして・・・
この話は海外に出ているポスドクにとっては避けられない話なのではないでしょうか。ポスドクに行くに当たって、給料がどこからもらえるのかは死活問題です。まず海外に出る足がかりとして、この日本学術振興会(JSPS)の海外学振に申請する人がほとんどだと思います。まずは海外学振でお金を得て、それで海外に出る。その任期が終了したらBossに雇ってもらって長く居続けるか、他の海外のポストを見つけるか、日本に帰るか。 おおまかにそんな感じだと思います。
私の場合はDC2→1年任期余り→PD切り換え→海外渡航届け(max1年が上限)という形で、ちょっと特殊なのですが。いずれにしても海外に出ていく時には海外学振を申請する人がほとんどです。というのも、給料として与えてくれる資金がとてつもなく良いからです。1つの国の機関として、ここまで潤沢な渡航費を出してくれる機関は世界中を見ても希だと思います。各国がお金を出し合う国際的な機関には海外学振に匹敵する内容のものがありますけどね。でも日本からだと、いきなりそのフェローシップに申し込む人ってすごく少ない気がします。すみません、私は化学系なもので生物系の人が多く応募するヒューマンフロンティアサイエンスプログラムやエンボフェローなどに日本人が初めから申し込むのかどうかはちょっと知りませんが。。。ま、化学系では完全に海外学振が筆頭に来ます。で、その海外学振が一体何者なのか知りたい一般の方のためにリンクを張っておきます。
http://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html
で、当たり前ですけど、この海外学振、申請したら「はいどーぞ」という訳ではないです。10枚くらいの申請書を作成して提出します。主に今までの業績集やこれからの研究内容の計画についてです。それから海外で研究する意義なんかも書きます。で、偉い先生方に審査していただくわけです。採用率はだいたい15~20%くらいです。去年はなぜかすごい高かった(25%)ですが、異例だと思います。
私個人的な意見としては、たぶんこの海外学振が学振の中でも最難関だと思います。採用率は国内ポスドクのPDの方が低いので、数字上はPDの方が難しいように思われますが、まぁ個人的な意見です。というのも、この海外学振の場合、日本国内で既に学生を指導している若い先生方も応募するんです。助教のポストに就いていて、そこから国内のポスドクに戻るという人は0%に近いんじゃないかと思います。助教から次のステップだと、准教授、または海外に出る(海外学振に応募する)、そんな感じだと思います。
助教の先生はまさに先生ですから学生を指導して研究成果も出して、と私みたいな1人のポスドクより成果を上げやすいのは当たり前です。 そんな人がゴロゴロといるところに応募するんですから、私が最難関と言うのも間違いではないと思います。
ということで、私みたいな若手の研究者からすると、海外学振ゲットした人はエース級の扱いです。すげー、、、みたいな。「私、できる人です」みたいなレッテルを日本学術振興会から張ってもらえるんですから羨ましいものです。
で、私、もちろん今年の春に申請しました。こちらに来る直前に。私の任期は1年なので、来年の給料をくれるところを探さなければならないわけです。見つからなかったら、Bossに哀願して雇ってもらうかビザが切れるまで自腹滞在というオチです(笑
で、夏にこちらのブログにちらっと書きましたが、「書類審査不合格」だった訳です。
いやー、あのときはロンドン五輪真っ最中でしたが、凹みましたね。お先真っ暗状態でしたよ。ははは。
さて、DC1やDC2、PDや海外学振について「こうすれば通る!」みたいな情報はネットを使って調べればいくらでも出てきます。これでもか、というくらい丁寧に細かに書いてくれている親切なまとめページもあります。読むと「ここまで気にしなければいけないのか。。。」と思ってしまうくらい(笑
私の場合はこれで1勝1敗です。ネットでは「こうした方が良い」というアドバイスが多いですが、私は逆になぜダメだったかを反省しておこうと思います。
私の場合、不採用で評価Aでした。Aというのは落ちた人の中で上位20%ということです。惜しいじゃないか!もう少しじゃん!ということです。
私が他の人と比べて勝る所は・・・・まぁ書かないでおきます。単なる自慢ですから(笑。それよりこれを読んでくれる人が欲しい情報はなぜ落ちたか、だと思います。
端的に、発表論文数と申請書の内容だと思います。前者はもうどうしようもありません。助教の先生とかだと発表論文10以上なんて当たり前だし、人によっては20以上ってことも。私なんて到底及びません。3報ですから。。。目に見えて少ないですね。がっくり。
DC2なども発表論文数がすごく重要と聞きますが、私の場合や私の周りの仲間の状況を見ていると、そうでもないのが実際だと思います。DC2を発表論文0報で通った仲間もいるくらいですから(笑 ちなみに私は1報。1報で通った人、もう1人知っています。2報の人も。ね、少なくても通るでしょ。論文数が少なくても勝算はアリです。DC1やDC2はね。
しかし、海外学振はダメですね(苦笑。私の印象では。さすがにある程度の論文数が必用だと思います。そう思うのにはもう一つ理由があります。私のハウスメートと比べてです。彼は通りました。(おめでとう!!)同じ領域に申請。同じ大学から。そして同じ大学(Oxford)に。非常に良い比較対象です。(つまり完全に私は彼に負けたわけだ!)彼と比べて明らかに私の劣る部分は論文数です。この強烈な数字の違いはどうしようもないのでしょう。確か彼は5報か6報だったと思います。うーんすごい。ここから見るに3報じゃ足りない。5報くらいあれば良いってことでしょうか。たった2つの違いですけど、研究者の世界では論文1つ発表するのにとてつもないエネルギーと時間を要します。この差は非常に大きいのです。絶対そうだと信じられてしまうと困るのですが、あくまで1つの指標としては良い比較だと思います。
(ちなみに彼は、僕が落ちた時に非常に同情してくれて、食事をおごってくれました。なんて優しい奴なんでしょう^^)
それから、申請書の内容。これは今になって思います。良くない部分がありましたね。はっきり言って、研究業績の書き方なんてどう書いても伝わる内容はさほど変わりないと思います。書く内容が大切なのは研究計画と海外で研究する意義の項目だと思います。私が提出するときは正直「業績で決まっちゃうんだろ」って思っていたので、そこまで突き詰めて考えませんでした。が、今思うと大切な項目です。
私が思う反省点は以下の通りです。
1つ。自分のバックグラウンドとこれからの研究計画がマッチしていることを十分に示せていない。研究計画や内容に関して自分のバックグラウンドを活かせるという表現が弱い。やはり、「ただやります。なんか難しそうだし。チャレンジングな内容だし。」だけでは弱い。
2つ。逆に無理矢理に今までの研究内容をひっぱり過ぎるのも良くない。海外に行って違う研究グループに属するのだから当たり前だと思います。研究内容は大きく変わってしまうのが普通だと思います。大きく変わっちゃって、それに関して自分の知識や技術をどう活かすのか、という書き方が求められていたのだと反省します。 せっかく海外に行くのに、日本でやってきた事とほとんど変わらない内容をやるんじゃ、「本当に行く意味あるのか?」って感じになっちゃうなと思いますし、私はこれをやってしまったと思います。
3つ。海外に行く意義はどこにあるのか。突き詰めて考えるべし。この理由は人それぞれだとは思いますが、私はちょっと甘かったと思います。正直、「苦手で大っ嫌いな英語を勉強しに行きます(泣」的な感情が大きかったので、それがつい出てしまったかと。。。少し違った領域に進出して自分の知識の幅を広げ、新しい技術も身につけ、それを日本に持ち帰って成熟させる。日本から持って行く知識や技術は海外のグループにも与えて、そちらで良い様に使ってもらう。そうして中身の濃い国際交流が可能になり、将来的にも親密な学術交流を継続する礎ができる。などなど、そこまで踏み込んだ考えを持って申請書を書くべきだったと思います。反省。
細かな所はまだありますが、大まかにはこの部分は良くない部分だったかなと思います。もちろん、それが改善されていれば絶対通ったとは言えませんが、あくまで個人の反省としてはそうだと思います。これを読んでくれた人の参考になるのかは不確かですが、一つの例として見てくれればと思います。
さて、何でこう反省ができたか、ということですが。それはまさに「落ちた」からです。お陰様でそれからが大変でしたが。ヨーロッパのフェローシップに応募したり(申請書が英語!!泣)、日本の別の財団に応募したり、と大変な日々を送っていました。だいぶ前ですが。その過程でわかったんです。あー、プロポーザルってこういう物なんだって。特にこちらのヨーロッパのやつは凄かったですね。約30枚も書きましたから。。。でも、何について書くべきなのか、しっかり理解できたので良い経験でした。この経験は研究そのものの経験よりも大きいんじゃないかと今では思っています。
さて、その新たなプロポーザル。それは、上原記念生命科学財団リサーチフェローシップとMarie Curie International Incoming Fellowshipです。
これらについては、結果が来たらそのうち書きます。
それではm(_ _)m
私の場合はDC2→1年任期余り→PD切り換え→海外渡航届け(max1年が上限)という形で、ちょっと特殊なのですが。いずれにしても海外に出ていく時には海外学振を申請する人がほとんどです。というのも、給料として与えてくれる資金がとてつもなく良いからです。1つの国の機関として、ここまで潤沢な渡航費を出してくれる機関は世界中を見ても希だと思います。各国がお金を出し合う国際的な機関には海外学振に匹敵する内容のものがありますけどね。でも日本からだと、いきなりそのフェローシップに申し込む人ってすごく少ない気がします。すみません、私は化学系なもので生物系の人が多く応募するヒューマンフロンティアサイエンスプログラムやエンボフェローなどに日本人が初めから申し込むのかどうかはちょっと知りませんが。。。ま、化学系では完全に海外学振が筆頭に来ます。で、その海外学振が一体何者なのか知りたい一般の方のためにリンクを張っておきます。
http://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html
で、当たり前ですけど、この海外学振、申請したら「はいどーぞ」という訳ではないです。10枚くらいの申請書を作成して提出します。主に今までの業績集やこれからの研究内容の計画についてです。それから海外で研究する意義なんかも書きます。で、偉い先生方に審査していただくわけです。採用率はだいたい15~20%くらいです。去年はなぜかすごい高かった(25%)ですが、異例だと思います。
私個人的な意見としては、たぶんこの海外学振が学振の中でも最難関だと思います。採用率は国内ポスドクのPDの方が低いので、数字上はPDの方が難しいように思われますが、まぁ個人的な意見です。というのも、この海外学振の場合、日本国内で既に学生を指導している若い先生方も応募するんです。助教のポストに就いていて、そこから国内のポスドクに戻るという人は0%に近いんじゃないかと思います。助教から次のステップだと、准教授、または海外に出る(海外学振に応募する)、そんな感じだと思います。
助教の先生はまさに先生ですから学生を指導して研究成果も出して、と私みたいな1人のポスドクより成果を上げやすいのは当たり前です。 そんな人がゴロゴロといるところに応募するんですから、私が最難関と言うのも間違いではないと思います。
ということで、私みたいな若手の研究者からすると、海外学振ゲットした人はエース級の扱いです。すげー、、、みたいな。「私、できる人です」みたいなレッテルを日本学術振興会から張ってもらえるんですから羨ましいものです。
で、私、もちろん今年の春に申請しました。こちらに来る直前に。私の任期は1年なので、来年の給料をくれるところを探さなければならないわけです。見つからなかったら、Bossに哀願して雇ってもらうかビザが切れるまで自腹滞在というオチです(笑
で、夏にこちらのブログにちらっと書きましたが、「書類審査不合格」だった訳です。
いやー、あのときはロンドン五輪真っ最中でしたが、凹みましたね。お先真っ暗状態でしたよ。ははは。
さて、DC1やDC2、PDや海外学振について「こうすれば通る!」みたいな情報はネットを使って調べればいくらでも出てきます。これでもか、というくらい丁寧に細かに書いてくれている親切なまとめページもあります。読むと「ここまで気にしなければいけないのか。。。」と思ってしまうくらい(笑
私の場合はこれで1勝1敗です。ネットでは「こうした方が良い」というアドバイスが多いですが、私は逆になぜダメだったかを反省しておこうと思います。
私の場合、不採用で評価Aでした。Aというのは落ちた人の中で上位20%ということです。惜しいじゃないか!もう少しじゃん!ということです。
私が他の人と比べて勝る所は・・・・まぁ書かないでおきます。単なる自慢ですから(笑。それよりこれを読んでくれる人が欲しい情報はなぜ落ちたか、だと思います。
端的に、発表論文数と申請書の内容だと思います。前者はもうどうしようもありません。助教の先生とかだと発表論文10以上なんて当たり前だし、人によっては20以上ってことも。私なんて到底及びません。3報ですから。。。目に見えて少ないですね。がっくり。
DC2なども発表論文数がすごく重要と聞きますが、私の場合や私の周りの仲間の状況を見ていると、そうでもないのが実際だと思います。DC2を発表論文0報で通った仲間もいるくらいですから(笑 ちなみに私は1報。1報で通った人、もう1人知っています。2報の人も。ね、少なくても通るでしょ。論文数が少なくても勝算はアリです。DC1やDC2はね。
しかし、海外学振はダメですね(苦笑。私の印象では。さすがにある程度の論文数が必用だと思います。そう思うのにはもう一つ理由があります。私のハウスメートと比べてです。彼は通りました。(おめでとう!!)同じ領域に申請。同じ大学から。そして同じ大学(Oxford)に。非常に良い比較対象です。(つまり完全に私は彼に負けたわけだ!)彼と比べて明らかに私の劣る部分は論文数です。この強烈な数字の違いはどうしようもないのでしょう。確か彼は5報か6報だったと思います。うーんすごい。ここから見るに3報じゃ足りない。5報くらいあれば良いってことでしょうか。たった2つの違いですけど、研究者の世界では論文1つ発表するのにとてつもないエネルギーと時間を要します。この差は非常に大きいのです。絶対そうだと信じられてしまうと困るのですが、あくまで1つの指標としては良い比較だと思います。
(ちなみに彼は、僕が落ちた時に非常に同情してくれて、食事をおごってくれました。なんて優しい奴なんでしょう^^)
それから、申請書の内容。これは今になって思います。良くない部分がありましたね。はっきり言って、研究業績の書き方なんてどう書いても伝わる内容はさほど変わりないと思います。書く内容が大切なのは研究計画と海外で研究する意義の項目だと思います。私が提出するときは正直「業績で決まっちゃうんだろ」って思っていたので、そこまで突き詰めて考えませんでした。が、今思うと大切な項目です。
私が思う反省点は以下の通りです。
1つ。自分のバックグラウンドとこれからの研究計画がマッチしていることを十分に示せていない。研究計画や内容に関して自分のバックグラウンドを活かせるという表現が弱い。やはり、「ただやります。なんか難しそうだし。チャレンジングな内容だし。」だけでは弱い。
2つ。逆に無理矢理に今までの研究内容をひっぱり過ぎるのも良くない。海外に行って違う研究グループに属するのだから当たり前だと思います。研究内容は大きく変わってしまうのが普通だと思います。大きく変わっちゃって、それに関して自分の知識や技術をどう活かすのか、という書き方が求められていたのだと反省します。 せっかく海外に行くのに、日本でやってきた事とほとんど変わらない内容をやるんじゃ、「本当に行く意味あるのか?」って感じになっちゃうなと思いますし、私はこれをやってしまったと思います。
3つ。海外に行く意義はどこにあるのか。突き詰めて考えるべし。この理由は人それぞれだとは思いますが、私はちょっと甘かったと思います。正直、「苦手で大っ嫌いな英語を勉強しに行きます(泣」的な感情が大きかったので、それがつい出てしまったかと。。。少し違った領域に進出して自分の知識の幅を広げ、新しい技術も身につけ、それを日本に持ち帰って成熟させる。日本から持って行く知識や技術は海外のグループにも与えて、そちらで良い様に使ってもらう。そうして中身の濃い国際交流が可能になり、将来的にも親密な学術交流を継続する礎ができる。などなど、そこまで踏み込んだ考えを持って申請書を書くべきだったと思います。反省。
細かな所はまだありますが、大まかにはこの部分は良くない部分だったかなと思います。もちろん、それが改善されていれば絶対通ったとは言えませんが、あくまで個人の反省としてはそうだと思います。これを読んでくれた人の参考になるのかは不確かですが、一つの例として見てくれればと思います。
さて、何でこう反省ができたか、ということですが。それはまさに「落ちた」からです。お陰様でそれからが大変でしたが。ヨーロッパのフェローシップに応募したり(申請書が英語!!泣)、日本の別の財団に応募したり、と大変な日々を送っていました。だいぶ前ですが。その過程でわかったんです。あー、プロポーザルってこういう物なんだって。特にこちらのヨーロッパのやつは凄かったですね。約30枚も書きましたから。。。でも、何について書くべきなのか、しっかり理解できたので良い経験でした。この経験は研究そのものの経験よりも大きいんじゃないかと今では思っています。
さて、その新たなプロポーザル。それは、上原記念生命科学財団リサーチフェローシップとMarie Curie International Incoming Fellowshipです。
これらについては、結果が来たらそのうち書きます。
それではm(_ _)m
2012年11月27日火曜日
ヨウ化サマリウム(II)の調製
今回はすごく狭い話です。すみません、ほとんんどの人が全然わからない話だと思います。が、自分や同業の方には有益なのかな、と思って書きます。
さて、ヨウ化サマリウム(II)。有機合成においては有用な一電子還元剤です。
この時点で先を読もうと思ってくれる人は既に知識充分な人が99%でしょう。なので、basicな話は飛ばします。
今週はほとんどの時間をこの試薬の調製に費やしてしまいました。いやー、イライラした1週間でした(^^;)
ご存じのように、この試薬、非常に死にやすいですよね。日本でも売ってるボトル、一回使って1週間もしないうちに変色して使えなくなるってこと、希ではありません。もちろん、使用方法に充分な注意を払えば長持ちさせることも可能ですが。ま、いずれにせよ操作が煩わしい試薬です。
試薬調製が成功したか失敗か、または試薬が生きているか死んでいるかの判別は非常に簡単。濃いダークブルーならOK、緑や黄色、茶色なら駄目って感じですね。もう業界の人には当たり前すぎて申し訳ない話ですが。。。
で、そのSamarium iodide(II)、作るのが難しいですよね。作りにくく、死にやすい。そんな最低な試薬(笑。でも、有用です。これまでにSamarium iodide(II)作りに挑戦しては失敗した人が大勢いると思います。調整法は大まかにSamarium metalとヨウ素を作用させるものか、ヨウ素の代わりに1,2-diiodoethaneやiodoform、diiodomethane,を作用させる方法があります。
で、どれでやるのが良いのか。私はSmの専門家ではないので、これ!と決定打を打つことはできませんので、参考文献を探します。そうすると今年JOCに発表されたProcterの論文が見つかります。Procterと言えば、Dr. Samarium。彼のSmI2を用いた合成は非常に有名です。で、これを読む訳です。ヨウ化サマリウムの調製についての総合論文です。
Preparation of Samarium(II) Iodide: Quantitative Evaluation of the Effect of Water, Oxygen, and Peroxide Content, Preparative Methods, and the Activation of Samarium Metal
Michal Szostak, Malcolm Spain, and David J. Procter*
J. Org. Chem., 2012, 77 (7), pp 3049–3059
DOI: 10.1021/jo300135v
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jo300135v?prevSearch=SmI2&searchHistoryKey=
この論文の内容については、後輩がブログに書いてくれています。っていうか先に書かれた感がある。。。(笑
それを参考にしてくれればと思います。(その他の情報も面白いものがあります。)
http://solanoeclepin.blog99.fc2.com/blog-entry-133.html
Procterの論文を読むに、要約するとTHF中の水や酸素や過酸化物はSamarium iodide(II)の調製にはほとんど影響しないとのこと。(もちろん多少は影響するので、含有している量にもよるが。。。更にヨウ素剤にもよるが。。。)で、駄目な場合の多くはSm自体に問題があるとのこと。で、ダメな''inactive Samarium''を使う場合は、アルゴン雰囲気下で24時間攪拌してから使用すればOKとのこと。まぁ酸化されたり他の要因でダメになった表面を削って新鮮な活性部分を剥き出しにするんでしょう。ということで、早速やってみます。
まずは1回目。ラボ内にあるSmを使用。どれがactiveなSmでどれが''inactive''なSmなのかの判定が難しいため、とりあえずinactiveなSmだと思って、24時間アルゴン雰囲気下で攪拌。その後試しに、蒸留していないTHFを使ってみた。(論文では蒸留THFなのですが、まぁ試しに。)Sm金属に活性アルミナカラムを通した、ドライな(私は蒸留THFの方が好きですが。。。)THFを加える。その次にヨウ素のTHF溶液を加えて攪拌し、60°Cに加熱して18h。
で、、、結果は・・・・撃沈www・・・・orz
やっぱダメか。。。
(ちなに、このカラムを通したTHF、水が除かれるのは解るのですが、過酸化物はどうなんでしょう。。。そして酸素も除かれているものとして良いのでしょうか。。。うちのラボでは皆さん、このカラムを通したTHFにモレキュラーシーブスを入れるのがベストだ!って言っていますが、私はどうも納得出来ていません。脱水に関する論文もありますよね。ま、これはそれた話です。)
次はとりあえず、また24hアルゴン雰囲気下で攪拌して、今回はNa/ベンゾフェノンから蒸留したfreshなTHFを使用。(これをやってベンゾフェノンケチルの青いヤツを作るだけで、喜んで覗きに来てくれる人がいるんだから楽しいものです^^。最近はそんな彼らにかわいげを感じてしまいます。)で、ヨウ素を加えて、加温して、18h攪拌。
次の日・・・・だめだーーーー( ̄□ ̄;)
で、3回目。ちょっとDr. Samarium iodideのProcterを信じられなくなってきました。やっぱり、酸素に対して敏感なんじゃないかと。。。で、今回は厳密に密封してアルゴン雰囲気下でSmを攪拌し、完全に脱酸素、脱水、脱過酸化物したと信じられるくらい一生懸命作った蒸留THFを使用。少なくともマイナス要因ではないでしょう。ヨウ素も新しいボトルに切り替え、ヨウ素を入れたフラスコも充分にアルゴンに置換。ヨウ素を溶かすTHFも、もちろん''freshly distilled'' THF。
更に、今回はスペシャルゲストを呼んでやります。カナダのラボでSmI2を作ったことがある、というポスドク、私の現在いるラボで以前SmI2を作った人の作業を見ていた博士学生3年の彼、そして博士1年で若いながらも熱心で生意気な(笑)学生。彼らに私のテクニックをチェックしてもらいます。じーーーっと見ていてくれ、と。
3回目ともなると、ラボのみんな全員が私の失敗を知っている状況でしてね。周りの皆さんも興味津々で覗いています。焦るけど仕方ない。。。自分の手順や技術が完璧だと思い込むのが私にとって一番怖いことです。。。
で、やるわけです。さて、ヨウ素投入・・・・と、なんと、そこにBoss登場!焦る私(笑 思わずbad timingと言ってしまいましたよ(笑
で、目の前でやって見せて、何か文句があれば言ってくれとお願いしました。
先の3人含め、偶然通りかかった人(Boss含む)も、文句は無いと。うん、きっと大丈夫。
ふむふむ。よし、加温、攪拌。
次の日。。。またダメだーーーーーーーー(T T)
なんで。。。。(泣 orz がっくりです。
こうなると、ポスドクのプライドに関わってきます(笑。ダメじゃん、俺、的な。。。皆さんOh my god!!とか言ってくれ、助けようとしてくれます。しかしですね、私、ここで火が付きました。絶対独力で作ってみせる、と。日本で6年間やって来た自分としては、この失敗に次ぐ失敗は納得出来ません。悔しい〜〜〜、ってね。
親切な彼らは、他の論文を持って来てくれたり、作ったことがある先輩のポスドクに質問してくれたり、そのポスドクとskypeで話せと言ってくれたり。うん、優しい。
しかしですね。やっぱり独力で解決しないと。
ありがとう、と言って好意を受け取りました。
さて、仕切り直し。
問題点は何なのか。どうすれば良いのか。考えます。もう少し簡単な方法は無いのかも。
そもそも、仕込む前に24時間アルゴン雰囲気下で攪拌って面倒ですよね。他の作り方も、1,2-diiotoethaneを使うKaganの方法は使用前の精製が必用だし。(Procterの論文による。)なるほど。いずれにしても難しい場合が多いようです。そうであるために、Procterは調製だけで論文を発表できるし、様々な調製方法が主張されていて、その他のコツ的な情報も様々あるのかな、と。
でも、もうほとんどの人がこのProcterの論文を参考にしています。これを見ろ、以上。的な。
・・・となるとですね、やっぱり自分なりに信頼できる方法を身につけるのが一番です。もちろんProcterの論文が最も参考になることは間違いないですが。でも、それをやって上手く行かないわけです。そうなったら多少の別路線を行くしかありません。 で、考えた結果、なるべく簡便で煩わしくない調製法を試してみました。
24時間アルゴン雰囲気下で攪拌が非常に面倒。使う1日前から準備しないといけない、というのがどうもね。。。ということで代わりに超音波照射にしたらどうなんだろう。Flowersがやってるみたいだし。こっちの方が私的には簡便に思えます。そちらを参考にします。7分sonic照射でできるって本当かどうか微妙ですが。。。そして、アルゴンや窒素ラインは使わない。アルゴン風船でやる。使う試薬はやっぱりヨウ素。他の試薬は精製が必用っぽいから使いたくない。(すみません、全ての論文は読んでいないので、全部が全部必用ではないかもしれません。少なくとも1,2-diiodoethaneの場合は必用だとProcterの実験項では述べられていますね。)THFはやっぱりNaからの蒸留品にする。個人的にやはり酸素や過酸化物は除きたい。論文によれば、やはり多少の影響はあるみたいですし。(彼らの主張はあんまり影響ない、だけど。。。)
で、やります。THFを蒸留。(もう小さな蒸留塔を自分の実験台に作ったので、ただアルゴン置換して加熱するだけ。アルゴンは自分のドラフトまで来てるからチョー楽ちん。日本では日常的に蒸留している研究室もあると思います。私のいた研究室はそうでした。) その間にSmをフラスコに取る。ポンプを使ってアルゴン置換5回。そして蒸留したてのTHFを投入。そしてアルゴン雰囲気下sonication 20分(7分よりは充分にやりたいな、と)。そしてsonicationをしながらヨウ素のTHF溶液をガスタイトシリンジで投入。その後更にsonication20分。で60°Cに加温。18時間攪拌。
で、ダメーーーーーーーーーー!!!!!!(T△T)
なんでやねん。。。まぢ泣けます。。。
もうこうなったらSmを疑う他、ありません。きっとinactiveじゃなくてもうSmメタルじゃなくなっているとか。Smは灰色みたいですが、酸化された酸化Smだと黄白色だとか。うん、ちょっとそういう黄色みがかった様にも見えるな。。。ということで、別のSmを他のラボから拝借。こっちはもう少し灰色が濃いです。で、私のラボのSm金属はパウダー状なのですが、拝借したSmはパウダーじゃなくて粒状です。うん、やっぱりちょっと違って見える。
で、これを使って仕込み直しです。
もう5回目だー(泣
はい、手順は先ほどと同様。THF蒸留。アルゴン置換をしっかりしてSmにTHFを加える。Sonication20分、アルゴン置換を充分に行ったヨウ素のTHF溶液を投入。sonication20分続行。60°Cに加温、攪拌overnight。
で。。。。次の日。
青だーーーーーーーーー!!!!!!!
完全にダークブルー!!!!!!!やった(T T)やったよ。ついにできた。
単なるヨウ化サマリウムの調製ですが嬉しかった(笑
皆さん除きにやってきて、一緒に喜んでくれます。いいやつらです。
Blue!!と言った瞬間に駆け寄ってくるんです。いいやつらです。
で、やっとのことで自分の反応に使うことができましたとさ。
つまり、問題だったのinactiveどころか、どうしようもないSmだったようです。
さて、自分的にまとめると次のようになります。
いかに簡便に、そして失敗しないで作れるかに重点を置いて考えます。
振り返って考えるに、やはり基本はProcterの手法は信頼できると思います。 私はちょっと手間を省いたに過ぎません。個人的に重要なポイントは脱酸素と活性化。水は特に関係無い。(ProcterはSmI2の反応で水を使ってますし。)
・THFは蒸留品。これは脱酸素、脱過酸化物ということ。(Procterの言う様に、ヨウ素剤によっては普通のTHFでも大丈夫なのでしょうが、少なくとも蒸留したやつなら信頼できる。少なくともinactive Smから調製する場合、彼は蒸留品を用いている。)
・サマリウムは新しい方が良い。できればパウダー状じゃなくて粒状の方が好ましいと思う。表面のみ酸化されたりして不活性になるから。パウダー状だと完全にSm金属じゃなくなって酸化物などになってしまうスピードが速いと考えられる。(予想だけど。)
(ということで、Smメタルの保存もなるべく酸素に触れない方が好ましい。アルゴン吹き込んでパラフィルム巻くとかですね。)(ただ、本当に新鮮なSmならFlowersのやった通り、超音波7分で反応するのかもしれない。パウダー状の方が反応性高そうだし。)
・ヨウ素で充分反応する。(他の試薬は精製が必用かもしれないので、その手間を省ける)
・Sonicationはきっと有効。(検証不十分だけど、24hアルゴン雰囲気下で攪拌よりは簡単だと思う。)
・反応中はアルゴン雰囲気下のポジティブプレッシャーが望ましい。ラインでずっと流している必用はない。二重のアルゴン風船で充分。ただし、THF投入前にしっかりと置換すべし。
こんな所でしょうか。呼んでくれている人の参考になれば幸いです。
しかし、もう一つ書いておかなければならないことがあります。
それは調製した試薬の安定性。
私が作った試薬は2回使った後に緑色に変色して死んでしまいました。しかも1日。。。沈殿物は薄い灰色。溶液は緑というか黄色というか。。。もちろんアルゴン風船つけておいたのですが。。。少なくとも私の作った試薬は不安定です。一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、という情報もあるのですが、それは使用したSm金属の状態やヨウ素などの試薬の純度にもよると思います。私の実験技術にもよると思いますが。。。
1,2-diiodoethaneから作ると、ヨウ素から作るのと比べてはるかに安定とProcterは言っていますが、私が確認したわけではないので、確かなことは言えません。(Procterはヨウ素から作ると数日でダメになると言っています。私は1日。。。)でも、いずれにしても不安定であると心構えをしていた方が無難だとは思います。でも、Procterは不活性ガス中で1ヶ月保存しても問題無いって言っているんですよねー。私のは到底それには及びません。。。はっはっはっ。。。それから、きっと大スケールの方が安定だと思われます。50ml以上かな。これは予想ですけど。酸素など良くない物の混入量の比率が小さくてすむと考えられるので。私が作ったのはたったの5mlですので、それも原因の一つかと。個人的な判断では、一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、とされているのはほとんど場合50~100mlスケールなんじゃないかと思います。そもそも5mlのヨウ化サマリウム溶液を作る人の方が珍しいんじゃないかな。。。
とうことで、長期保存したいなら1,2-diiodoethaneから作るの方が良いのでしょう。試しに使ってみる程度なら、ヨウ素から作るので充分ではないでしょうか。
さて、本日6回目を行いました。
もう失敗はしません。大丈夫。ようやく私なりに信頼できる方法を身につけました。拝借したSm様々ですがね(笑)
写真も取って保存しておいたのですが、それまでupするとさすがにやり過ぎな感があるので手元に置いて自分の参考にしたいと思います。
ヨウ化サマリウム(II)を毎日のように使う研究室は希でしょう。むしろ使用頻度は高くないのが一般的かなと思います。そんな時は5ml程度作れば充分だと思われます。帰る前にTHFを沸かして蒸留し、アルゴン雰囲気下でsonicationしながらヨウ素を加えて加温して次の日まで攪拌。結構簡単にできると思いますので、読んでくれている人が真似してくれたら嬉しいことこの上ないです。
(できないじゃないか!って怒られるのが怖いけど。。。)
あー疲れた。
今回は以上です。
ブログを開始して以来、初めてchemistらしい話をしたYskでした(笑
さて、ヨウ化サマリウム(II)。有機合成においては有用な一電子還元剤です。
この時点で先を読もうと思ってくれる人は既に知識充分な人が99%でしょう。なので、basicな話は飛ばします。
今週はほとんどの時間をこの試薬の調製に費やしてしまいました。いやー、イライラした1週間でした(^^;)
ご存じのように、この試薬、非常に死にやすいですよね。日本でも売ってるボトル、一回使って1週間もしないうちに変色して使えなくなるってこと、希ではありません。もちろん、使用方法に充分な注意を払えば長持ちさせることも可能ですが。ま、いずれにせよ操作が煩わしい試薬です。
試薬調製が成功したか失敗か、または試薬が生きているか死んでいるかの判別は非常に簡単。濃いダークブルーならOK、緑や黄色、茶色なら駄目って感じですね。もう業界の人には当たり前すぎて申し訳ない話ですが。。。
で、そのSamarium iodide(II)、作るのが難しいですよね。作りにくく、死にやすい。そんな最低な試薬(笑。でも、有用です。これまでにSamarium iodide(II)作りに挑戦しては失敗した人が大勢いると思います。調整法は大まかにSamarium metalとヨウ素を作用させるものか、ヨウ素の代わりに1,2-diiodoethaneやiodoform、diiodomethane,を作用させる方法があります。
で、どれでやるのが良いのか。私はSmの専門家ではないので、これ!と決定打を打つことはできませんので、参考文献を探します。そうすると今年JOCに発表されたProcterの論文が見つかります。Procterと言えば、Dr. Samarium。彼のSmI2を用いた合成は非常に有名です。で、これを読む訳です。ヨウ化サマリウムの調製についての総合論文です。
Preparation of Samarium(II) Iodide: Quantitative Evaluation of the Effect of Water, Oxygen, and Peroxide Content, Preparative Methods, and the Activation of Samarium Metal
Michal Szostak, Malcolm Spain, and David J. Procter*
J. Org. Chem., 2012, 77 (7), pp 3049–3059
DOI: 10.1021/jo300135v
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jo300135v?prevSearch=SmI2&searchHistoryKey=
この論文の内容については、後輩がブログに書いてくれています。っていうか先に書かれた感がある。。。(笑
それを参考にしてくれればと思います。(その他の情報も面白いものがあります。)
http://solanoeclepin.blog99.fc2.com/blog-entry-133.html
Procterの論文を読むに、要約するとTHF中の水や酸素や過酸化物はSamarium iodide(II)の調製にはほとんど影響しないとのこと。(もちろん多少は影響するので、含有している量にもよるが。。。更にヨウ素剤にもよるが。。。)で、駄目な場合の多くはSm自体に問題があるとのこと。で、ダメな''inactive Samarium''を使う場合は、アルゴン雰囲気下で24時間攪拌してから使用すればOKとのこと。まぁ酸化されたり他の要因でダメになった表面を削って新鮮な活性部分を剥き出しにするんでしょう。ということで、早速やってみます。
まずは1回目。ラボ内にあるSmを使用。どれがactiveなSmでどれが''inactive''なSmなのかの判定が難しいため、とりあえずinactiveなSmだと思って、24時間アルゴン雰囲気下で攪拌。その後試しに、蒸留していないTHFを使ってみた。(論文では蒸留THFなのですが、まぁ試しに。)Sm金属に活性アルミナカラムを通した、ドライな(私は蒸留THFの方が好きですが。。。)THFを加える。その次にヨウ素のTHF溶液を加えて攪拌し、60°Cに加熱して18h。
で、、、結果は・・・・撃沈www・・・・orz
やっぱダメか。。。
(ちなに、このカラムを通したTHF、水が除かれるのは解るのですが、過酸化物はどうなんでしょう。。。そして酸素も除かれているものとして良いのでしょうか。。。うちのラボでは皆さん、このカラムを通したTHFにモレキュラーシーブスを入れるのがベストだ!って言っていますが、私はどうも納得出来ていません。脱水に関する論文もありますよね。ま、これはそれた話です。)
次はとりあえず、また24hアルゴン雰囲気下で攪拌して、今回はNa/ベンゾフェノンから蒸留したfreshなTHFを使用。(これをやってベンゾフェノンケチルの青いヤツを作るだけで、喜んで覗きに来てくれる人がいるんだから楽しいものです^^。最近はそんな彼らにかわいげを感じてしまいます。)で、ヨウ素を加えて、加温して、18h攪拌。
次の日・・・・だめだーーーー( ̄□ ̄;)
で、3回目。ちょっとDr. Samarium iodideのProcterを信じられなくなってきました。やっぱり、酸素に対して敏感なんじゃないかと。。。で、今回は厳密に密封してアルゴン雰囲気下でSmを攪拌し、完全に脱酸素、脱水、脱過酸化物したと信じられるくらい一生懸命作った蒸留THFを使用。少なくともマイナス要因ではないでしょう。ヨウ素も新しいボトルに切り替え、ヨウ素を入れたフラスコも充分にアルゴンに置換。ヨウ素を溶かすTHFも、もちろん''freshly distilled'' THF。
更に、今回はスペシャルゲストを呼んでやります。カナダのラボでSmI2を作ったことがある、というポスドク、私の現在いるラボで以前SmI2を作った人の作業を見ていた博士学生3年の彼、そして博士1年で若いながらも熱心で生意気な(笑)学生。彼らに私のテクニックをチェックしてもらいます。じーーーっと見ていてくれ、と。
3回目ともなると、ラボのみんな全員が私の失敗を知っている状況でしてね。周りの皆さんも興味津々で覗いています。焦るけど仕方ない。。。自分の手順や技術が完璧だと思い込むのが私にとって一番怖いことです。。。
で、やるわけです。さて、ヨウ素投入・・・・と、なんと、そこにBoss登場!焦る私(笑 思わずbad timingと言ってしまいましたよ(笑
で、目の前でやって見せて、何か文句があれば言ってくれとお願いしました。
先の3人含め、偶然通りかかった人(Boss含む)も、文句は無いと。うん、きっと大丈夫。
ふむふむ。よし、加温、攪拌。
次の日。。。またダメだーーーーーーーー(T T)
なんで。。。。(泣 orz がっくりです。
こうなると、ポスドクのプライドに関わってきます(笑。ダメじゃん、俺、的な。。。皆さんOh my god!!とか言ってくれ、助けようとしてくれます。しかしですね、私、ここで火が付きました。絶対独力で作ってみせる、と。日本で6年間やって来た自分としては、この失敗に次ぐ失敗は納得出来ません。悔しい〜〜〜、ってね。
親切な彼らは、他の論文を持って来てくれたり、作ったことがある先輩のポスドクに質問してくれたり、そのポスドクとskypeで話せと言ってくれたり。うん、優しい。
しかしですね。やっぱり独力で解決しないと。
ありがとう、と言って好意を受け取りました。
さて、仕切り直し。
問題点は何なのか。どうすれば良いのか。考えます。もう少し簡単な方法は無いのかも。
そもそも、仕込む前に24時間アルゴン雰囲気下で攪拌って面倒ですよね。他の作り方も、1,2-diiotoethaneを使うKaganの方法は使用前の精製が必用だし。(Procterの論文による。)なるほど。いずれにしても難しい場合が多いようです。そうであるために、Procterは調製だけで論文を発表できるし、様々な調製方法が主張されていて、その他のコツ的な情報も様々あるのかな、と。
でも、もうほとんどの人がこのProcterの論文を参考にしています。これを見ろ、以上。的な。
・・・となるとですね、やっぱり自分なりに信頼できる方法を身につけるのが一番です。もちろんProcterの論文が最も参考になることは間違いないですが。でも、それをやって上手く行かないわけです。そうなったら多少の別路線を行くしかありません。 で、考えた結果、なるべく簡便で煩わしくない調製法を試してみました。
24時間アルゴン雰囲気下で攪拌が非常に面倒。使う1日前から準備しないといけない、というのがどうもね。。。ということで代わりに超音波照射にしたらどうなんだろう。Flowersがやってるみたいだし。こっちの方が私的には簡便に思えます。そちらを参考にします。7分sonic照射でできるって本当かどうか微妙ですが。。。そして、アルゴンや窒素ラインは使わない。アルゴン風船でやる。使う試薬はやっぱりヨウ素。他の試薬は精製が必用っぽいから使いたくない。(すみません、全ての論文は読んでいないので、全部が全部必用ではないかもしれません。少なくとも1,2-diiodoethaneの場合は必用だとProcterの実験項では述べられていますね。)THFはやっぱりNaからの蒸留品にする。個人的にやはり酸素や過酸化物は除きたい。論文によれば、やはり多少の影響はあるみたいですし。(彼らの主張はあんまり影響ない、だけど。。。)
で、やります。THFを蒸留。(もう小さな蒸留塔を自分の実験台に作ったので、ただアルゴン置換して加熱するだけ。アルゴンは自分のドラフトまで来てるからチョー楽ちん。日本では日常的に蒸留している研究室もあると思います。私のいた研究室はそうでした。) その間にSmをフラスコに取る。ポンプを使ってアルゴン置換5回。そして蒸留したてのTHFを投入。そしてアルゴン雰囲気下sonication 20分(7分よりは充分にやりたいな、と)。そしてsonicationをしながらヨウ素のTHF溶液をガスタイトシリンジで投入。その後更にsonication20分。で60°Cに加温。18時間攪拌。
で、ダメーーーーーーーーーー!!!!!!(T△T)
なんでやねん。。。まぢ泣けます。。。
もうこうなったらSmを疑う他、ありません。きっとinactiveじゃなくてもうSmメタルじゃなくなっているとか。Smは灰色みたいですが、酸化された酸化Smだと黄白色だとか。うん、ちょっとそういう黄色みがかった様にも見えるな。。。ということで、別のSmを他のラボから拝借。こっちはもう少し灰色が濃いです。で、私のラボのSm金属はパウダー状なのですが、拝借したSmはパウダーじゃなくて粒状です。うん、やっぱりちょっと違って見える。
で、これを使って仕込み直しです。
もう5回目だー(泣
はい、手順は先ほどと同様。THF蒸留。アルゴン置換をしっかりしてSmにTHFを加える。Sonication20分、アルゴン置換を充分に行ったヨウ素のTHF溶液を投入。sonication20分続行。60°Cに加温、攪拌overnight。
で。。。。次の日。
青だーーーーーーーーー!!!!!!!
完全にダークブルー!!!!!!!やった(T T)やったよ。ついにできた。
単なるヨウ化サマリウムの調製ですが嬉しかった(笑
皆さん除きにやってきて、一緒に喜んでくれます。いいやつらです。
Blue!!と言った瞬間に駆け寄ってくるんです。いいやつらです。
で、やっとのことで自分の反応に使うことができましたとさ。
つまり、問題だったのinactiveどころか、どうしようもないSmだったようです。
さて、自分的にまとめると次のようになります。
いかに簡便に、そして失敗しないで作れるかに重点を置いて考えます。
振り返って考えるに、やはり基本はProcterの手法は信頼できると思います。 私はちょっと手間を省いたに過ぎません。個人的に重要なポイントは脱酸素と活性化。水は特に関係無い。(ProcterはSmI2の反応で水を使ってますし。)
・THFは蒸留品。これは脱酸素、脱過酸化物ということ。(Procterの言う様に、ヨウ素剤によっては普通のTHFでも大丈夫なのでしょうが、少なくとも蒸留したやつなら信頼できる。少なくともinactive Smから調製する場合、彼は蒸留品を用いている。)
・サマリウムは新しい方が良い。できればパウダー状じゃなくて粒状の方が好ましいと思う。表面のみ酸化されたりして不活性になるから。パウダー状だと完全にSm金属じゃなくなって酸化物などになってしまうスピードが速いと考えられる。(予想だけど。)
(ということで、Smメタルの保存もなるべく酸素に触れない方が好ましい。アルゴン吹き込んでパラフィルム巻くとかですね。)(ただ、本当に新鮮なSmならFlowersのやった通り、超音波7分で反応するのかもしれない。パウダー状の方が反応性高そうだし。)
・ヨウ素で充分反応する。(他の試薬は精製が必用かもしれないので、その手間を省ける)
・Sonicationはきっと有効。(検証不十分だけど、24hアルゴン雰囲気下で攪拌よりは簡単だと思う。)
・反応中はアルゴン雰囲気下のポジティブプレッシャーが望ましい。ラインでずっと流している必用はない。二重のアルゴン風船で充分。ただし、THF投入前にしっかりと置換すべし。
こんな所でしょうか。呼んでくれている人の参考になれば幸いです。
しかし、もう一つ書いておかなければならないことがあります。
それは調製した試薬の安定性。
私が作った試薬は2回使った後に緑色に変色して死んでしまいました。しかも1日。。。沈殿物は薄い灰色。溶液は緑というか黄色というか。。。もちろんアルゴン風船つけておいたのですが。。。少なくとも私の作った試薬は不安定です。一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、という情報もあるのですが、それは使用したSm金属の状態やヨウ素などの試薬の純度にもよると思います。私の実験技術にもよると思いますが。。。
1,2-diiodoethaneから作ると、ヨウ素から作るのと比べてはるかに安定とProcterは言っていますが、私が確認したわけではないので、確かなことは言えません。(Procterはヨウ素から作ると数日でダメになると言っています。私は1日。。。)でも、いずれにしても不安定であると心構えをしていた方が無難だとは思います。でも、Procterは不活性ガス中で1ヶ月保存しても問題無いって言っているんですよねー。私のは到底それには及びません。。。はっはっはっ。。。それから、きっと大スケールの方が安定だと思われます。50ml以上かな。これは予想ですけど。酸素など良くない物の混入量の比率が小さくてすむと考えられるので。私が作ったのはたったの5mlですので、それも原因の一つかと。個人的な判断では、一度作ったヨウ化サマリウムはそれほど不安定ではない、とされているのはほとんど場合50~100mlスケールなんじゃないかと思います。そもそも5mlのヨウ化サマリウム溶液を作る人の方が珍しいんじゃないかな。。。
とうことで、長期保存したいなら1,2-diiodoethaneから作るの方が良いのでしょう。試しに使ってみる程度なら、ヨウ素から作るので充分ではないでしょうか。
さて、本日6回目を行いました。
もう失敗はしません。大丈夫。ようやく私なりに信頼できる方法を身につけました。拝借したSm様々ですがね(笑)
写真も取って保存しておいたのですが、それまでupするとさすがにやり過ぎな感があるので手元に置いて自分の参考にしたいと思います。
ヨウ化サマリウム(II)を毎日のように使う研究室は希でしょう。むしろ使用頻度は高くないのが一般的かなと思います。そんな時は5ml程度作れば充分だと思われます。帰る前にTHFを沸かして蒸留し、アルゴン雰囲気下でsonicationしながらヨウ素を加えて加温して次の日まで攪拌。結構簡単にできると思いますので、読んでくれている人が真似してくれたら嬉しいことこの上ないです。
(できないじゃないか!って怒られるのが怖いけど。。。)
あー疲れた。
今回は以上です。
ブログを開始して以来、初めてchemistらしい話をしたYskでした(笑
2012年11月19日月曜日
デモンストレーション・アーティチョーク・ハロークィーン
こんにちは。久しぶりの更新になってしまいました。ネタ切れ、、、という訳ではないのですが、ちょっと忙しいのと、気分がね。。。
いかんせん私の様なポスドクの気分というのは研究の進捗状況に大いに寄るところがあります。で、その進捗状況というのがまったくもって思わしくないわけでして(笑
まぁ研究なんてそんなもんですよね。3ヶ月まったく1歩も進んでいません。hahaha~~~
( ̄▽ ̄)・・・・
さて、ここ最近のことを書いておきますか。意外にも平凡退屈な日々ではなかったです。
まずは、デモ。これは驚きました。嬉しくもありました。すごく大変でもありました。
10月の中頃でしたか。Bossからいきなりオフィスに来い、という連絡がありまして。直々に呼び出しとは・・・?と少しびくびくしながら行くと。。。
Ysk、デモ実験をしてくれないか?
とのこと。
「はて?」
ときょとんとしていると。色々とラボ内の状況を説明してくれて、「で、agree??」ということで、「Yes。」ということです。ということで、やることになりました。
近縁の人はわかると思いますが、やれと言われたのは「有機金属試薬の取り扱いと禁水反応のやり方 」です。
???という皆さん、ごめんなさい(笑
まー、大変でした。前日から実験を止めてデモの練習。もちろん英語の練習(笑
何をデモでやるか、何を伝えるか、言わなければならないことはなにか、と頭がこんがららりながらバタバタと準備しました。親切な日本人のハーフがいて、彼が大いに助けてくれました。(日本人のハーフなのにもかかわらず、彼は日本語がまったくしゃべれない!!)
まぁ正直彼がいなかったらはちゃめちゃもいいところでしたね(汗
デモ当日は朝から1.5時間×2回。もうくたくたです。緊張はするし、見せ物にしている以上、失敗はできないし、英語をしゃべるのは大変だし。。。いつもの3倍以上のエネルギー使いました。。。しかもBossまで見学に来たし。。。しかもBossが「日本ではこうやるんだ」とか言うので、失敗したり落ち度があったら日本の恥さらし的な感じになりそうで。。。まぁとにかく大汗かきかきしながらやりましたよ。
まぁ結果はそれなりに。皆さんからお褒めの言葉をいただいて嬉しかったし、なにより「これで全部です」って言った時に拍手で終わったので良かったかと。完全にショータイムでしたね(笑 こんなんならもっともっとエンジョイできるプログラムを組むべきだったけど、まぁそれは高望みでしょうかね。でも、自分としても良い経験になりました。何より、自分の実験技術を認めてもらえていた、ということが嬉しかったです。
日本人でよかったー!!!(T T)
と、勝手に誇らしくなった1日でした。
しかし、それを日本のBossに報告したら、「お前が『できない』と言ったことは、Bossが信じることになるんだから、むしろプレッシャーだと思え」と言われて、確かにその通りと思い、更に身が引き締まりました。うーん、浮かれている場合ではないですね。
責任重大やんけ〜\( ̄□ ̄;)/ ま、のぞむところです。
それから、アーティチョーク。これも初めての経験です。
毎週水曜日は市内の広場的な所で市場が開催されるんです。で、ラボのguyと市場に昼飯にでも行こうという話になって、行った先に見つけたのです。ちなみにその時の昼飯は餃子w中国人が作っています。10個で4£って高すぎやろ!!餃子の街がホームタウンの私としては許せません!(笑 でも、まぁそれなりに美味しかったけど。。。ん、でもやっぱ私の街の方がぜったい美味しい!!☆
で、餃子は良いとして。そのアーティチョーク。見た目はどう見ても食べ物に見えませんw
これを初めて食べようと思った人がすごいと思いますよ。写真で見ての通り、どこをどう食べるのかも想像できません(笑
そもそも、「何これ?」から始まって、1£しかしないから買え、と言われて調理方法も教えられて食べることになった次第です。で、週末に早速調理。
調理方法はゆでるのが一般的なようです。写真で紹介しますが、緑の部分をひたすら剝いていって、白い部分が剥き出しになるまで剥きに剝きます。けっこうデカイのですが、剥きに剝くと本当に小さい部分のみが残ります。この時点でちょっと悲しくなる(笑
で、その緑の部分はアーティチョークのいわるゆ「がく」の部分らしく、その根本にある白い部分も食べられる、ということでそれをレモン水につけて保存。そうしないとすぐに酸化されて茶色くなってしまうんだとか。レモンに含まれるアスコルビン酸が酸化されてくれるおかげで・・・・という話はウザいですね^^; まぁビタミンCは抗酸化作用があるというのは本当です(終了)。
で、白い部分も薄切りにしてレモン水につけます。
がくの部分は塩ゆでにして塩とオリーブオイルで食べると美味しいらしいので、そうすることに。ゆでます。
白い部分は牛肉と炒めてバターでまろやかにして塩胡椒で味付けしてパスタとあえると美味しいらしい、ということでまずはパスタをゆでます。
そろそろ共にゆであがるかな。。。と思ったら!!
いきなり部屋中の電気がシャットダウン・・・もう一度チャレンジしてもまた落ちる。。。電気コンロ以外の全てを切って、またつけても落ちる。。。で、電気コンロ以外をつけるのはOK。。。ということで、この時点で電気コンロが壊れて使えなくなってしまったことが判明しました。
後はまぢ最悪な日でした。この時点でおよそ夜10時。外に出る気も失せています。で、お腹は空いてる。しかし食材が調理できない。あるのはゆでたパスタとゆでたアーティチョークの「がく」のみ。。。
どうしようか考えた結果、結論はこの状況で何とかする。です(笑 まぁとりあえずはそのアーティチョークの「がく」を食べることに。塩とオリーブオイルですね。ジンジャビール(生姜風味のビール)と共に。
うん、まぁうまい。イケる!個人的には日本的にアレンジして、ごま油と塩、という組み合わせの方が好みかと。何だろう、タケノコに似た香りと味なんだけど、でもタケノコとは完全に違う。不思議な風味だけど美味しいと思います。
で、ジンジャビールと共にいただいて。。。。
次はパスタ、、、orz
こればかりはどうしようもない。。。ただ食べる・・・?しかないでしょう。。。
ということで、食べます。まずはそのまま。小麦の味。美味しい・・・わけがない。
棚にしゃぶしゃぶドレッシングを発見したので挑戦。。。微妙。。。
はい!次、酢味噌。。。。もっとだめ。。。orz
同居人が「ふりかけ」という妙案?を思いつきチャレンジ。うん、意外といける!しかし白米の方がmuch betterなことは言うまでもない。ついでに味噌汁も用意。インスタントです。うーん、日本的だ。白米の代わりにパスタということを除いては。
もっと日本的にしてみよう、ということで、パスタに梅干しを投入。
うん!いける!意外にいける!・・・しかし、もちろん銀白の白米の方がmuch betterなことは言うまでもない。
意外に面白くてテンションが上がってきたので、電子レンジでチンできる、もつ煮込みも出してみた。うん、和食だ。完全に和食だ。久しぶりに(味は)完全に(?)和食。もやはアーティチョークの存在ははるか彼方。笑うしかない。
ということで、初めてのアーティチョークの調理は完全に失敗となりました。現在は新しい電気コンロへと無料で交換してもらったため、不自由なく調理ができています。よかったー。また今度、アーティチョークの調理にチャレンジしてみようと思います^^v
さて、それから。
10月はHalloweenでしたね。こちらではわりと物静かな感じでした。多くの店の店員や街行く人々のいくらかは仮装している人が多かったですが、それほど派手ではないんですね。私はつい最近知ったのですが、このHalloweenってアメリカの文化なんですね。イギリスでは割としめやかな感じなんですね。少し意外でした。さて、それで、そのHalloweenはさることながら。それをもじったHello Queenなるパーティが催されたのでそれに参加してきました。まぁこちらは凄かったです。そもそも、queenという言葉がオカマを意味するらしく、参加者全員が女装または男装するんですね。(そういう意味で使うqueenはあまり良い言葉ではないみたいですが。)
まあー、汚いです(笑 女の子はいいですよ。男みたいな格好するとちょっと格好良く見えたりしますから。しっかし、男性の女装のひどいこと(笑
ええ、私もしましたよ。汚く見える方がより良い、とか言われたので。
まず、店でワンピースを購入。黒タイツも購入。ピンクのストールも購入。
だんだん気合い入ってきて、白い可パンダ模様の愛い手袋もついでに購入。
そしてウィッグも。口紅、マニキュア。
「elegant」を連呼して自己ベストを尽くします。
で、着替えてと。
まーー、ひどいこと(笑 しかし周りも私の数倍酷い方々ばかりなので、さほど照れはしませんでした。スカートはいてすね毛丸出しとか。。。胸元の開いた服着て胸毛ボーボーとか。。。ははは。。。笑うしかないです。
(もちろん街中をこれであるくわけにはいかないので、会場までタクシーですがねwww)
パーティが始まるまでは門の外で待機です。その寒いこと!
でも彼らはタフですね。酒飲んでルンルンでわいわいがやがやしてるんですから。
私はもう凍え死にそうでしたよ(汗
一旦始まるともうとりあえずダンス。クラブみたいな感じになっていてそこで飲んで喋ってダンスして、という。まぁお決まりのパターン。そこで、出会いを求めてくる人もいれば、恋人同士でラブラブ状態の人たちも。
しかしYskのようにまだ言葉に難がある人にはなかなか厳しい環境です。雑音が鳴りまくる仲で英語を聞いて喋らなきゃならないんですからね。ひどく疲れました。
おかげで体調をくずして次の週に2日休んでしまいましたよ。
ま、総評としてはYskは首から下は完璧だったと思います(笑
翌日からelegantという単語が流行りましたからね。はっはっはっ。
まぁ笑いをとれるアラサーも良いかと。
また長くなってしまった。。。書くときは長い。。。いったん書くと間が空く。。。
もう少しバランス取るようにがんばってみます。
それではm(_ _)m
いかんせん私の様なポスドクの気分というのは研究の進捗状況に大いに寄るところがあります。で、その進捗状況というのがまったくもって思わしくないわけでして(笑
まぁ研究なんてそんなもんですよね。3ヶ月まったく1歩も進んでいません。hahaha~~~
( ̄▽ ̄)・・・・
さて、ここ最近のことを書いておきますか。意外にも平凡退屈な日々ではなかったです。
まずは、デモ。これは驚きました。嬉しくもありました。すごく大変でもありました。
10月の中頃でしたか。Bossからいきなりオフィスに来い、という連絡がありまして。直々に呼び出しとは・・・?と少しびくびくしながら行くと。。。
Ysk、デモ実験をしてくれないか?
とのこと。
「はて?」
ときょとんとしていると。色々とラボ内の状況を説明してくれて、「で、agree??」ということで、「Yes。」ということです。ということで、やることになりました。
近縁の人はわかると思いますが、やれと言われたのは「有機金属試薬の取り扱いと禁水反応のやり方 」です。
???という皆さん、ごめんなさい(笑
まー、大変でした。前日から実験を止めてデモの練習。もちろん英語の練習(笑
何をデモでやるか、何を伝えるか、言わなければならないことはなにか、と頭がこんがららりながらバタバタと準備しました。親切な日本人のハーフがいて、彼が大いに助けてくれました。(日本人のハーフなのにもかかわらず、彼は日本語がまったくしゃべれない!!)
まぁ正直彼がいなかったらはちゃめちゃもいいところでしたね(汗
デモ当日は朝から1.5時間×2回。もうくたくたです。緊張はするし、見せ物にしている以上、失敗はできないし、英語をしゃべるのは大変だし。。。いつもの3倍以上のエネルギー使いました。。。しかもBossまで見学に来たし。。。しかもBossが「日本ではこうやるんだ」とか言うので、失敗したり落ち度があったら日本の恥さらし的な感じになりそうで。。。まぁとにかく大汗かきかきしながらやりましたよ。
まぁ結果はそれなりに。皆さんからお褒めの言葉をいただいて嬉しかったし、なにより「これで全部です」って言った時に拍手で終わったので良かったかと。完全にショータイムでしたね(笑 こんなんならもっともっとエンジョイできるプログラムを組むべきだったけど、まぁそれは高望みでしょうかね。でも、自分としても良い経験になりました。何より、自分の実験技術を認めてもらえていた、ということが嬉しかったです。
日本人でよかったー!!!(T T)
と、勝手に誇らしくなった1日でした。
しかし、それを日本のBossに報告したら、「お前が『できない』と言ったことは、Bossが信じることになるんだから、むしろプレッシャーだと思え」と言われて、確かにその通りと思い、更に身が引き締まりました。うーん、浮かれている場合ではないですね。
責任重大やんけ〜\( ̄□ ̄;)/ ま、のぞむところです。
それから、アーティチョーク。これも初めての経験です。
毎週水曜日は市内の広場的な所で市場が開催されるんです。で、ラボのguyと市場に昼飯にでも行こうという話になって、行った先に見つけたのです。ちなみにその時の昼飯は餃子w中国人が作っています。10個で4£って高すぎやろ!!餃子の街がホームタウンの私としては許せません!(笑 でも、まぁそれなりに美味しかったけど。。。ん、でもやっぱ私の街の方がぜったい美味しい!!☆
で、餃子は良いとして。そのアーティチョーク。見た目はどう見ても食べ物に見えませんw
これを初めて食べようと思った人がすごいと思いますよ。写真で見ての通り、どこをどう食べるのかも想像できません(笑
ね、見えないでしょ、食べ物に(笑
調理方法はゆでるのが一般的なようです。写真で紹介しますが、緑の部分をひたすら剝いていって、白い部分が剥き出しになるまで剥きに剝きます。けっこうデカイのですが、剥きに剝くと本当に小さい部分のみが残ります。この時点でちょっと悲しくなる(笑
中は白い。紫の部分は硬くて食べられません、、、
で、その緑の部分はアーティチョークのいわるゆ「がく」の部分らしく、その根本にある白い部分も食べられる、ということでそれをレモン水につけて保存。そうしないとすぐに酸化されて茶色くなってしまうんだとか。レモンに含まれるアスコルビン酸が酸化されてくれるおかげで・・・・という話はウザいですね^^; まぁビタミンCは抗酸化作用があるというのは本当です(終了)。
がく in lemon water.....
で、白い部分も薄切りにしてレモン水につけます。
まだ白い。
がくの部分は塩ゆでにして塩とオリーブオイルで食べると美味しいらしいので、そうすることに。ゆでます。
ゆでるゆでるゆでる〜
そろそろ共にゆであがるかな。。。と思ったら!!
いきなり部屋中の電気がシャットダウン・・・もう一度チャレンジしてもまた落ちる。。。電気コンロ以外の全てを切って、またつけても落ちる。。。で、電気コンロ以外をつけるのはOK。。。ということで、この時点で電気コンロが壊れて使えなくなってしまったことが判明しました。
後はまぢ最悪な日でした。この時点でおよそ夜10時。外に出る気も失せています。で、お腹は空いてる。しかし食材が調理できない。あるのはゆでたパスタとゆでたアーティチョークの「がく」のみ。。。
どうしようか考えた結果、結論はこの状況で何とかする。です(笑 まぁとりあえずはそのアーティチョークの「がく」を食べることに。塩とオリーブオイルですね。ジンジャビール(生姜風味のビール)と共に。
夕食がこれのみとは、、、ありえない。。。
で、ジンジャビールと共にいただいて。。。。
次はパスタ、、、orz
こればかりはどうしようもない。。。ただ食べる・・・?しかないでしょう。。。
ということで、食べます。まずはそのまま。小麦の味。美味しい・・・わけがない。
棚にしゃぶしゃぶドレッシングを発見したので挑戦。。。微妙。。。
はい!次、酢味噌。。。。もっとだめ。。。orz
残念な組み合わせの彼ら
もっと日本的にしてみよう、ということで、パスタに梅干しを投入。
うん!いける!意外にいける!・・・しかし、もちろん銀白の白米の方がmuch betterなことは言うまでもない。
意外に面白くてテンションが上がってきたので、電子レンジでチンできる、もつ煮込みも出してみた。うん、和食だ。完全に和食だ。久しぶりに(味は)完全に(?)和食。もやはアーティチョークの存在ははるか彼方。笑うしかない。
わりと日本的?
ということで、初めてのアーティチョークの調理は完全に失敗となりました。現在は新しい電気コンロへと無料で交換してもらったため、不自由なく調理ができています。よかったー。また今度、アーティチョークの調理にチャレンジしてみようと思います^^v
さて、それから。
10月はHalloweenでしたね。こちらではわりと物静かな感じでした。多くの店の店員や街行く人々のいくらかは仮装している人が多かったですが、それほど派手ではないんですね。私はつい最近知ったのですが、このHalloweenってアメリカの文化なんですね。イギリスでは割としめやかな感じなんですね。少し意外でした。さて、それで、そのHalloweenはさることながら。それをもじったHello Queenなるパーティが催されたのでそれに参加してきました。まぁこちらは凄かったです。そもそも、queenという言葉がオカマを意味するらしく、参加者全員が女装または男装するんですね。(そういう意味で使うqueenはあまり良い言葉ではないみたいですが。)
まあー、汚いです(笑 女の子はいいですよ。男みたいな格好するとちょっと格好良く見えたりしますから。しっかし、男性の女装のひどいこと(笑
ええ、私もしましたよ。汚く見える方がより良い、とか言われたので。
まず、店でワンピースを購入。黒タイツも購入。ピンクのストールも購入。
だんだん気合い入ってきて、白い可パンダ模様の愛い手袋もついでに購入。
そしてウィッグも。口紅、マニキュア。
「elegant」を連呼して自己ベストを尽くします。
で、着替えてと。
まーー、ひどいこと(笑 しかし周りも私の数倍酷い方々ばかりなので、さほど照れはしませんでした。スカートはいてすね毛丸出しとか。。。胸元の開いた服着て胸毛ボーボーとか。。。ははは。。。笑うしかないです。
(もちろん街中をこれであるくわけにはいかないので、会場までタクシーですがねwww)
パーティが始まるまでは門の外で待機です。その寒いこと!
でも彼らはタフですね。酒飲んでルンルンでわいわいがやがやしてるんですから。
私はもう凍え死にそうでしたよ(汗
一旦始まるともうとりあえずダンス。クラブみたいな感じになっていてそこで飲んで喋ってダンスして、という。まぁお決まりのパターン。そこで、出会いを求めてくる人もいれば、恋人同士でラブラブ状態の人たちも。
しかしYskのようにまだ言葉に難がある人にはなかなか厳しい環境です。雑音が鳴りまくる仲で英語を聞いて喋らなきゃならないんですからね。ひどく疲れました。
おかげで体調をくずして次の週に2日休んでしまいましたよ。
ま、総評としてはYskは首から下は完璧だったと思います(笑
翌日からelegantという単語が流行りましたからね。はっはっはっ。
まぁ笑いをとれるアラサーも良いかと。
また長くなってしまった。。。書くときは長い。。。いったん書くと間が空く。。。
もう少しバランス取るようにがんばってみます。
それではm(_ _)m
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